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現代日本で「生活魔法」が使えるのは僕だけのようです。社畜を辞めて「特殊清掃」を始めたら、いつの間にか億万長者になっていました  作者: かるびの飼い主


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第77話 防衛省の会議室で「生活魔法」のチートレベルを偉い人たちに見せつける

4話更新の4話目です

防衛省の重厚な会議室。

 俺とリサは、中央の巨大なテーブルを挟んで、数名のスーツ姿の男たちと対面していた。

 彼らは皆、疲労とストレスで顔に「汚れ」が溜まっているように見えた。


 対面の人物は、電話をかけてきたヤマダ氏と、さらに上層部の偉い高官の二人。


「佐藤様、ご足労いただき感謝いたします。こちらは極秘事項につき、記録は一切行いません」


 ヤマダ氏が緊張した面持ちで、分厚いファイルをテーブルに置いた。

 ファイルには、「東京エリア魔力異常報告」と書かれている。


「貴殿の能力が、我々の観測する『東京ゲート』の不安定化に直結しています」

「東京ゲート?」

「はい。貴殿の自宅から湧き出る**『清浄な魔力』**が、異世界と東京を隔てる次元の壁を押し広げているのです。これにより、本来出現しないはずの低級モンスターの残骸や、異世界の汚染物質が、東京湾岸エリアに出現しています」


 高官がグラフを見せる。確かに俺が自宅でチート生活を始めてから、数値が急上昇していた。


「我々が望むのは、貴殿の能力を『利用』することではありません。ただ、この**東京ゲートを『安定化』**していただきたい」


 高官は真剣だった。

 彼らの言うことは理解できる。俺のチートが、知らず知らずのうちに世界に影響を与えていたのだ。


 しかし、会議室の空気がひどく淀んでいるのが気になった。

 高官たちのストレス。会議室の隅にあるエアコンの吹き出し口には、見るに堪えないほどのホコリが溜まっている。


(汚いな。こんなところで真面目な話もできないだろ)


 俺は会議の進行を邪魔しないように、意識をエアコンのホコリに集中した。


「――【クリーン】」


 エアコンは音もなく、一瞬でホコリ一つない状態になった。

 それに連動するように、高官たちの顔から緊張と疲労の「汚れ」がスッと消え去った。


「……ん?」


 高官の一人が、急に背筋を伸ばし、顔色を良くした。


「失礼。急に空気が綺麗になったような……気のせいかな」


 彼らは気づかない。俺の生活魔法が、すでに国家レベルの会議室で働いていることに。

 俺は口を開いた。


「分かりました。俺で解決できるならやります。どうすれば『安定化』できますか?」


(続く)

神だけでなく、今度は政府とも対面です。

国家の危機レベルの会議室でも、主人公が気にするのは「汚れ」。

会議中に【クリーン】で空調と高官たちのストレスを浄化したことで、主人公の規格外の力がさりげなく示されました。


次回、東京ゲートの「安定化」という面倒な問題を、主人公が「掃除」します!

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