修学旅行・小樽編 ⑥
修学旅行二日目の夜。
女子だけで集まろうということで誘われた。が、まずはみんなで風呂に行こうということで一階へと降りていく。
一階に降りると、ロビーのほうでなにやら騒がしい声が聞こえてきた。
「なんだろ……」
「……銃を持ってますね」
「強盗か?」
「だと思います。複数人数いるようなので……。行かないほうが良いかもしれません」
と、月能がそういう。
ロビーを通らなければ大浴場には行けないので、このままロビーを占領されていたらまずいかもしれない。
私たちは足止めされていると、覆面を被った男の人が一人命令されたのかこちらにやってきたのだった。
「お前ら逃げろ、エレベーターを見張るつもりだ。階段で行け」
「わ、わかった!」
「しずかにな。物音をたてないで先生のとこいくんだ。そしてマナーモードにしておけよ」
クラスの女子はパニックになっていた。
男がこちらにやってきたので、私はとりあえず首を絞める。
「あがっ……!」
「殺すんじゃないですよ」
「気絶で済ませる」
私の手をたたく男。
そして、ぶくぶくと泡をはき気絶してしまったのだった。男を寝かせ、月能にクラスメイトを連れて行くように指示をする。
戦いか……。最近、現実方面でも戦ってばかりな気がするな。ま、体がなまってるしちょうどいい。私は男からみぐるみを剝ぐ。近くにロッカールームがあった。私はロッカールームに行き、ちょうどいい紐があったので縛り上げ、ガムテープで口をふさぐ。
「さてさて……。こいつは多分エレベーターでの見張りを頼まれていた。多分2階とかも制圧するつもりだろうな……。人数は見たところ10人くらいだった。どうするかな……」
なぜこのホテルを狙ったのだろうか。
多分、月能が泊まるということを知ったのだろう。阿久津家の一人娘を誘拐して身代金を請求すればいい。阿久津家は世界的な大富豪だからな。
「月能ももっと警備がしっかりしたところに進めばよかったのによ……。ま、後悔しても後の祭りだけどな」
ここからどうやって脱出するか、だ。
すると、外のほうではサイレンが鳴り響いていた。警察が来たのだろう。
「ま、ごちゃごちゃ考えんのはめんどくせえか……」
私は正面突破しか方法がない。
なに、相手が拳銃を持っているってわかってりゃなんとかなる。たった10人くらいだ。私はロッカールームから出て、ロビーに出る。
すると、強盗団の輩が拳銃をこちらに向けてきた。私はそのまま走って強盗団と距離を詰める。
「こいつ、銃が怖くねえのか!」
と、一発銃弾が放たれた。
私に当たらない。髪をかすめたが、けがはない。まず一人にとび膝蹴りを食らわせた。歯が折れ、そのまま気絶。
私は男をつかみぶん回す。男を盾に近づき、一人にぶつけた。
すると、背後で拳銃を突き付けてくる男。私は銃口をつかみ、軌道を逸らす。
「なっ!?」
「なんでこうメンドクサイことが起きるのかね! マジで呪われてんな私は!」
何も起きないはずがなく……




