第65話 エルフの森から「感謝の報酬」を貰い、ついでに美少女も連れて帰りました
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世界樹の治療を終え、森の空気が完全に浄化された後。
エルフの集落は、我々を大歓迎してくれた。
「サトウ殿! 貴殿の力は、まさに森の救世主だ!」
ガイルが、真面目すぎる顔で深々と頭を下げてくる。
彼の目には、以前のような「人間への敵意」はなく、強い信頼が宿っていた。
「いや、俺はただの掃除屋ですよ。汚れてたんで綺麗にしただけです」
「フォッフォッフォ。その『掃除』こそが、この世界の真理かもしれんぞ」
マーリンお爺ちゃんがしたり顔で笑う。
エルフ族の長老も現れ、俺たちに感謝の言葉を述べた後、大きな木箱を差し出した。
「これは、我らエルフの里が誇る秘宝。受け取ってほしい」
中には、見たこともない奇妙な果実、七色に輝くクリスタルの欠片、そして古代文字が刻まれた木簡が入っている。
鑑定するまでもなく、すべて国宝級のアイテムだ。
「そして、もう一つお願いがある」
「なんだ?」
長老がガイルの隣に立っていた、一人のエルフの女性を指差した。
フィアナと同じ金髪だが、こちらは緑の瞳。落ち着いた雰囲気の、美人だ。
「彼女はリーリア。フィアナ様の侍女であり、植物学の権威だ。森が完全に安全になるまで、フィアナ様のお世話と、貴殿の身の回りの手伝いをさせてほしい」
つまり、居候がもう一人増えるわけだ。
俺は顔を見合わせて笑った。どうせ家は広いし、スズも家事の仲間が増えるなら喜ぶだろう。
「分かりました。ただし、働かざる者食うべからず、ですよ?」
「もちろん! 私、佐藤さんの家庭菜園を手伝います!」
リーリアが控えめに微笑んだ。
「ガイルさんはどうしますか? もう用は済んだでしょう?」
俺が聞くと、ガイルは胸に手を当てて言った。
「もちろんだ! 私は、サトウ殿の『掃除』が、本当に世界を救うのか……側でこの目で確かめさせていただく! お邪魔させていただきます!」
結局、ガイルまで居候することになった。
俺はガイルとリーリア、そして秘宝を【テレポート】で自宅へと連れ帰った。
豪邸の玄関先。
「おかえりなさいませ、主様!」
「Master、お帰りなさい」
スズとリサが出迎えてくれる。
その顔に、強い警戒の色が浮かんだ。
「……主様。この女の人は誰ですか?(リーリア)」
「そして、この男は誰ですか?(ガイル)」
女同士の静かな火花が、また一つ増えたのだった。
(続く)
エルフの森のトラブルは解決し、感謝の報酬をゲットしました。
そして、ガイルと侍女のリーリアが我が家に仲間入り!
これで我が家の住人は、人間1名+人外7名+ドラゴン1匹の大所帯に。
カオスな最強スローライフがさらに加速します。
次回、持ち帰った異世界の秘宝を、ウーナとマーリンが解析します!




