26-1-19 『さよならベルジュラック』本文感想
皆様こんにちはこんばんは、遊月奈喩多と申すものでございます! こんなゆー!
さぁて、今回のお話は!?
わあ!
凛子先輩も女優さんしてる!!!!
才能がある人って人の才能をサルベージするのも上手とは昔から言いますが、そういうことなんですかね。あらすじで竜生くんが脚本家として成功するのは語られていましたが、そうですか、凛子先輩も……。この辺りは彼らの高校が演劇強豪校であることの裏付けとして、そして竜生くんが脚本の道へ入るのがどれほど思いきったことなのかを表すワンシーンにもなっていそうですね。
そしてシラノ・ド・ベルジュラックについても本文中でキチッと解説してくれる優しさに脱帽です。筆者も自作で主に擬音としてドヴォルザークやドビュッシーなどの名前を登場させることがあり、そのときには彼らの楽曲を引用した文を添えたりもするのですが、その辺りの解説とか一切せずに来た書き手なので、なんでしょうね、少々大袈裟ですが『こういう優しさを持った人が報われる世の中が、いいよね』と何故だかWeb小説のみならず世情についても思いを馳せるに至りました。
春の廊下を駆け出すシーン、あまりに青春過ぎましたね。嵐の「サクラ咲ケ」を流したくなりました。
あと悠斗くん、是非ともゆまちゃんを大事にしてくださいね!! そう返してくれる子、なかなか奇特ですよ!!!
強いて言うなら竜生くんの心変わりがちょっと急かなと思っていたのですが、考えてみたら凛子先輩って女優として大成する才覚や真摯さの持ち主なので、演技などを通して人を見る目というものがとてもよく培われているのかも知れませんね。竜生くんの中にある『ベルジュラックな生き方もいいけど、俺だって』みたいな気持ちを見抜けたのかも知れません。
前書きに引き続き、遊月です。いやあ……こういうのですよ。こういうの好きなんですよ筆者。ファンタジー系やリョナ系に浸かる日々の中で学園青春ものに飢えていた心に、まるで砂漠を彷徨している最中にふと口に入った水滴のような具合に染み入ること染み入ること!!
おいしゅうございました。ありがとうございます、感動しました!(Forever Loveを流す前フリみたいな文ですね)
演劇といえば、ちょっとしたマンネリズムとふとした好奇心を抱いてしまった主人公が演劇部所属の恋人に「試しに他の男に抱かれてみてくれないか」と頼んでしまったことから坂道を転がり落ちる小石のような転落劇が始まる同人漫画を思い出してしまう方も多数いらっしゃると思うのですが、筆者もそのクチでした。なのでこの後書きを書くに当たって早速読み返していたのですが、……どうしてでしょう、初めて読んだときはただただ『うはぁ、えっちだ!』と思っただけだったのが、今では『くぅ、辛い! ……もう一杯!』という気持ちになっております。
辛い、とても辛い……自分を好きでいてくれた彼女が自分の出来心のせいで悪評の高いOBに抱き潰されることになり、その様を見せつけられながら詳細を報告されることになってしまった主人公の後悔、そして最初はイヤイヤながらも彼の思い付きに同意したものの次第にOBとの逢瀬で「好色な女の子を演じる」だけだったヒロインの気持ちが変わっていく様が如実に描かれていくのが、ふぅ、キツい……! 自分とOBの現場を見返して『もっと彼氏を魅せられるように』と突き詰めてしまう真面目さを発揮してしまったのとか! 発覚するのが本当に苦しい!! なのに、やっぱりたまに帰ってきたくなるこの漫画に!!と、筆者の心が倒置法で叫びたがってしまい、ドッタンバッタンおおさわぎでした。当該の同人漫画、全3巻の後におまけパートもあることを知り早速読んでみたのですが、えぇ、こちらもこう……日頃寝取られものを書いている身としては参考になるというか、こう、心に来るものがありましたね。
ということで何が言いたいのかというと、悠斗くんがわりとよき友人ポジションのままでいてくれそうな書き出し終わりもだいぶ好きだったわよということですね。あと何度読み返しても、凛子先輩が竜生くん自身すら気付かずにいた才覚や情動を嗅ぎ取って本人に自覚を促す勧誘のくだりが、『何かが始まる』物語の展開として本当によすぎるよねというお話でもありました。
やっぱり、こういう王道の青春ものっていつになっても人の胸を打つものですよねという言葉を添えて、『さよならベルジュラック』の感想とさせていただきます。




