405.ゴー
うちのシゴデキ(笑)こと、真理たんが動く……!
「で、どうするの真理たん? 呪いをかけられた人達を、一体どうやって見付けるの?」
『簡単ですよ。見付ける必要なんてありません』
「ほーん?」
『解呪を、マスターがかければ良いんです! このパーティに参加してる人……全員に!』
「ほむ……」
まあ、なるほど。解呪は、別に呪いが掛かってない人には何の害もない魔法だしな。
呪いが掛かってる連中には、効果てきめん、と。
『でもでもお姉様~』
と、モニター越しに、海理が尋ねる。
『パーティ会場には、たーっくさんの人達が集まってまーす。その人ら一人一人に、解呪を使っていたら、時間かかりすぎてしまいまーす? どうするでーす?』
たしかーに。
どうするんだろう、真理たん……。
『そこは……抜かりなし!』
「ほぅ……で、解答は?」
『マスターが……お願いするんです!』
……。
…………。
………………はぁ?
「お願い?」
『はい。マスターが望むんです。あー、みんなに解呪かけたいなーって』
「……で?」
『解決☆横ピース』
……わけ、わからんぞ……!
一体このポンコツAIは、何を言ってるんだろうか……。
『なるほど、さすがです、おねえたま……♡』
天理さん!? 天理が、お姉ちゃん大好きモード……またの名を、ポンコツモードになってるっ。
『マスターは精霊に愛されています。マスターが『解呪を広範囲にかけたい』と望めば、精霊が勝手にやってくれる……ということですね』
『そういうこと』
『しゃしゅがでしゅぅ~。おねえたまぁ~♡』
……な、なるほど。いつものやらかしを、意図的に行おうってわけか……。
「OK。じゃ、その作戦でいこう」
カッ……!
直後、急に視界が真っ白になった!?
『どうやら、精霊がもう解呪をかけたようですね』
『マスターのゴーサイン待ち、という状態だったみたいですね』
仕事速すぎない、精霊さんたち!?




