スロットで放置したら100倍とかになってないかな
誤字報告をもらいましたありがとうございます。一日で仕上げるのしんどい。
いやー天然明るいキルちゃんと鬼畜クールレイは印象が全く逆だから間違えちゃだめだと常々思ってたんだけどね。三度と間違えません。多分。
ちなみにこの更新速度は間違えた戒めで頑張っただけなので、更新遅くても「こいつサボってんな」とか思っちゃいけません。事実を指摘されてもね?
Poker (ねいてぃぶ)の遊び方を説明しよう!
同じ数字、マーク(ハートとかクラブとか。本場ではスーツって呼ぶらしいよ)を意味あるかんじで集める!あと数字が並んでたら美しいので集める!以上!
「ベットは?」
「とりあえず10枚で」
10と書かれた青いコインを…これ目の前でいいのかな?四角い枠あるしそこに置いとこ。
私がコインを置いたのを見て、キルがトランプのシャッフルを止めて、二枚配った。そしてちょっと思考するように体を止めてから追加で三枚渡してきて、同じように自分にも五枚配る。
何で止まったかわかんないけどまぁ気遣ってくれたんでしょう多分。
…これもう見てもいいのかな?あっキルも見てるしいいっぽいね、何その覗き込むようなトランプの見方かっこいい私もやる。ごめん見にくいからやっぱいいや。
さーて配られたカードは…3、3、4、9、10、。マークは…3、4、9 がダイヤで被ってるね。おっじゃあフラッシュいけるかもしれないね、もう一個のハートの3と10を…。
「先にレイズかフォールドの判断だよ。僕はコールすると言っておこうか」
へぇそうなんだ。えっとトランプは…13まであるんだっけ?そこから最低でもワンペアになる確率は…まぁ50%以下でしょ。よってフラッシュとかいう強い役ができそうな今はレイズですね。できるのかはわかんないけど。
「レイズ!」
ふふーんって得意気な表情をしながら青コインを4枚追加の計50コイン。ポーカーフェイスって言葉がある通り、ポーカーでは相手の心理を揺さぶる駆け引きも大事だと聞いてる。つまりここで自信満々にレイズすれば相手がひよって降りて、初期ベットの10コインを得る事もあるかもしれないんですね。番犬なハッキングゲームでそう学んだ。もっともディーラーってゲーム降りれないはずだけど。
「コール」
キルも静かにコインを場に追加し、私が差し出すカードを回収して2枚返してくる。キルも2枚交換してるっぽいね。
気になるカードは~よっし両方ダイヤだねフラッシュ完成、多分十分強いはず!
「レイズ50!」
合計掛金100コイン。勝ったらノルマクリアで負けたら一枚脱ぎます。これって野球拳では?
テンションが上がってきて叩きつけるようにコインを追加する私。多分瞳めっちゃ輝いてる今。そうだ、本場なら色々とマナー違反かもしれないけど、煽り兼心理的な揺さぶりしよう。盤外戦術は基本っていろんなとこで見た。
「宣言しよう、キル…このゲーム、そして二倍にするという勝負も私の勝ちだよ。ストレートはスリーカードより確か強い」
二枚交換ということはつまりスリーカードだったということ。いやフラッシュとかもありえるね?私も2枚交換だったし。まぁ多分大丈夫でしょ。
おっキル片眉ぴくりって今動かしたね見逃さないぞふへへさてはブタ(役無しの意)だなやー勝っちゃったかー敗北を知りたいなー。
「レイは…今後勝手にギャンブルしないこと、いいね?」
「えっ」
「学んで良くなるところもあるけど、それ以上に性格的に、典型的な失敗するタイプだよ」
「そうなの?」
そうなのかな。そうなのかも。
キルが激レアな心配そうな顔をしつつ私を見ながらカードオープンをする。これ一緒にオープンするやつだよねカード置き置き。
果たして結果は───キルの手札は…ストレートかな?これ。
「これフラッシュとストレートどっちが上なの?雰囲気からして大体察してるけど大丈夫希望はまだある」
「ストレートが上だね」
「希望なんてなかった」
うぇ~それなりにいい手札だっただろう今回で負けちゃうのかぁ…。ねぇキル~「イカサマはされる方が悪い」とか思ってカードすり替えたりしてないー?私相手にイカサマはしない?はい。
ちなみに今の質問、半々でお仕置きされるかもしれない危ない質問でした。ギャンブル回だからね。日常の全てにもギャンブルを仕込まないとね。
「んー…とりあえず、ある程度いい役だったとしても、序盤のレイズはよくないよ。相手に警戒させるから旨みがない。二回目のレイズで一気に上げる方がいいかな」
「ほえ。んーキルもストレート作れてたのかー…私はフラッシュだったから大体勝てるだろうと思ったのにー」
「まぁ紙一重でギリギリだったけどね。どうする、ポーカー続けるかい?」
「敗北を知ったのでいいです」
うさ耳ヘアバンドを担保に50枚をチャージ。
続いてのギャンブルは~?…バカラ?なんだっけ、半丁の海岸版だった気がしないでもない。でもそんなルール詳しくないしなぁー。
「一応有名なモノを抜粋したつもりだけど…レイが好きな、というよりもルールを知っているギャンブルは何?」
「…よくよく考えてみたらポーカーブラックジャックルーレットぐらいしかロクに知らないや。適当にやるからルール教えて!一番楽しそうなブラックジャックは最後にしよっかな。どうせそれまでは流れ的に負ける」
「いいよ」
その後バカラでイーブンを外し(うさ耳ヘアバンド消失)、キルが見守る中スロットでスッて(カフス、蝶ネクタイ献上)、ルーレットで夢の36倍を狙って爆死(パンプス、ニーソ献上)で、本当に最後の砦のレオタードオンリーになってしまった。まぁまぁ勝負はこれからだから。野球と一緒、9回ツーアウトツーストライクから。追い込まれてから本領発揮するタイプなんだよね私。多分。
「パチンコとかで引くに引けない感情を学んだ、けど…私は自分で止めれると思うよ?」
「僕がブレーキ役をしている今に言われても、ね」
ラストゲームを控えて、ちょっと休憩中。ちょっとした休憩中にグラスのお酒傾けたらそれっぽいよねって言ったら、炭酸オレンジジュースの入ったグラスをくれた。多分恰好的には私が配膳…奉仕?なんていうんだろお酒配り回る人。まいいや。
最近一緒に座って話す時は定位置と(無理やり)なったキルの膝の上で、お酒(気分的には)をキメ、嫁の顔を見上げながら雑談。一人でギャンブルに行くのはダメそうだぁ。
「いやいや私は基本ビビりだからね。こーゆー破滅が許されてる時じゃないとオールインとかしないよ。ちゃんといくらまで負けれるか計算して、堅実な賭け場所に堅実な額を賭けるタイプだよ」
「思考が全体的にダメなんだよね」
そんなことないと思うんですけど。(反抗期)
とりあえず抗議で不満そうな顔をしておくが、うさ耳を撫でられ表情筋が勝手に崩壊する。撫で方が完全にペットに対するアレ。
付け根辺りをこしこしとひっかかれ、そのままついっとうさ耳の先端へ。優しく先端をむにむにして内側の毛をさわさわと。
ふぉお新感覚…気持ちいいしゅごい…堕ちる…堕ちてしまう…。
力が抜け後ろに倒れそうな私を片手で支えながらもキルの撫でる手は休まない。結局10分ぐらい撫でられ続けていた。これが俗に言うご休憩ですね。
と、いうわけでラストゲーム。ブラックジャックのお時間です。
もうちょっとカジノ編引き伸ばす予定だったしなんなら3話ぐらいやろっかなーって思ってたけど内容薄くするぐらいなら濃く短くするのがここのスタイルというかね?余り詳しく描写したところで見る人いるのかってね?そもそも作者もカジノ憧れてるだけでそんな詳しくないっていうかね?
Black jack (ねいてぃぶ)のルールを説明しよう!初期カード二枚から数字合計21になるように頑張るオーバーでアウト!以上!
「勝てばコスプレ鑑賞、負ければ身包み剥がされる…わかりやすい結果だね」
「正確には勝っても100コインだからもう一回同額勝たないとダメだけどね」
「…まぁそこは優しさを見せてこの勝負で決めるって事にならない?」
「追加資金300コインが今回の僕の優しさだよ」
ダメらしい。当然か。
ぱたぱたぱたって器用にカードを混ぜてるキルはいつのまにか男性用衣装から女性用ドレスになっていた。私たちの服装、中学生の推し並みにころころ変わるな。あっそれ知ってるパーフェクトシャッフルって奴でしょ。ライ〇ーゲームで見た。
あーゆーゲームモノってトリック部分が複雑でたまにわかんなくなるよね。私が真面目に読んでないだけかもしれない。
キルとはカウンター越しに座り、最後のコインを取り出す。オールインですわ!各ゲーム毎に思ってけど、地味にイスに押し付けられるような刺激が、感覚共有よりウサ尻尾から伝えられて落ち着かない。ウサギって立ち上がる度にこの刺激を味わってるのかな。道理で万年発情してるわけですよ。
私がコインを置いたことを確認して、キルがカードを二枚配ってくる。
そして自分のところにも二枚置いて、一枚をひっくり返して見えるようにしてくる、が、そんなものはどうでもいい。普通はディーラーのを見て降りるか勝負するかを判断するけど、オールインな私には後がない。どうせブラックジャックのディーラーの動きなんて機械的なものだから、問題は私のカードが強いか弱いかだけだ。
配られた二枚のカードを確認。数字は…7と6か。微妙…だね。確か13以下ならヒットする方が良かったはず…?どうせラストゲームだし、キルがバストする可能性にかけてステイなんかせず、ヒットしとこう。
「ダブルアップ」
「ダブルダウン(賭金を二倍にしますの意味)だね」
…宣言したはいいけど置くコインないな。私がカウンターに乗っかるワケにもいかないし…。
キルは私に渡す予定であろうカードを一枚ひらひらとさせながら、じっとこちらを見ている。見逃してはくれなさそう。
うーーーーーん………。
とりあえず眼をうるうるさせつつ上目遣いをして前屈みで胸をアピールしてみる。
キルはカードをひらひらさせている。ダメらしい。
苦渋の決断で、クエスト中に拾ったキレイな石を渋々と差し出す。
キルは温かい視線を向けてくるだけで、受け取ることはなかった。ダメらしい。なんですと。
うーーーーーん………。
インベントリから室内登山をする時に用意した縄を取り出してカウンターに置く。
キルはカードを渡してくれた。やったぜ。
さーって運命の数字は…8。8!?ぴったし21じゃん!ブラックジャック成立!ほら~もー私持ってるって言ったじゃ~ん最終的には勝って美味しいところ持ってくんですよなんせ主人公なんだから~。
ふふーんって得意気な表情をしながらカードをカウンターに置き見せつける。やー勝っちゃったかー敗北を知りたいなー。
ん?なんかDeja Vu (ねいてぃぶ)。
いやいや、21を出した時点で勝ちはほぼ確定でしょ。キルも21になる可能性はあるけどそれでも引き分けだし…おん?げ。
場に出ている中で見えてる一枚のカード。それはAだった。
たらり、と汗が額を伝うのが分かる。いや、まさかそんなねぇ?私主人公ぞ?主人公ってどれだけ追い込まれていても最終的には勝つんだよ?そう、私が負けるなんてことはありえない、ありえてはいけない…。
「レイ」
びくんっ!自然と肩が跳ねる。何故だろう。ただ呼ばれただけなはずなのに冷や汗が止まらない。
「物語っていうのは、主人公のために展開されるものじゃない」
ゆっくりと、じれったいほどゆっくりとキルのもう一枚のカードが捲られる。キルは穏やかな目をしているが、その口は弧に歪められている。
「面白くなるように展開されるんだよ」
果たして捲られたカードは───キング。ナチュラルブラックジャックだった。ブラックジャック知らない諸君に説明しておくと、ヒットをせず、初期の二枚のみで成立したブラックジャックは、一番強い。
「さて…金がないなら、体で払ってもらおうか」
カウンターを消し、接近してきた捕食者が、逃さぬよう片手で私の腕を掴み、反対の手で腰を引き寄せつつ楽しそうに顔を覗き込んでくる。
「…皿洗いとかで何とかならない?ほら体で払うって言ったらそうじゃん?」
ひきつった笑みでそう提案してみる。
返事はベットルームへの転移だった。
これはただの設定なんですけど、レイはゲームでかるーくギャンブル齧っただけです。
これはただの雑学なんですけど、ポーカーはストレートよりフラッシュの方が強いです。
はい。




