09.【絵師】志茂塚 ゆり ▷【作者】澳加純
★絵師情報★
絵師:志茂塚 ゆり
描きやすい性別 :どちらでもOK♪
描きやすい年齢 :何歳でもOK♪
描きにくい人物:人外要素多めは経験がございません。
描けない人物:特になし。
何かあれば:塗り方で雰囲気が変わってまいります。
ご希望の塗り方をお聞かせいただけましたら、そのように対応いたします。
・ブラシ塗り
→https://book1.adouzi.eu.org/n7906ez/
・厚塗り
→https://26481.mitemin.net/i763844/
・水彩塗り(デジタル)
→https://26481.mitemin.net/i740707/
・水彩塗り(アナログ)
→https://26481.mitemin.net/i732755/
・アニメ塗り
→https://26481.mitemin.net/i668138/
・パステル塗り(アナログ)
→https://26481.mitemin.net/i657106/
★キャラクター依頼内容★
【部門】上級チャレンジ部門
【絵師】志茂塚ゆり
【作者】澳加純
【出演作品】「テスとクリスタ ~あたしの秘密とアナタの事情」
【作品URL】https://book1.adouzi.eu.org/n5837di/
【ジャンル】SF
【名前】テリーザ・モーリン・ブロン(愛称テス)
【性別】女性
【種族、人種】人類。表面上はアングロサクソン系の特徴が強くでている。
【年齢】18歳。
【身長】155センチ
【体重】52キロくらい? 少しぽっちゃり体型。
【髪型・髪色】プラチナブロンドのくせっ毛ショートヘア
【目つき・目の色】大きくて垂れ目。色はライトブルー
【肌の色】色白
【体型】小柄でグラマラス。お胸は豊か、プロポーションは意外と良いです。
【服装】物語の中ではプチプラ系を着せていますが、イラストを描くときは、かわいい系のファッションをあれこれ着せています。お任せします。
【表情】ベビーフェイス、年齢より幼く見られるタイプ。
【性格】真面目で正直。やさしくて素直。反面、甘えん坊で泣き虫。依存心が強くて、何事も親友のクリスタに頼りがち。
【その他】惑星レチェルのカヌレ総合大学でリベラルアーツを専攻している女子大生。物語の冒頭で超常能力に目覚め、その巨大すぎる能力に振り回されることに。その他、散々な目に遭わされる本編の主人公。
表現方法、塗り方等は、全てお任せします! 大船に乗って待ってます。
Mission complete!
★絵師コメント★(文:志茂塚ゆり)
こんにちは! 志茂塚ゆりです。
上級チャレンジ部門では、イラスト交換企画の女王・加純さんの絵を描かせていただくこととなりました。
加純さんといえば、繊細美麗なアナログ画。
少女漫画テイストの細やかなイラストにはどれもうっとりしちゃいます。
そんな加純さんが「全てお任せ!」なんておっしゃるのです。
気合が入っちゃいますよね。
御依頼キャラはお馴染み、「テスとクリスタ」の主人公テスちゃん。
ずっと前に拝読した物語でしたので、キャラクターのイメージはしっかりございました。
ところが、加純さんの描かれるイラストのイメージがとても強くて、志茂塚の入り込む隙がないというか……要は怖気づいてしまったのです。
作品ページを訪れたら、あちこちにファンアートなど、色んな方の描かれた「テスとクリスタ」の絵がぎっしり!
これだけ多くの方に愛される作品です。
そして、たくさんの方がテスちゃんたちを既に絵にしています。
ただ加純さんのキャラデザに寄せた「普通の絵」を描くだけでは、志茂塚がイラスト交換企画の、しかも上級チャレンジ部門で描く意味が薄れてしまいます。
さて、どうしたものでしょう……
とりあえず、手を動かすことにしてみました。
超能力の発現に驚き戸惑い、自らの内なる声に翻弄されるテスちゃん。
その率直なイメージを絵にしてみました。
フワッとしたテスちゃんに合わせて、パステルで描きました。
内的世界で揺れるテスちゃんです。
でも、せっかくなら笑っているテスちゃんを描きたいな……
こちらは以前落書きとして描かせていただいたテスちゃん。
イメージとしては、こんな風に思い切り笑わせてあげたいのです。
背景には、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」の三つのお花を入れたい……
テスちゃんは天使のような、妖精のような、そんな可愛らしい女の子。
そこで唐突にアイデアがひらめきました。
「レース編みの羽根なんてどうかしら?」
羽根モチーフはよく見るけど、レースの羽根って見たことないかも。
「テスクリ」の少女漫画のような世界観にぴったりだし、これはいけるのでは?
さっそくラフを起こします。
なお、「お任せ!」とのことでしたので、加純さんにラフ画の確認が必要かお訊ねしたところ、「いきなり完成品でも大丈夫ですよ」とのこと。
でも、確認事項が生じたら相談OKとの有難いお言葉をいただきました。
加純さん、優しすぎます。女神さま!
せっかくなのでサプライズにしたいなぁと、いきなり完成品コースを突き進むことにしました。
【1】ラフ画
ちょっと薄くて見づらいですね、すみません。
小さな羽を画面の真ん中に据えて、満面の笑みのテスちゃん。
指はピーンしてもらいます。
迷ったのが、お洋服!
最初はフェミニンなワンピとかにしようと思っていたのですが、どうもしっくりきません。
ポーズが元気いっぱいですし、体の線が健康的に出てくる、カジュアルな感じの方がこの絵に合う気がしました。
あれこれ無いセンスをひねって、ノースリーブのカットソーにニットビスチェを着てもらうことに。
なんとなく良い感じがします。
ボトムスはほとんど見えないけど、デニム素材のミニスカートあるいはホットパンツを想定しています。
【2】線画
ベクターレイヤーで線画起こし。
線の強弱も付けておきます。
細部は塗りで描きこんでいくので、線はあっさりめです。
【3】背景イメージ&ベタ塗り
ざかざかっと背景の色相&明暗を決めて、人物のレイヤー分け&ベタ塗り。
テスちゃんにはピンクが似合いますね。
【4】人物塗りこみ&色トレス
厚塗りでテスちゃんを塗りこみ、線画の色を変えます。
かなり明るめにしました。
【5】レースの羽根
描きたかったレースの羽根!
自動縁どり機能を使ってかなり細かめに描きました。
乗算でふんわりと影を乗せています。
透け感もイメージ通りに描けました。
【6】背景ブロッキング
連ねた真珠を使って背景をブロック分けします。
「立てば芍薬……」の言葉を借りたので、和柄を使います。
小さなブロックでは中華柄も使ったのですが、あまりよく見えませんね。
真珠と和柄・中華柄は素材をお借りしています。
【7】背景描き込み
上から順に牡丹、芍薬、百合の花を描き込みます。
色が濃くて、テスちゃんよりも目立ってしまいました。OH!!!!
動きのあるモチーフを入れたくて、ゴールドのリボンを配置してみました。
レースの羽根がやや浮いている気がしたので、背景にもレースリボンをひっそりと入れてみます。
リボンとレーステープは素材をお借りしております。
【8】背景色調整
クリーム色のベタ塗りレイヤーをはさんで、背景色を薄めてみました。
うん、良いかんじ。
リボンは目立たせたいので、ベタ塗りは噛ませていません。
【9】宝石+お手々の光
お花の色を薄めたらちょっと寂しい感じがしたので、原色の宝石をちりばめてみました。
探せば素材が見つかりそうな気はしましたが、あまりに形が整いすぎていると、また絵の中で浮いてしまいそうだったので、一粒一粒手描きすることにしました。
乗算レイヤーとスクリーンレイヤー、発光レイヤーを重ねて描き込んでいます。
【10】加工
光の効果を入れ、桜の花びらを散らし、グラデーションマップで赤みを増す方向へ色を調整しました。
画面左側の背景は敢えて余白を残していましたが、光を入れてみるとなんだか寂しく感じられたので、レインボーのストライプ模様を入れてみました。
ここにロゴを入れて完成です。
ところでこちらのロゴ。
数年前に、小説作品にイラストを描かせていただく企画をやっておりまして、その時加純さんにご応募いただいたことがございました。
当時のイラストがこちら。
2019年に描いたものです、自分では古い絵になったと感じますが、さて、いかがでしょうか。
(昔の絵を見て違和感を覚えるのは、前に進んでいる証拠かなと考えております)
この時に作成したロゴです☆
加純さんが小説ページのロゴに採用してくださって、とても嬉しかったです。
あれから4年経って、またこうしてテスちゃんを描かせていただくことができました。
そのこと自体、もちろん嬉しいのですが、もっと嬉しいのは、こうして加純さんとご縁が続いていること。
儚いネットの世界で今でも仲良くさせて頂いていることがとても嬉しいのです。
加純さん、このたびは大切なセンターヒロインを預けてくださりありがとうございました。
どうぞこれからも仲良くしてくださいね。
【おまけ】
物語を再読完走したらどうしてもどうしても描きたくなってしまったのがマオ君。
クラビエデス通りの裏を逃亡中のふたりを描かせていただきました。
企画イラストが光いっぱいの明るいイラストでしたので、こちらは対象的に暗くくらーーーく仕上げてみました。
夜ならではの親密な空気感が出ていたら嬉しいです。
お絵描きも物語もたくさん楽しませていただきました。
加純さん、改めましてありがとうございました!
★作者コメント&作品紹介★(文:澳加純)
皆様、こんにちは。
再び注文の多い発注者、加純です。
実を申しますと、今回上級部門でどのキャラを描いていただくか、お相手の方が誰であっても二択でした。これはわたしの事情が大きく関係していて、組み合わせ発表当時コロナの後遺症で倦怠感しかなく、考える余裕がなかったからです。お恥ずかしながら。
けれど、いざお相手が志茂塚様とわかり、ますますどちらのキャラを描いていただこうかと悩みは深くなっただけでした。ほら、絵師情報をご覧になればわかるとおり、オールラウンドプレイヤーさんですもの!
こうなると欲が出る。「ああ、なんのための二択だったの!?」状態に陥ったのですが、もし「なろう美術館」の展示の順番が組み合わせ表のとおりなら、ゆり様のイラストが最後を飾ることになります。でしたら構図が暗くなる可能性の高いキャラより、明るくかわいいキャラの方が汎用性は高かろうかと勝手に予測を立て、ウチのセンターを再登板させることにしました。(←違っていたら恥ずかしいぞ、わたし)
ゆり様なら、作画に関してはなんの心配もありません。ドーンと、全てお任せ。
すでにキャラクター依頼内容のところであれだけ注文を付けているのですもの、これ以上口を挟んだら描き難いことこの上ないでしょ。
全面信頼で、ラフ画の確認もナシでOK。質問や確認は答えるけど他はいっさい口出ししないので、ゆり様の思うように描いてくださったものを見せてください、とお願いしました。
ですから完成品を拝見したとき、どれほどわたしが驚き、喜んだか!
想像してくださいね。
可愛らしさとエレガントと、明るいパワーを感じる、華やかで愛らしいテスを描いてくださいました。テスの明るくて素直で前向きな長所を抽出した、うれしそうというか楽しそうな笑顔が、観ているこちらに安堵感を与えてくれる気もします。
テスって、危なっかしいから。
でもね、ずっと見ていたら、泣いて泣いて涙を拭ったあとの笑顔にも見えてきたの。「もう一回、顔を上げてみよう」と希望を取り戻したような。
背中のレース編みの羽根が妖精みたいで、ふわっと舞い上がりそう。
レースやフリル、リボン、花やパールなど、わたしが作画によく使う小道具も満載で、ごちゃごちゃとキラキラを詰め込んだ「テスとクリスタ」の世界観を目にも楽しく。かわいいだけじゃない、ちょっとビターな味わいまでも、物語を再読して(←決して短い物語ではないのに!)目一杯盛り込んでくださいました。ありがとうございます。
さらにおまけで、マオまで描いていただいちゃいましたー――!!
なんというご褒美~~♡
あ、ひとりで浮かれていてはいけません。未読の方のために補足説明しておきますね。
背景に描き込んでくださった花々ですが、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」で昔の美人への褒め言葉です。なぜにこの言葉が出てきたかといえば、この言葉が物語の大きなキーワード(暗号)になっているから。テスに降り注いでいる花びらも、あることの暗示。これ以上は、お口チャックです。
突然出てきたマオなるキャラは、物語後半の最重要人物。とあることから、テスとふたりで逃亡劇を繰り広げます。また例の暗号にも繋がる謎の少年です。
描いてくださったシーンは、大通りから人通りの少ない裏路地に入って、敵の追撃を振り切ろうとしているあたりですね。
あそこはね、暗いからいいんですよ。ウフ。(←不純異性行為はございません。安心してお読みいただけます)
ゆり様、本当に、本当にありがとうございました。
とっても素敵なテス。宝物が増えました。
あ、それと。わたし女王じゃないですよ。女神も違うと思う。その称号は、毎回3部門制覇している猛者様に差し上げなくっちゃ!




