表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
堕ちた魔王の理想郷  作者: 紅峰愁二
第2章:美酒と踊る水の精霊
25/25

第2-2話:汚染水(2)

 魔王はブリュートからやや離れ、バルデルト湖へと続く道を歩いていた。

 ブリュートの住民にとって普段から行き来する機会が多いせいか、道はしっかり舗装され、道中には様々な店が点々と見受けられた。しかし、どこも昼間なのにも拘らず、店を閉じている。特別目に見える脅威があるわけではないが、魔王以外にその道を歩いている者はいない。


「国よって住人に立ち入らないよう規制がされているのか」

『その割には立ち入り禁止の警告の表示がありませんでしたね』

「ならば、住人による自主退避かもな」


 こういった事態には基本的に野次馬――今回のは町と大いに関係あるから少し表現が違うかもしれないが――というのがどこの国にも存在する。危険と言われても、興味本位で現場に訪れる者は珍しくない。

 また、その逆で心配になって自ら行動を起こそうとする者もいるだろう。何せバルデルト湖の水はブリュートの住民にとっては生命線に等しい。日常的な生活は疎か、国内外問わず商売としても欠かせないものだ。バルデルト湖が完全に汚染されれば、ブリュートの町の経済は大打撃を受け、今までの発展が嘘のように崩れていくだろう。

 そのために魔王はこうして足を運んでいるのだが、現場を実際に見てそう簡単にはうまくいかないと予感させられる。


「これは・・・・・・酷いな」


 一通り進み、バルデルト湖が一望出来る場所までやってきた。

 本来ならば綺麗な湖が見渡せる筈だが、それを紫色の霧によって覆い隠されてしまっている。これがマーシャの言っていた瘴気だろう。魔王は瘴気に触れない距離で、吸い込まないよう注意しながら観察を始める。

 見るからに毒々しい霧の発生源は、やはりバルデルト湖そのもの。湖から陸へ、瘴気が蒸気のように上がってきているのがはっきり確認出来る。ずっと漂っている瘴気もよく見れば、一定の距離まで来ると消える。そして、新たに湧いた瘴気によって再び上書きされる。そのせいでずっと瘴気が消えずに空中にあるように感じてしまう。

 異常な光景。

 単に湖が汚染されただけなら、普通こうはならない。瘴気が上がっている光景は、魔王には誰にも侵入させないための妨害に思える。つまり、人為的に瘴気が生み出されている。


「水精霊が原因と決め付けるのは軽率か」


 魔王は自分で確認するように呟く。

 この状況で一番怪しいのは、バルデルト湖に住む水精霊だ。バルデルト湖に欠かせない存在故に、異変の正体も必然的に水精霊へと結びついてしまう。

 何故なら、水精霊は“水”を司る精霊だ。たったそれだけで説明がついてしまう。

 津波、渦潮――それらの自然現象を魔術師が必死で作り出したとしても、水精霊は身体の一部として振るうことが出来る。規模にもよるが、水系ならばそこらの魔術師が作った魔術よりも、遥かに強力な攻撃を放てる。水に関する知識も、地上で暮らす者よりもずっと豊富な筈だ。

 水による戦いで水精霊に勝る者は、『ディオ・リナ』でも数える程だろう。だからこそ、バルデルト湖は汚染を作った原因は水精霊である可能性が高い。バルデルト湖は大陸でも有名な程の水精霊が“大勢”いる湖だ。真っ向から勝負を挑んで勝てる筈もない上に、戦いを挑む愚か者は水精霊をよく知れば知るほどいなくなる。湖を汚染させようものなら、普段温厚な水精霊も黙ってはいない。

 しかし、現にバルデルト湖は汚染されている。仮に原因が水精霊でないとすれば、その元凶は更に厄介とも言える。水精霊さえも退ける元凶は確実に強い。おそらくは、瘴気で足止めを食らっている国の兵士たちよりも、ずっと。そして、魔王にはそれに心当たりがあった。けれど、結論を急ぐつもりもない。


『とりあえず、今はバルデルト湖の周囲を散策するべきでしょう。今回の仕事は偵察ですから』

「そうだな。我々よりも先に来た冒険者も気になる」


 魔王は散策を開始する。

 周囲をよく見て歩き、何か重要なものはないかを探す。その内にあることに気付く。


「植物は汚染されていないのか・・・・・・?」


 湖ばかりに気を取られていたが、瘴気内にある木々や草などの植物には、パッと見ただけでは汚染されている様子はなかった。水はブリュートの噴水のように濁っているのも関わらずだ。


「案外水以外には効果がないのかもしれないな」

『それでも自ら飛び込んで確かめるのだけは止めてくださいね』

「緊急時以外はそんな無謀なことはしないさ」


 それこそ、行方不明の冒険者が倒れているところでも見つけない限り、瘴気の中に入ることは現段階ではないだろう。瘴気の正体もはっきり解らない内は迂闊うかつに触れるべきではない。


『――きゃははははっ!』


 注意しながら歩いていると、唐突に今度は魔王の耳に、この場に不釣合いな声が聞こえてくる。

 女性の笑い声。

 魔王に対する嘲笑ではなく、腹の底から声を出す笑い。声は瘴気からやや離れた木々の向こうから響いていた。怪訝に思いながらその声の方へ足を運ぶと、女性の会話が届く。


「もう、ウィーネちゃん良い飲みっぷりっ! ディーさんは良い飲み友達を持って幸せだ!」

「ワタシもディーさんと出会えて幸せです~。この短時間でとても大好きになりました~」

「ディーさんも、ウィーネちゃんのこと大好きだぞーっ!」

「キャアアアアアアッ!」


 最早、場違いどころか気違いの類だ、と魔王は思わずにはいられなかった。

 声の方へ行くと、最初に見えたのは氷の小屋だ。小屋と呼ぶには柱と屋根だけの簡易なもので、瘴気の方角にだけ壁が作られていた。それだけでも魔王には疑問はあったが、中の住人によってその思考は消去された。

 小屋の中には二人の、とても奇妙な組み合わせの女性がいた。

 一人は偶然にも魔王と面識がある人物だった。栗色の髪を長いポニーテールに結った二十代中間程度の女性。耳に剣を模した十字架のピアスを付けた人物は、ヴァナディス神殿国の酒場で魔王に絡んできた酔っ払いのディーだ。

 もう一人は、人間ですらなかった。全身が水で出来た身体の人物――水精霊だ。

 二人はそれぞれ酒瓶を持ちながら、氷の小屋の中で酒を飲んでいた。周囲に転がっている酒瓶は数え切れない程あり、それを飲み干した当人たちは頬を酔いで赤く染めながら談笑している。

 ――この二人は一体何を考えているんだ?

 汚染された湖の近くで酒を酌み交わす者がいるかなど、誰が想像出来ようか。呆れながら更に近づく。


「お前たち、一体ここで何をやっている?」


 魔王は未だにこちらに気付かない二人に声を掛ける。

 二人は魔王へ振り向き、ぼんやりとした目でこちらを見てくる。時間が止まったのではないか、と錯覚させられる程、急に二人は動かなくなる。いきなり人が現れれば驚くのは当然のことだが、今更こちらに気付いた二人に魔王は再び呆れながらとりあえず返事を待つ。

 やがて、ディーの方が先に笑顔を取り戻していく。


「クルスくんだー!」


 そのまま近づいてきた魔王に抱き付いてくる。酒臭い息が魔王の鼻に付く。


「は、離せ!」

「照れんなよー」


 そういってディーはぐりぐりと頬擦りをしてくる。離そうにもディーの掴む力が強くて引き剥がせない。この酔っ払いの細腕のどこにそんな力があるのか、と不思議に思いながら、魔王はもう一人の方へ目を向ける。


「あうあう」


 人間で例えるなら十代前半くらいの容姿の水精霊がおろおろとする。魔王の突然の来訪にどう反応していいか困っているようだ。見た目通り気弱そうな水精霊は、助けを求めるようにディーの方へ視線を向けた。しかしディーはそれに気付くことなく、だらしなく魔王に寄りかかっている。代わりに魔王が助け船を出す。


「ディー、あの水精霊は何だ?」

「およ? ウィーネちゃんだよ?」


 然も当然と言わんばかりにディーは答える。おそらく水精霊の名前だろう。解っても、もっと詳細な説明は出来ないのかと思い、酔っ払いに過度な期待はするものではないと考え改める。

 何故バルデルト湖が汚染されている今、水精霊が陸に上がっているのか。汚染の原因は何なのか。どうしてこんな場所から動かないのか。とりあえず、魔王には訊きたいことが沢山あった。


「ねえねえ、クルスくんも一緒に飲もうよー。まだ沢山あるからさー」

「今のお前に私の言葉が通じないのはよく解ったから黙れ」


 こちらの気持ちはお構い無しにと、まだ飲もうとするディーを魔王は窘める。重石と代わらないディーを押しのけ、ウィーネと呼ばれた水精霊の近くまで行く。


「一体何があった?」


 前置きもなしに魔王は訊ねる。余計なことから話せば脱線するのは明白だからだ。


「えっと、あーと・・・・・・ワタシはウィーネ、です」

「ああ・・・・・・クルスだ」

「・・・・・・」

「・・・・・・」


 自ら名乗ったウィーネに魔王は、そう言えばお互い自己紹介していなかったな、と名乗り返したわけだが、それっきり視線を彷徨わせながら落ち着かなさそうにモジモジする。どうやら見た目通り人見知りする性格のようだ。


「私はバルデルト湖の汚染について調べに来た。何か知っていることはないか?」


 まずは目的は伝える。用件が用件だけに、ウィーネも怯えている場合ではない筈だ。


「・・・・・・三日前」


 ウィーネがぼそりと独り言のように言う。


「三日前?」

「星が降ってきた夜から、湖がおかしくなりました」

「・・・・・・っ」


 魔王はウィーネの言葉を聞いて、自分でも判るくらい顔を顰める。それを見たウィーネがビクッとするが、今の魔王にはそれを気にする余裕はなかった。

 魔王は汚染の話を聞いてから、バルデルト湖に直に来るまで、一つの推測を考えていた。

 水に関して右に出る者がない、と言っても過言ではない水精霊の住処が汚染されている。余程の例外的な出来事がなければ、なりえない話だった。

 しかし、魔王にはその例外に心当たりがあった。心当たりがあったからこそ、確認するまでは結論を急がないようにしていた。そして、ウィーネの証言で推測は確信へと変わった。

 ――汚染の原因は私の身体か・・・・・・。

 三日前の夜。

 それは魔王の身体が元シフィア王城の空で散った日。

 汚染された時間から日数も合っている。更に、水精霊の住処の水を汚染する程のものを、自分以外に魔王は知らなかった。

 魔王の身体はそれだけで強大な魔力の塊と言ってもいい。それを何者かが得れば、莫大な力を与えることになる。得た力はその者によって、良い意味でも悪い意味でも大きな影響を周囲に及ぼす。今回は湖の汚染という悪い意味で目の前の現実を造り出してしまったようだ。


「では、何故お前はここにいる。仲間はいないのか?」


 次の質問をすると、ウィーネはそわそわしながら顔を上げる。


「ワタシはたまたま水から上がってたから・・・・・・すぐに水面が瘴気で覆われるようになって、中がどうなってるのか確認できません。湖へ行こうにも、瘴気のせいで近づけなくて・・・・・・どうしていいのか判らなくて」

「ふむ」


 だから、とりあえずこの場で様子を見ていた。

 ウィーネの話を聞いて魔王は困り果てる。水辺に近づけなければ調査をすることが出来ない上に、それを邪魔する瘴気の正体も解らなければ対処は不可能だ。

 そこで、ふと思い出す。


「この氷の小屋は誰が作った?」

「ワ、ワタシです」


 ウィーネが自信無さ気に答えると、手を胸の前に掲げる。そこから水が溢れ、一瞬で凍ってしまう。


「水精霊にそんな能力があったのか」

「いいえ。バルデルト湖でもワタシだけです」


 初めて聞く話だった。

 水精霊は名前の通り水を司る精霊だ。だが、水温を体内で調整することは可能でも、凍らせることが出来る水精霊は聞いたことがない。ウィーネの言葉から、バルデルト湖内の水精霊の間でも特異な存在であることが判る。

 しかし、現在それは大した問題ではない。魔王は調べているのは水精霊ではなく、バルデルト湖の汚染の原因だ。個人的な興味が湧いてきたが、今は自重するべきだろう。

 そこで改めてもう一つの目的を思い出す。


「まさかとは思うが、ブリュートから依頼を受けた冒険者というのはディーのことなのか?」


 相手をしてもらえないことを拗ねているのか、ディーは少し目を離した隙に再び酒をあおっていた。

 声を掛けてもらえたことが嬉しいようで、顔を合わせた途端笑い出す。


「そうだよー! よくわかったねー?」

「消去法だ。それよりもお前は普段何をやっているんだ?」


 ディーはパッと見ただけでは職業が判らない。危険とされているバルデルト湖へ向かうには軽率な格好で、荷物も小屋の端に置いてあるが、その周囲に散乱している酒瓶を見る限り中身は酒ばかりなのだろう。ただの飲んだぐれにしか見えない。そんなディーが何故バルデルト湖の調査の依頼を受けたのか、魔王には理解出来なかった。


「ディーさんのお仕事は商人! 色んなもの売ったり買ったりと大陸中を旅しているのです!」

「ほう」


 有り得ない話ではなかった。軍人や傭兵と違って戦う術はなくとも、大陸中を旅する商人であれば、様々な国の知識や情報が嫌でも入ってくる。そこから瘴気の正体を知ることは出来ないかと、調査を依頼したのならば納得も出来る。もし、傭兵などとふざけた答えであれば、今の考えが全く逆に変わるところだった。


「その割には酒しかないように見えるが」

「クルスくんさー。もしかして商人は全員馬車に商品沢山乗せて旅してるとか思ってるー?」

「? 違うのか?」


 突然何の話だ、と耳を傾ける。


「違うよー。そういうのはさ、基本的にどっかの商会連中全員の積荷だったりするんだよね。個々で運ぶと大変だから、商会所属の連中同士で纏めて町まで運ぼうってわけ。まあ、個人で馬車使ってる人はいるにはいるけど、今はあまり見なくなったねー。商会連中に運ばせれば荷物は軽くなるし、ちゃんと荷物には護衛も付いて安心だしね」


 つまり、出歩く度に商品を手元に置いておかなくても良いということだ。便利なシステムだと魔王は思った。


「ディーも商会に商品を預けているということなのか?」

「違うよ。ディーさんはそこらの商人と格が違うからねー!」


 ディーがわざとらしく、にやりと笑う。


「なんと、ディーさんは大陸中の国々に倉庫を持っているのです!」

「何だと?」


 一口に商会と言っても様々なものがある。専門的なものを扱うところや、複数の種類の商品を同時に扱うところ。それらは特定の場所に倉庫と店を構え、そこを中心として各国へ商品を販売している。

 だが、どれだけ大きい商会でも自分の国内ならまだしも、他国にまで複数の倉庫を構えるというのは難しい。何故なら、倉庫は思いのほか土地を必要とする上に、中に兵士などを荷物として隠せば国内から奇襲などを受ける可能性がある。実際に過去にそういった事例があったからこそ、入国のチェックは厳しく、他国内に倉庫を置くのもかなりの条件が必要になった。大きい商会でもあまり他国には倉庫を置きたがらないだろう。


「商人にとって一番大切なのは信頼。小さな子供から老人、町外れの農村から王城で暮らす王族まで、希望に叶う質の高い商品を提供していく内に多くの信頼をディーさんは得ました! その結果沢山の国に認められるほどにまで大きくなることが出来ましたとさ! だから、商品は各国にそれぞれ常備されてるから在庫だけ覚えとけば心配要らず」


 ディーは拳を握り、力説する。

 言い方はともかく、やっている内容は簡単に出来るものではない。嘘を言っているようにも見えないことから、魔王はディーの認識を改める。


「・・・・・・お前の商会はすごいな」

「え、ディーさんはフリーだよ?」

「・・・・・・個人でそこまで出来るものなのか」

「結果に見合うだけのことをしたまでだよ。それに、商会なんかに入っても殆んど儲けと手柄が持っていかれちゃうからね」

「自分の手柄を持っていかれるのが嫌だから商会に所属しないのか?」

「それだけじゃないけどね」


 小さく、ディーは寂しそうに答える。


「商会に入ると確かに色々便利だけどさ。代わりに自由じゃなくなるんだよね」

「仕事だから仕方がないのではないか。それに、全く自由に出来ないわけはないだろう」

「その通りだけどね。でもね、商会に入るとさ『○○までに○○を○○で売って来い』って指示されるんだ。それってめんどくさくない? ディーさんは好きな時に好きなことしたい性格だからフリーで活動してる。組織に縛られるのは勘弁」


 何らかの組織に所属すれば、大なり小なり行動を制限される。それは国や人種問わず共通と言えるだろう。それが嫌なのは誰でも同じだ。ディーの言っていることは、子供の我が儘に近い。

 魔王としては、意外なものを見た、と言った感じにディーの話を聞いていた。


「ディーは一人でいるよりは、団体にいる方が好みかと思ったのだがな」

「誰かと飲んだり話したりするのは大好きだけど、仕事付き合いでってのは嫌かな」

「それでも自由奔放に活動しているイメージがあるがな」

「どうだろうねー。でも、ディーさんがフリーだったから、今日こうして逢えたと思えない?」


 ディーが何らかの商会に所属していれば、こうやってバルデルト湖へ訪れることはなかっただろう。商会はそんな寄り道を許さない。ディーと魔王が再開することも、ウィーネとこうして会うことも出来なかったかもしれない。

 悪戯をする子供のように尋ねてくるディーに、魔王は意地悪く笑う。


「ならば、今日は厄日だな」

「ひっどーい!」

「自由に生きるのは結構だが、他人に心配を掛けるんじゃない。ブリュートの町長がお前の安否を気にしていたぞ?」

「ありゃりゃ・・・・・・ウィーネちゃんと飲んでることに夢中で忘れてた。悪いことしたなー」

「それなら、一端ブリュートへ帰るぞ」

「あーい」


 ディーが気だるそうに荷物を片付ける。そこで先程からほったらかしだったウィーネが目に入る。これからブリュートに帰るにあたって、ある意味一番の問題だ。

 ウィーネの方は、魔王が何を考えているのか解らないせいか、首を傾げている。

 ――さて、どうするか。

 魔王は頭を悩ませた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ