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現代日本で「生活魔法」が使えるのは僕だけのようです。社畜を辞めて「特殊清掃」を始めたら、いつの間にか億万長者になっていました  作者: かるびの飼い主


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54/94

第54話 海底都市の秘密兵器は「無限発電装置」でした。これ、世界のエネルギー危機を解決できますよね?

4話更新の4話目です

クリスタルの部屋で、俺たちは人魚のウーナから、この都市の秘密を聞いていた。


『この都市は、遥か昔、環境変動から逃れるために海のエルフと人魚が協力して作ったの。クリスタルの柱は全て「増幅器」よ』

「増幅器?」


「はい、主様。ここに流れている水は、ただの海水ではありません。濃縮された魔素です」


 マーリンお爺ちゃんが解説する。

都市全体が巨大な魔法陣となっており、海中という環境を利用して、魔力を増幅させているらしい。


『そして、ここが都市の心臓。見て』


 ウーナが指差したクリスタルの台座の下には、巨大な渦を巻く光のコアがあった。


『これは、深海の地熱と魔素を結合させて、無限にエネルギーを生成する**「無限炉エターナル・ジェネレーター」**よ。都市の維持と、生命維持を担っているわ』


「無限発電装置……!」


 俺は息を呑んだ。

もしこれを地上に持ち帰れば、世界のエネルギー問題、電力不足、CO2排出……ありとあらゆる問題が一発で解決する。


「うわぁ……夢のような技術だ」

「佐藤さん、これがあれば、うちのアイドルのライブも、照明を気にせず世界同時中継できますね!」


 アイリさん、スケールが小さいよ。

しかし、ウーナは悲しそうな顔で首を振った。


『これは外に出せないわ。この都市のクリスタルと、深海の魔素がなければ動かない。それに、一度起動を止めると、都市は崩壊してしまう』


「なるほど、都市と一体化しているのか」


 持ち帰りは無理か……残念。

だが、これで得られた知識は大きい。


「ウーナ、この都市の技術を、俺に教えてくれないか?」

『……? いいけど。でも、あなたには何の得があるの?』

「俺の平穏な日常を守るためだ。エネルギーが安定すれば、世界は揉め事が減る。それに、この都市を、誰にも見つからないように『結界』で完璧に隠してやる」


 俺は【エンチャント】の知識で、この「無限炉」の構造を解析し始めた。

完全な技術移転は無理でも、その**「原理」**を抽出できれば、現代日本の技術で応用できるかもしれない。

ウーナは、そんな俺の姿を見て、少しずつ心を開き始めていた。


(続く)

古代の超技術、「無限発電装置」の登場です!

これで世界のエネルギー問題解決か!?と思いきや、持ち帰りは不可でした。残念。

しかし、解析して原理だけでも持ち帰れば、現代の技術に応用できるはず。


次回、ウーナを説得して、彼女にも地上で現代文明を体験してもらうことに。

人魚が初めて見る、現代日本の「テレビ」の反応は?

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