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私の白い結婚  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中


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夢の中で♡

 結果的に。

 ベルナードと晩餐会に行ったことは間違いではなかったと思う。


 無論、ライルと出席しても、それは間違いなく成果が出たと思うのだ。

 でもそのライルが一緒に行けなくなり、代わりにベルナードと向かうことになったが……。


 まずベルナードは人当たりもよく、初対面の時も、私とはすぐ打ち解けることができた。そんな人懐っこい性格もあり、晩餐会では初めましての人も多かったが、すぐに懐に飛び込むことができたのだ。しかもトークも面白い。饒舌なのだ。皆をよく笑わせ、自身もよく笑い、場を盛り上げる。


 私が身に着けていた薔薇石英のことも楽しく語って聞かせ、それを聞いた人々は……。

 薔薇石英に興味を持ってくれた。

 ある伯爵は自身の商会で取引したいと言ってくれ、これまた大きな案件がまとまりそうだった。


 ということで想像以上の成果を出せた晩餐会であり、出席できて良かったと思う。


 薔薇石英の人気が高まったのも嬉しいが、こう言われたことも嬉しかった。


「ミルフォード伯爵のご令嬢と言えば、ユーリ嬢が有名で、正直アイリ嬢……ウィンターボトム侯爵夫人のことは、あまり知りませんでした。ですが自らが広告塔になり、薔薇石英を広めようとするなんて。旦那様思いですし、素敵だと思います。ご結婚されていたことも今日知ったばかりですが、おめでとうございます。ご実家を出たことで、活躍の場が広がり、良かったですね」


 そう褒めてくれたのだ。


 このマダムが言う通り、私はずっとユーリの影で生きるような人生を送って来た。よって私を知らない……当然だった。でもライルの所へ嫁ぐことで、私の人生は本当に変わったと思う。


 ちなみにこのマダムによると、私が王都を離れた後、ユーリは宮殿で開催された舞踏会に顔出したものの。それ以降、いずれの舞踏会にも晩餐会にも、出席していないという。参加を表明していた社交行事も軒並みキャンセルし、どうやら屋敷に籠っているらしい。


 宮殿で開催された舞踏会……それはユーリがピンクダイヤモンドのネックレスをつけ、第二王子とお近づきになろうとしていた舞踏会のことでは? もしや手痛い失恋でもして、屋敷に引きこもっているのかしら?


 そうも考えたが、絶対に違うと思った。


 ユーリは自分に自信を持っている。第二王子に振られたぐらいで、その自信が揺らぐとは思わなかった。もし振られたのなら、「見る目がない王子。可哀想な人」と言い出し、とっとと次の相手に目を向けそうだ。


 何か欲しいと思った物があったが、あまりにも高額で買ってもらえず、拗ねて屋敷に引きこもっている……のではないかと予想したが。


 正直なところ、ユーリとは関りを持たないで生きて行けるのなら、それが一番と思っていた。よってどんな理由で社交をストップしていたとしても……関知せずで行こうと思った。


 むしろ今後、社交活動を活発にしたかったので、舞踏会や晩餐会でユーリと顔を合わさないで済むと思うと……気が楽になる。


 などといろいろな情報を得ることが出来た晩餐会。

 ライルは参加できなかったが、ベルナードと共に参加して良かったと思っていた。


 そしてこの日の晩餐会の様子。

 ホテルに戻った私は、手紙にまとめることにしたのだ。

 さらにこの晩餐会でもらったマロングラッセと書き終えた手紙。

 この二つをベッドサイドテーブルに置いておいた。


 つまり。


 ライルがもし今宵も部屋に来てくれるのなら。

 このマロングラッセと手紙を贈りたいと思ったのだ。

 ちゃんと気づいてもらえるように。

 ランタンもかなり弱めだが灯しておいた。


 この明かりがあることで、私も起きていられるかと思ったが……。


 日中、そして夜も気を使った一日。

 心身共に休息を求めていたので、ぐっすり眠ってしまう。


 でも眠りに落ちる時、ライルに会いたいと思っていたからか。

 夢の中にライルが出て来てくれた。

 「アイリ」と優しく名前を呼び、ふわりと抱きしめてくれて……。

 夢の中なのに、ミントの香水の香りを感じ、温かさも知覚した。

 キスも額ではなく、唇に「ちゅっ」とされ、嬉しくて、ぎゅっとライルに抱きついて……。


 幸せな夢を見ることが出来た。


 そして翌朝、目覚めた瞬間はドキドキ。


 すぐにサイドテーブルを見て、「わあっ」と声が出てしまう。

 王都ではホリデーシーズンに向け、あちこちの広場でホリデーマーケットが出ていた。


 きっと何かの機会で寄ったのだろう。

 ミニサイズのリースとカードが置かれている。

 勿論、私の用意していたマロングラッセと手紙は、ちゃんとライルが持って帰ってくれていた。


 ベッドから起き上がり、ドキドキしながらミニサイズの封筒からカードを取り出す。


『My dearest アイリ


 今日は急に晩餐会に行けなくてなってしまい

 本当に申し訳なかったです。

 アイリに会えると心から楽しみにしていたのに。

 とても残念です。

 もうホリデーシーズンが始まります。

 君とゆっくり過ごしたいです……。


             Forever yours ライル』


 短いメッセージだけど、ライルの想いが伝わって来る。


 私達、白い結婚なのに。

 こんなにも愛し合っている。


 ライルに会いたい……!


 会いたさが募った私は、ある提案をすることにした。

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