再構築 前編
熊田は大笑いして歌いだした。
「明日を夢見る低燃費」
そこに白いスーツを着た男が来た。熊田は男の方を向いた。
「愛澤さん」
「おや。その方は新人ですか」」
「はい。愛澤さんに会う資格があるのかを確認しています」
愛沢は机を見る。
「でも賭けには向かない展開で面白くないですね。ルールを変更しましょうか。残りの二枚のカードのどちらかを残してもう一方を破棄する。そして新たに二パックを開けてシャッフルして四枚ずつドローする。これで仕切り直しです。そして審判は私がしましょう」
前山田は審判を交代した。愛澤はパックを開けてシャッフルをした。熊田と私は残すカードを決めて、一方のカードを破棄した。愛澤はカードを配りゲームを開始した。私のカードは赤が二枚。青が二枚。残した黄色が一枚の五枚で勝負した。
ファーストゲーム。まず私は赤を伏せて言った。
「予告しよう。私は赤を出す」
熊田は思った。
(赤か。ではこの青をだせば勝つ。いいや。赤は嘘かもしれない。様子見で白と行きたいが、白はない。そうだ嘘だ。黄を出そう)
熊田は、予告を嘘だと信じて、恐る恐る青を伏せた。愛澤がコールした。
「ジャンケンポン」
カードを見て私は苦笑いした。
「言っただろ。赤を出すって」
こうして私は一勝した。
「約束通りゴールドカードは貰う」




