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ご挨拶とお知らせ

はじめまして。

4-BU『しのぶ』の娘で2-KA『ふうか』と申します。


もうすぐ母が他界してから1年が経とうとしています。

どんなに悲しくても時は流れる事を弛まず、人の心を日常へと戻そうとするんですね。

なかなか手を付ける事が出来なかった遺品の整理も、少しずつですが始められるようになりました。


そんな中に数冊の手書きのノートを見つけたんです。

普段の母の文字とは違った走り書きのような、覚え書のような、落書きのような……。

ある意味『逆達筆』な文字は解読するのに苦労しましたが、それらは母が生前に書いていた一次創作や二次創作のプロットと呼ばれる物だと分かりました。


他の方のプロットを見たことはありませんのでこれが一般的な書き方なのかは分かりませんけど、母の頭の中に浮かんだ映像を書き留めていたのか、文字を丸で囲んで矢印で繋いだり、色を変えてキャラの行動や感情を書いたり……ノートの見開きを使った寄せ書きのような、パズルのような……。

コ○ンくん並みの推理をして、当てはまる作品を探し出し本文と見比べ

「あぁ~、このページの構想は文字にするとこんな文章になるんだ」

と、母の創作作業を垣間見て嬉しくなると同時に、この作品『この手であなたを救いたい』の構想を文字に出来なかったのは心残りだっただろうなと……少し悲しくなりました。


母が物語を書き始めた理由……最初はあるアニメの二次創作だったそうですが、

「漫画や小説のキャラクター達は自分で勝手に動く事が出来ないでしょ? 誰かがキャラクターの事を想い、体験させてあげたい事を考え、それを文字にしてあげて初めて、あの子達は命を吹き込まれて思い出をその身に刻む事が出来るの。だから連載が終わっても……時間が経ってみんなが思い出さなくなっちゃっても……好きなキャラクター達が何もない闇の世界に閉じ込められないように楽しい世界を考え、幸せになる事を願い、私が文字にしてあげるの」

……

……

だったらこの作品のキャラクター達はどうなっちゃうんでしょう?

母によって生み出されたイリーナちゃんやアリフィアちゃんは最後の場面で動けないまま……辛い思いをして、苦しんだままの状態で閉じ込められてるんでしょうか?

もしそうなら、それは母が一番望んでいない事だと思うんです。


プロットには38話以降の流れと最終話で辿り着くべき世界が書かれていました。

母にはイリーナちゃん達の未来がはっきりと見えていたんだと思います。

でも、私に母のような文章が書けるかは分かりません。

読んでくださる方に情景が伝わるのかも分かりません。

台詞も『母ならこの子にはこうしゃべらせるだろう』と言った『私の想像』でしかありません。

……

……

私が書く物はただの二次創作で自己満足かもしれません。

でも、たとえ何か月、何年掛かろうとも、このお話を最後まで書き切る事が、母から与えられた私の役割のような気がします。

なので1話~37話までは『原作4-BU』として残し、38話以降は『原案4-BU、脚本2-KA』として続けたいと思います。

ただ、私には小学校で習った作文の技術しかありませんので、小説の場合ここはこう書くべきだとか、この表現は母らしくないとか、色々と御指導頂けたら嬉しいです。

宜しくお願い致します。





それでは長く休載期間がありましたので、名前の有る主な登場人物の復習をします。


『イリーナ・カレリナ』 12歳 ♀ 魔族

物語の主人公。

地球の日本に住んでいた先天性聴覚障碍の女の子が死後に転生。

手話、日本語の文字、異世界の音声言語と、三種類の異なる言葉を扱える為に、音声による魔術、文字による魔術、手指による魔術を使う事が出来る。

ちなみに文字の魔術は『音声魔術の10倍の威力』があり、手指の魔術は『文字の魔術の10倍の威力』がある。


『アリフィア・クラスノヴァ』 12歳 ♀ 人族

イリーナの幼馴染で大親友。

母親と共に人族である事を隠して生きていたが、イリーナとの出会いで劣等感等は一切なくなり、立派な魔族として生きている。

魔族の半分程度の威力の魔術しか使えないが、それを補って余りある体術の使い手。


『ラウラ・アグーチナ』 ?歳 ♀ 魔族

イリーナ達の先生。

魔王様を祀る教会のシスター。

最低でも勤続50年+α歳になるが、年齢の話は禁句である。

知識も豊富で優しく、何でも相談できる女性。


『エレオノーラ・ヤーシナ』 14歳 ♀ 魔族

通称ローラ。

イリーナ達が旅の途中で出会った村の娘。

医術の知識に長け、治療や癒しの魔術が使える。

おっとりポワポワな性格で戦闘に関する魔術が使えず、幼馴染と一緒に養成所へ行けなかった事を気にしている。


『リュドミーラ・トルシナ』 15歳 ♀ 魔族

通称ミーリャ。

今後のお話に出てくるエレオノーラの幼馴染。

火の魔術に長け、養成所に行ったきり連絡を寄こしていない。


『レオニード・ザイチェフ』 22歳 ♂ 人族

地球から空間の歪を超えて来た転移者。

剣術と体術に長け、人族の中でもトップクラスの戦闘力を持ち『勇者』として戦ってきた。

だが今は人族の行動や在り方に疑問を持ち裏切り者として敵対している。


『エリカ・バーベラ』 17歳 ♀ 人族

地球に住んでいた女の子が死後に転生。

11歳の時に頭を強く打ち日本人であった前世を思い出す。

以後、音声による魔術と文字の魔術を使えるようになった。

文字による魔術は音声魔術の10倍の威力があるので、魔族戦士の数倍の威力が出せる。




37話では魔王様と崇められたイリーナちゃんがその信仰心を恐れ体調を崩してしまいます。

ラウラ先生は街へと引き返す決心をしますが……。

続きは38話をどうぞ。


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[気になる点]  亡くなられたお母様の未完の小説を引き継ぐ事は素晴らしいと思いますが、残念ながらアカウントを引き継ぐ行為は小説家になろうの利用規約違反になりそうです。  できれば運営に相談してみるか、…
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