お風呂の攻防戦
お風呂は毎日入る派です。
21時過ぎ、そろそろお風呂の頃合いである。
「嫁ちゃん先に入りなよ」
「旦那ちゃん先に入っていいよ」
いつものルーティンで録画した韓流ドラマに夢中の嫁ちゃん。
「そう?じゃ先はいるよ」
「は~い・・・でも」
「でも?」
「浮かさないでね」
「何を?」
「チ〇毛」
嫁ちゃんの視線はテレビに釘付けながらも、釘を刺す台詞を発す。
「だってしょうがないじゃないか」
旦那ちゃんは、えな〇かずきのモノマネをした。
「しょうがないじゃない。ちゃんと洗ってから入りなさい」
「失敬な!ちゃんと身体は流してからお風呂入っているよ。知ってるでしょ」
「知らんことはないけど・・・でもア~タ、お湯で流すだけでしょ」
「あ~た~?」
旦那ちゃんはア~タ~(あんた)に引っ掛かりをみせる。
嫁ちゃんは意に介さない。
「しっかり毛を落とすように」
「・・・・・・だって・・・」
「似てないからもういい」
嫁ちゃん、ぴしゃり。
「・・・・・・・・・うわ~ん」
お風呂場へ逃げ去る旦那ちゃん。
「しっかり、ち〇こ、洗うのよ」
旦那ちゃんの背中越しに嫁ちゃんの声がした。
シャワーよりもお風呂に浸かりたい。




