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dead or alive 4

 朝倉は深呼吸して叫ぶ。

「そんなスイッチ俺が壊す。目的はなんだ」

 愛澤は淡々と話した。

「朝日奈として接触したときに言った通り復讐です。とはいえ私には復讐する対象はいない。そんな時ミカエルに出会い思い出した。私にも復讐をする対象はいることを。社会と光という抽象的な物です。知っていますか。ラグエルは社会と光に復讐する天使です。不公平や不条理な社会。その被害者はいつだって民衆。偽善者な政治家。たとえ光で照らしても変わらない日常。復讐の矛先はそのような物です。妻をこのような社会に絶望し交通事故で死んだ。運転手なんて恨まない。ただこの社会が憎い。私は妻の墓石の前で復讐を誓った。私から妻を奪ったこの社会に復讐をすると。その時だった。ミカエルに会ったのは。ミカエルは私に変装術と射撃を教えた。そのかわりに協力しろという交渉を持ちかけた。私はサインした。社長令嬢に詐欺を仕掛けた。それからなんの連絡もなかったが一年前連絡が来た。内容は復讐を実行しろ」

 朝倉は愛澤のこの動機を否定した。

「間違っています。たとえ他殺ではなくても自殺まで追い詰めた友人に復讐しなければ気がおさまらない。たしかにそうでした。昨日大森を射殺するまでは。引き金を引いた後思いました。友人には自殺した人の分まで生きる権利があると。分かりませんか」

 愛澤はその発言に疑問をぶつける。

「なぜ自首しなかった」

「刑務所の中で暮らす前に謝りたかったから。残りのメンバーに大切な友人を奪ってすまないと」

 その時サイレンが聞こえた。救急車のサイレンではない。パトカーのサイレンだ。


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