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いやもうこれどう収集つけるんだよぶった切るわ

確認のために最後読み直すんだけど、なんか惜しいんだよねーって自分でも思います

その後、カンガルーちゃんと戯れていたら、地面から湧いて出てきた鬼達とのわちゃわちゃではぐれてしまった。

まぁカンガルーちゃんは捕まらないでしょ。ちらっと見えた感じ強靭な脚で逃げるどころか立ち向かって血祭りにしてたし。ここにも増え鬼ってわかってない人がいたか…カンガルーか。

私?ネイマールの如くローリングして逃げたよ。


次はどこに隠れよっかなって思っていると、ちょうど池に落ちたので土埃を落とすのも兼ねて潜ることにした。

魚は何故水中で生きていけるか。それは水中にも酸素が含まれていて、エラ呼吸により水を抜いて酸素だけ取り入れる事ができるからだ。多分。私は酸素ボンベ(から繋がらる吸うやつ)を咥えた。


ここまで追ってくる鬼なんてそういないでしょ(慢心)。そもそも池に潜るとかいう常識じゃ考えられないような隠れかたをするかくれんぼガチ勢なんてそういるわけがあっ熊ちゃんじゃーん。元気ー?


「池に隠れるとかバカなんじゃないの?」


熊ちゃんは球体の空気を顔にまとわせながら池中の岩肌に腕を組んでいて、そんなブーメランを呆れた顔で投げてきた。うん、自分がどこにいるか見直そうか。


「バカと天才は紙一重って言うでしょ。そしてその行動が理解されたら天才で、理解されなかったらバカなんだよ」

「歌詞に共感したわ」

「歌要素あった?」


この娘の思考回路がいまいちよくわからない。


「…ねぇレイちゃん。何であなたガスボンベ咥えてるのにそんな喋れるの?」

「不思議だよね」

「答えなさいよ」


でも私もわかんないもん。世界は不思議で溢れてる。きっとあれもこれも妖精さんの仕業だって。考えすぎたら幸せになれないよ?


私が適当に思いついた言葉を並べていると熊ちゃんは諦めたように肩を落とした。私の勝ちだな。


「いーじゃんそんな細かいことー。ほら雑談しようよ雑談。今エロゲの各キャラ好感度上げでお話しないといけないんだよ」

「最初っから相手が決まってる上で他キャラに浮気するルートは駄作だし最低だと思うけど」


そんなこと言われても私16歳だからエロゲそんなしてないし。動画とかは見たけど…面白いし泣けるからやっぱりエロゲっていいよねぇ。義務教育に組み込もうよ。突然鬱ルートとかに入る闇が深いタイプを。


「まぁ…そうね…。キルさんとの、出会いとか聞いてもいい?」

「おっ出会いですか。テンプレですねぇ」

「大学でも合コン、数回しかしたことないし、話の進め方なんてロクに知らないしね。就職先もそんなにコミュニケーション取るようなトコじゃなかったし」


うーん、よくわかんないけど君可愛いねどこ住みてかラ〇ンやってる?って始めればいいんじゃない?あこれ男がやるやつか。


えーとともあれ私とキルの出会いか。こう…一瞬だけど濃かった奴ね。どうしよう。説明難しいかもしれない。そもそも常識の埒外な出会い方だったし…まぁそのまま一回話してみるか。


プランを構成した私はイスを取り出して池底に埋め込んでから座って足を組む。話をしよう。


「えっとね、まず空から落ちてね」

「空から」

「それで着陸してクレーター作って」

「クレーター」

「んで増えたクレーターから出てきた不審者とバトった」

「不審者」

「こんなとこかな」

「何一つわからないことはわかったわ」


嘘じゃないもん。ほんとだもん。




再現のためにクレーター作ったら当然の如くバレて熊ちゃんとは散り散りになった。そして増えてきた鬼に対応できず囲まれてしまったのが現状となります。


「っく!グレネードの好感度を上げてない今、ここで力尽きるワケにはいかないんだ!」

「グレネードなら既に捕まってるよ」

「なんですと」


真正面から囲みを緩め現れたキルにより明かされる衝撃の事実。どこかで選択肢間違えたのかな。


「私ねぇ、こうやって囲まれて絶望的なシーンで、別れた仲間が助けにくるシーン好きだよ?」

「レイ以外はもう捕まってるけどね」

「問題は助けてくれる仲間が既にいないらしいことかな!」


よくみると確かに囲っている人たちの中にカンガルーとか宇宙服の影があった。


「さて…降伏、するかい?」


キルはいい笑顔でそう言った。

孤立させて精神的に追い詰めてくるの止めて?




戦闘シーンが書きたい。

間違えた。

戦闘がしたい。戦いたい戦いたい戦いたいやだやだ戦う戦う戦うーーーっ!!!


「私、科学者が好戦的な笑み浮かべてのっりのりでバトる奴好き!」

「相変わらず影響を受けやすいね」

「ノーコメント!」


キルがぱちんと指を鳴らすと、落雷と共に転移して何もない草原へと転移。こちらもノリノリですね。


鬼ごっこの決着はこれでつける。そういうことです。書き始めて途中で中断するから何書きたかったか忘れるんだぞ。


革靴で地面を踏みしめ、黒ズボンをベルトで止めシャツに袖を通し、紺のネクタイを締めながら白衣を風にたなびかせながらも好戦的な笑みを浮かべてみる。左手に持つ武器はライトなセイバー。総評としては最近の私にしては中々普通の恰好である。

どうでもいいけど今「たなびかせる」ってあってるかなって検索して「それ雲の形が変わるとかだからはためかせるにしたら?」とごーぐる先生に言われました。うるせぇ!


対してキルは黒いフードを下ろし、開かれたパーカーの中には黒を基調に金色に装飾された軍服のようなカッチリとした服装が見える。フードからこぼれ落ちた長い髪は日光を反射し煌めいていて、顔には涼しげな微笑を浮かべ晒しながら杖を突いている。その姿は威風堂々で、どこからでもかかってこいと挑発しているように見えた。


「…っ」


ライトセイバーを握る手に力が篭る。キルとは既に二回刃を交えているが、どちらも本気ではなかったとはいえ、まるで底が見えなかった。あの時より成長しているとはいえ、自信をもって勝てるとは言えない。


…いや、戦う前からプレッシャーに押し負けてどうする。自分を信じるんだ。勝つことが目的じゃないんだ。愉しめれば、それでいい!


「さぁ…こい…!」

「さて、尋常に」


私はライトセイバーをブォンと呻らせキルに向けて。キルは杖をくるりと回し私に向けて。

いつものような気楽さで始まった。


「先手は僕が貰おうか」


キルが私に向けた杖を横に振ると、氷の針のような物が生み出されこちらに勢いよく射出される。脅威に感じる程ではない、しかし無視もできない、そんな絶妙な威力な氷塊だ。

前方に飛び込み、キルに近づきながらの回避運動。頭上スレスレを冷たいものが通り抜ける感覚があった。

ライトセイバー手に持つ私はもちろん近接メインだ。一方的に攻撃を受けないためにも近づかねばならない。レンジ(遠距離)とメレー(近距離)との戦いは、いつだって距離が重要なのだから。


続けてキルの杖が振り降ろされる。


前転して手を着いたその地面から魔力反応を感じ、慌てて飛びのくと、私がさっきいた場所には土の杭が生えていた。

避けてばかりではずっと相手のターンだ。飛びのき着地するまでの間で回転しながらもライトセイバーを振り、かまいたちを生じさせる。飛んで行ったかまいたちは、体を少し逸らすだけで軽くいなされてしまったが、その間キルの攻撃は止んでいるので急接近。


「私の…ターンッ!邪魔だ!滅びたまえ!」


キルの表情が鮮明に見える程接近してのライトセイバーでの連撃。振り下ろし、横なぎ、袈裟から、突いての振り払い。

それに対しキルは杖に魔力を纏わせての完璧な受けをしてきた。全ての攻撃を速く見切り、無駄な力を使うことなく受けきる。


ライトセイバーでの連撃の終わりに蹴りを放って終了。当然蹴りも杖で相殺され、お互い距離を取る。一区切りですね。


「………」

「………」


キルと見つめあいながらも、ゆっくりと弧を描くようにお互い移動する。キルの隙を…出方を伺う動きだ。このレベルの戦いとなるとタイミングも重要で、それは相手の足の出方のようなわかりやすいものであれば、鼓動程の小さいものだったりする。


「………シッ!」


次は私から行かせてもらおう。

キルが瞬いたその瞬間、ライトセイバーを縦回転に投げつけ、魔術を発動させる。使う魔術は速効性を重視した雷。そもそも音速でも動けるであろうキルに、火水土とかをトラップ以外で期待しちゃいけない。今後私がそういうのを使うとしたら、それは音速並みになるように改造した奴だ。


「ふふっ、過激だね」


アドレナリンが溢れ、興奮と共に高まる集中でスローになる視界の中、飛んできたライトセイバーを杖で弾き雷を物ともせず接近してくるキルが見える。雷はどういう理屈か半分は避けられ半分はやはり杖で消されていた。


が、しかし。


「これで終わると思ったかぁ!」


一撃を重くしてもどうせキルには避けられる。ならばコツコツ積み重ねの手数でいこう。そして手数でいくなら、ライトセイバーと雷だけじゃ足りないでしょう、ねぇ?


杖を回転させながらも近づくキルに驚けと懐から取り出すは───ガトリング。圧倒的な手数を誇る、我が小学生からの相棒、最強機関銃(ランチャーエイトネオ)


「殲滅開始っ!」


この状況でも口角が上がるのがわかる。

砲身をキルに向けてトリガーを引く。その刹那───ドドドドドドドドドドドッ!っと耳をつんざく爆音が響いてきた。この銃撃音こそが、私の勝利のファンファーレ。


だが、それでもキルは───


「でも、まだまだ甘い。ロマンが抜けきってないね?レイ」


杖で全てを弾く。

スローとなった視界でも、キルの手の動きが速すぎてブレて見える。銃圧に負けることなく、私を威圧するかのように一歩一歩と、ゆっくり銃撃を弾きながら近づいてくる。うそーん。


あっやばいこれ弾発しかないのにもう切れそう。


「もう一撃いぃぃぃイ!」


撃ちきると同時に大声を出して手を前に突き出す。

キルは何か来るのかと最後の銃弾を振り切った姿勢でこちらを伺っているが…残念!後ろだ!


「ん、おっと」


私の視線から察したのか、後ろから飛んで戻ってきたもう一撃ことライトセイバーははためいたキルのパーカーを切り裂くに終わった。


「あー…まぁ一撃当たったて事で。一撃決着(ワンショット)ルールなら私の勝ちだよね」

「もう戦闘は満足したかな?」

「うんしたした。あれだね。やっぱ私戦闘向いてないや。そもそもやり方知らないのもあるけど。というかこー、実力が分かってないからお互いの対応とかも悩んじゃうよね」

「そこらへんの把握はいつだって大事だからね。ちゃんと学んで、知って、研鑽しようか」


お互い獲物をしまって終了。はー色々あって疲れた疲れた。言ってもまだお昼時だけど…お腹すいてないなぁ。今日お昼抜きでいいや。よしさっさと帰ろー。


「ところで」

「はぐっ」


むーん、と伸びをしていると、首に腕を回され背後から拘束される。

この後ろからうなじとかに吐息かけられるのマジで慣れない…っ!


「鬼ごっこの敗北も、戦闘の敗北も、無かった事にしようとしてる悪い子がいるらしいよ」

「なんですと。許される事じゃないね。負けたのなら素直にそれを受け入れ従順を示すのが義理なのに」


私は一切の迷いなくそう言い切る。全くそんな事をするとはなんという恥知らずだ!私じゃ考えられないね!


「レイは、そういう悪い子にはどういうお仕置きが必要だと思う?」

「そりゃあもちろん───


………今から深夜までで許してくれない?」

「オプション付きでね」


ジャラリと首輪に繋がれた鎖が音を鳴らした。




「…っは!」


なんかこう、規制が入りそうな道具が散らばるベットの中覚醒する。ナニがとは言わないけどね。

最近夜中…明け方?に起きる事多いな。隣には嫁。意識が落ちるまで楽しそうに私を苛めていたとは思えない程表情を消し去って寝てた。相変わらずの無表情なことで。


全身が凄くダルい中、ランダム部屋君にお願いしてまたしても出窓を作ってもらい腰掛ける。一度起きると私は色々と考えてしまう性格なのだ。矯正した方がいいと思う。


「………」


私は卑屈な人間だ。それは昔からずっと知っている。根性も、技術も、能力もない。努力だって人並みにできないだろう。

メンタルだって見せかけだ。ただ回復が早いだけ。何を言われたって、それをそうだと受け入れてしまう。そうして傷ついても、改善できないだろうなぁと諦めで回復される。


「………」


時々、自分が心底嫌になることない?今それなんだよね。夜起きたら大体なるけどね。

いやこうね、私ってそんな出来た人間じゃないんだよ。こう…こんな幸せになれるような人間じゃないんだよね。えっと、簡単に言えば、幸せ過ぎると逆に不安になるの。こんなに幸せになれてるなんて、これは本当に自分なのかーって。


「………わっ」


暗闇が支配する窓から目を離し、キルに視線を向ける。キルは三角座りとあぐらを片方ずつしているような姿勢でこっちを見ていた。うわびっくりした。


「………ん」


キルは何も言わず手をちょいちょいとしてきたので、出窓から降りて近づく。手の届く距離まで近づくと、キルは私を引き寄せギュッと抱きしめてからパタンと一緒に横になり、布団をかけてきた。


…言葉より、行動をってことかな?

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