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第79話 黄金の林檎酒と魔王の強度

 レイスクィーンであるベアトリスの肌は、触れた初めは冷たく、俺に触れているうちに温かくなっていく。


 彼女に必要なお魔力を分け与えたくらいでは、俺はまったく疲労することはない。彼女の実体化を維持するために必要な魔力は、俺の全魔力の五十分の一くらいだ。それくらいの消耗は、一晩寝れば完全に回復する。


(しかし実体化が進むと……何というか、柔らかいな……)


 ドレスの上からではカムフラージュされているが、ベアトリスは少女というには発育が進んだ身体をしているものだから、寄り添われると腕に弾力のある部分が当たってしまう。


「……ディック様……すぅ……すぅ……」


 しかし安心しきって眠っているベアトリスを見ていると、変な気を起こすより先に、別の感情が湧いてくる。


 これが父性というものだろうか。いつも編み込みにしている銀色の髪をほどき、無防備に寝息を立てる彼女を見ていると、保護欲が強まってしょうがない。


 魔力の供給はもう終わっているが、もう少し寝顔を見てから、ベッドを出ることにしよう。このまま寝ていると、ほぼ確実にアイリーンが髪を乾かしてもらいにやってくるからだ。


「ベアトリス、すまないが……おおっ……?」

「……だめ……行っちゃ……」


(これは……実は起きていて、俺を捕まえていたり……触れるだけではなく、その先を求めていたりなんかするのか……?)


「……すぅ……すぅ……」


 やはりベアトリスは寝ているようだ。俺が動こうとしたので、夢うつつに反応したのだろう。


 動いた拍子に銀の髪が頬にかかる。彼女はもぞもぞと髪を払う――その拍子に、毛布で隠れていた彼女の胸元が見えてしまった。


(……俺は何も見ていないぞ。そうすれば世界は平和だ)


 もう寝言を言うこともなく、ベアトリスは安らかに寝息を立てている。俺は下に視線を向けないようにしつつ、毛布を彼女の肩まで掛け直した。


 ◆◇◆


 先程見た光景により、平常心を失いかけた俺は、命からがら居間に出てきた。


 だが、そこにも俺の平常心を揺さぶる光景が待ち構えていた――師匠とヴェルレーヌが、就寝前の若い女性としてはあまりにラフな格好で、何やら談笑している。


(俺を男として認識していないからか……? ほとんど下着みたいな格好じゃないか)


 五番目の月である獅子神の月は過ぎたが、暑い八月まではまだ二ヶ月ある。俺の家は温度変化が激しくならないよう、火精霊・水精霊の力を利用して夜でも適度な室温が保たれているが、だからといって肩が出ているうえに、膝くらいまでしか丈の届かないネグリジェで酒を酌み交わすというのは、いたずらに挑発的な行動と言わざるをえない。

 ダークエルフの姿に戻ったヴェルレーヌの褐色の太腿が、裾からすらりと伸びている。これは目の毒だ――脚線美は男を殺す力を持つ武器だ。


「あ、ディー君……どうしたの? すごい顔してるけど」

「す、すごくはないというか、まあ普通だが?」

「ふふっ……何があったかは想像がつく。ベアトリスに魔力を供給するとき、ご主人様のことだから、意識しまいとして自分を律していたのだろうな」

「それはありそうかな。ディー君、昔からそうだったよね。私が添い寝してあげてるときも、平気なふりして恥ずかしがってたし」


 それは全く平気なふりができていないのではないか、と俺は思う。というか、過去の恥をヴェルレーヌの前で明かすとは、師匠はやはり容赦なしだ。


「添い寝……なんとうらやましい。少年のご主人様を愛でながら眠りにつくなど……師匠殿、そのときの前後の経緯を詳細に語っていただくことは可能だろうか」

「うん、いいよ……と言いたいところだけど、ディー君が悶絶しちゃいそうだから、今度にしようかな」

「ほっ……あまり昔のことは言わないでくれ、甘ったれた自分を思い出してたまらない気分になる」

「そんなことないよ、ディー君は自立してたよ。私にとっては、可愛いお弟子さんだったけどね。ふふ、思い出しちゃった」


 師匠はにこにこと微笑みながら、ベアトリスと比べると暖色を帯びて見える銀髪のおさげを撫でつける。


 ――宰相たちから、事実上の死罪を申し付けられていたこと。それを自分一人で抱え込み、俺たちに気取られないようにした彼女の演技力は大したものだ。


 どうしても、今こうして穏やかにしていても疑ってしまう。そんな俺の内心すら、師匠はお見通しというようにくすっと笑った。


「ディー君、ずっと立ってないで座ってお話をしようよ。今、ヴェルちゃんの冒険者強度の計算をしてたところなの」

「なんでも、測定器の三つの金属から私の力を充魔晶に通し、それを充魔晶に記憶した超高密度の魔法回路によって数値化するそうだ。私にとっても未知の技術で、大変興味深い」

「師匠は魔道具作りにかけては、右に出る者がいないからな……」

「ディー君の役に立てることがあってよかった。全部教えちゃったら、師匠って言えなくなっちゃうし」


 ここで「全部伝授してあげる」なんて師匠が言い出したら、彼女が何を考えているかが透けて分かって、また説得しなければならなくなったところだ。


 当面は、安心してもいいのだろうか。師匠が俺を信じて、生きるために同行してくれるのだと。


「……ご主人様、どこに座るかを迷っているのか? 私のとなりに座り、もたれかかって酒を飲むというのも悪くはないと思うぞ」

「それって、普通は女の人の方がもたれる側じゃない? ディー君、そういうの似合いそう」

「褒められてるのか何なのか分からないぞ……ま、まあ、どっちに座ってもいいんだけどな」


 二人が別のソファーに座り、テーブルを挟んで向かい合っていたので、どちらに座るか躊躇してしまったのは確かだ。


 ネグリジェの胸の部分が膨らみすぎて目のやり場に困るヴェルレーヌ。彼女の隣に座ったりしたら、今の俺の心境では平静を保てる気がしない。ここは比較的露出の控えめな師匠のとなりに座るのが正解だろう。


「ほう……それがご主人様の選択か。しかし、置いた駒を動かすことができるからこそ、私は魔王であったのだぞ」

「お、おい……狭いだろ、片側に三人も座ったら」

「私がもう少し端につめてあげる。ディー君、意地悪言わないの。めっ」


 何がめっ、なのだろうか。この人は俺より子供っぽかったり、後先考えなかったりするのに、いまだに俺を子供と変わらないと思っている部分がある。見た目の年齢はもう追いついたというか、追い越しかねないくらいだというのに。


「ふう……おっと、私としたことが、自分の役目を失念していた。ご主人様、氷は何個入れる?」

「……2個で頼む。大きい塊と、小さいのを入れてくれ」


 氷をはさむためだけに鍛冶屋に頼んで作ってもらった金属の器具。それを使ってグラスに氷を入れるヴェルレーヌの仕草は、横で見ているとなんとも言えず、つい見とれてしまう。


 カランカランと氷を入れて、緑色の瓶を取り、酒を注ぐ。琥珀色の酒――ウェルテム商会との連携により、『黄金の林檎』を生産する農園と契約することで仕入れが可能となった、林檎が原料の酒である。


 『黄金の林檎』は糖分が非常に高く、そのままで貴族に菓子として献上されることもある。そのため、甘みを抑えるために別の果実を加えるという製法に至ったが、そのために使う果実はまだ研究途上である。林檎に近く、甘みがすっきりしたものが良いと考えているのだが、なかなかこれというものが見つからない。しかし味としては甘さ以外は完成していて、現時点でも十分に旨い。


「最初にご主人様の店でこれを飲んだときは、人間の美酒に対する追及にまこと感服したものだ」

「果実を漬ける酒は女性受けがいいからな。辛口の酒が好きな女性は、だいたいきっぷがいいというか、勇ましい印象がある……俺の勝手なイメージだがな」

「じゃあ、ヴェルちゃんは強いけど、内面はおしとやかってことなのかな? ディー君、やっぱりよく見てるんだね」


 ヴェルレーヌは何も言わないが、ほんのり頬が赤らんでいる。本当に昔はしとやかな箱入りの姫だったとか――無いとはいえないが、想像はつかない。


 注いでもらった酒を飲む。度のきつい酒だが、氷でまろやかになり、のど越しが柔らかくなる。そして果実の香りが鼻腔を通り抜け、酔いにくい俺でも気分が昂揚してくる。


「それで、師匠……ヴェルレーヌの冒険者強度は、いくつだったんだ?」

「魔王として、魔王国にいたらその権限も含めて、かなり大きくなるところだけど……今のヴェルちゃん個人の実力だと、119724。もう少し戦闘の勘を取り戻したら、13万くらいまでは上がるんじゃないかな」


 10万を超えるとSSSランクなので、約12万となると、王国では設定されていない未踏の領域――S4と言っていいだろう。


 ということは、俺たちのパーティはもしかしなくとも、現時点でSSSどころかS4ランクの集団なのかもしれない。道理で、霊装竜レギオンドラゴンのような地上ではまず遭遇しない怪物と戦っても、被害を出さずに勝てているわけだ。


 俺たち5人がSSSランクであったときに、S4以上であったヴェルレーヌを倒しているので、やはりパーティの連携によって1ランク上の敵に勝てるということになる。


「……私でこの数値ということは、ご主人様は私より遥かに高い数値のはず……そうなると、世間に公表などしたら、全世界からの注目を受けかねないな」

「い、いや……冒険者強度ってのは、100違うだけでも全然強さが変わってくるんだぞ。ヴェルレーヌが万全の状態で13万になるなら、俺はそれより少し上くらいじゃないか」

「ディー君、もしかして……『自己過負荷訓練オーバーロード』をやってたの? あれは常にやってると、癖になっちゃうからだめって言ったのに」

「うっ……ま、まあ何というか、大っぴらに強敵が現れない世の中で、自分を鍛えられるのは自分だけというか……」


 魔法で思考や身体に負荷をかけるやり方については、基礎の部分を師匠に習った。どうしても行き詰まりを感じたときの訓練方法であり、負荷を徐々に増やすことで人間の感覚を忘れ、グラスを握って破壊したり、服を着るときに簡単に破いてしまったりということになるので、よほどのことがないとやらないようにと言いつけられていた。


 しかし店で酒を飲みながらできる訓練がこれしかなかったので、俺は日常生活を送りながら、最高三列ほど並行できる思考の二列を常に強敵と戦う模擬戦に費やし、体力・魔力の一部もまた、訓練に費やし続けているのだ。


 負荷解除・拘束解放とは、そのうち一列を解放する手続きである。『小さき魂スモールスピリット』を遠隔操作するときに使う『二列目の思考』を戦闘のために利用し、平常時のだいたい1.5倍ほどの力を発揮することができる。


 その状態でおそらくヴェルレーヌに負けることはないので、二列目の解放による俺の戦闘評価だけで13万は超えていることになるが――。


「強ければ強いほど測定を終えるためには時間がかかっちゃうから、他の子たちより先に測定してみない? 迷宮に強い魔物が出てきたら、ディー君が本気の本気を出す機会もあるかもしれないし」

「あ、ああ……そうだな。わかった、次は俺が測定させてもらうよ」

「ご主人様の実力は、ずっと近くで見ていても測り知れないものがあるのでな……解放召喚をマスターしていて、固有精霊を使役する私よりも確実に強いということは、魔王国には敵はいないということだ」


 それは十三歳の当時もそうだったので、もし魔王国を統べているヴェルレーヌの弟がまかりまちがって俺に喧嘩を挑んできたとしても、力という名の説得を行うことは難しくないだろう。ヴェルレーヌを姉として慕う感情が強かったりしたら、絶対にないとはいえない。


「ディー君、測定器をつけてあげるね。じっとしてて……」

「っ……し、師匠……」

「けほっ、けほっ。ああ、心臓をつかまれる思いがしたぞ。師匠殿が、ご主人様に抱きつこうとしたのかと思ったではないか」


 師匠は俺の正面から、測定器の鎖を首の後ろに回してつけてくれた。彼女の就寝着は近くで見ると少し透けていて、下着に包まれた胸が思い切り胸板に当たる。


(まあ、俺に当たったところで師匠は気にしない……はず……)


「…………」

「……し、師匠……?」


 夜は暖色の間接照明だけで照らしているから、髪の色と同じように、頬も色づいて見えるのかもしれない。


 整いすぎていて直視することができないくらいの、昔から変わらない綺麗な顔が目の前にある。


「ご主人様、何も驚くことはない。師匠殿も、人間離れしているとはいえ酒に酔うくらいのことはある。酒は心を洗い流し、裸にするものなのだ」

「っ……ご、ごめんなさい、ちょっとぼーっとしちゃって。大きくなったなと思って、感心してただけ。ほんとにそれだけ」

「あ、ああ。ごめん、こっちこそ……」


 師匠が離れると、ふわりと石鹸の匂いがする。

 昔、彼女と一緒に山中の泉を訪れたときのことを思い出す。子供だった俺に対して恥じらうこともなく、師匠は俺と裸で水の掛け合いをした。


 当時は師匠の裸を見ても何か頭に血が上るようだ、としか思わなかったものだが――当時でも微妙に意識しているじゃないか、と恥ずかしくなる。


(なんなんだ今日は……俺らしくもないことばかり考える。林檎酒が回ってるのか……?)


「師匠殿は少女のようだが、私より精神的には大人なのだな。私ならば、首の後ろに腕をまわした時点で、色々と抑制が難しくなってしまう……んっ……」

「お、おい……自分のグラスがあるだろ。それは俺の分じゃなかったのか?」

「ヴェルちゃん、私も飲んでいい? もうちょっとだけ飲みたい気分だから」

「うむ、良かろう。師匠殿にもこの美酒を献じること、やぶさかではないぞ。同志として、これからも酒を酌み交わすことになるのでな」


 何を言っているんだと思いつつ、師匠が俺のグラスに口をつけるところを、なすすべもなく眼前で見せられる。


 つややかな唇がグラスの端につけられ、琥珀色の液体が白い喉を通って――この酒を飲む女性の艶っぽさが好きでなければ、俺は毎晩カウンターになど座っていない。何か自分が急速に軟派になっている気がするが、酒で頭が回らない。


(そろそろ酒を魔法で中和するか……しかし、気分は全く悪くないんだよな)


 この二人と一緒に飲んで、気分が悪いわけもない。明日の探索に備えて休む必要はあるが、俺は最後に風呂に入るので、まだ自然と時間がある。


「あ……三人で楽しそうにしてる。ディック、水くさいじゃないか」

「お、コーディか。ちょうどいい、つまみでも作ってこようかと思ってたとこだ。おまえも飲むか?」

「うん、一杯もらおうかな。ヴェルレーヌ店長も師匠さんも、もう出来上がってしまってるね」

「……酔ってないよ? ディー君、行っちゃやだ」

「師匠殿、気持ちはわかるが、ご主人様はつまみを作らせたら大したものなのだぞ」


 師匠もヴェルレーヌも微妙に言動がおかしくなり、とても機嫌がよさそうだ。それを見ていたユマは、飲めない酒の瓶を持って苦笑しつつ、皆のグラスに注いでいく。


「ユマは何が飲みたい? それとも、これを水と言い張って飲むか」

「い、いえ……そんなことをしたら、破戒僧になってしまいます。でも、大人になったら、一度だけでもいいので……あっ、な、何でもありません……」

「世の中には便利な言葉があるぞ、ユマ殿。未必の故意という」

「それを言うなら、不慮の事故……ちょっと違う?」


 ヴェルレーヌと師匠が、酒を通して親睦をぐっと深めたように見える。


 そしてコーディだが――改めて見ると、彼女も風呂上がりで、サラシを巻いていない。就寝着は俺でも着そうなくらいの男性ものだが、今の彼女は男性と見まごう余地はまるでなかった。


「……ディック、どこを見てるのかな?」

「み、見てないぞ。俺がどこを見てたっていうんだ」

「むぅ……コーディ殿、いやコーデリア殿。そのような服の着方でご主人様の前に出るとは、やはり魔王討伐隊の切り込み隊長、思い切りのよさには定評があるな」

「っ……ち、違うよ。僕はそういうつもりじゃなくて……」

「お胸が透けて……あっ、い、いえ、何でもありません……」


 まさかユマに最後の一押しをされるとは思わず、俺はにっちもさっちもいかなくなり、目を閉じることを余儀なくされる。魔力で周囲の様子を感知できるので、まったく問題はないのだが。


「……お風呂上がりにさらしを巻くのは、もう冒険のときだけでこりごりだよ」


 やはり俺に知られないように血のにじむ努力をしていたのだな、と申し訳なくなる。


 しかし、今はこうして宿泊時に苦労することもなくなった。なんとか透けないようにすることはできないだろうかと考えつつ、女性ものの肌着でもつければいいのでは、と当たり前のことを思いつく。


「コーデリア殿は、女性の服や肌着などは持っていないのか? そうであれば、ご主人様が調達してくれると思うが」

「お、俺を何でも屋のように言うな! まあ何でも屋だが、コーディのそういうあれについては、コーディの意思を尊重したいというかだな……」

「……持っていないということはないんだけど……い、いや、やっぱり持っていないよ。騎士団では、男性で通しているからね」


 男だと思っていた自分たちの総大将がある日女性の装いで現れたら、騎士団員たちはどう思うのだろうか。


 ――意外にすんなり受け入れられたりしないだろうか。俺が部下だったら、「そうだったのですか騎士団長! では本日のご命令を!」というだけで済ませそうだ。それは無理がありすぎるか。


「ここに泊まるときは、胸当てだけはつけようかな……ディックが変だし」

「うむ、女性にとっては下着は防具なのでな。戦場では胸当てがなければ即死だぞ」

「私も防具をつけていたので、これまで無事だったんですね。お母様に感謝です♪」


 なんという会話かと思いつつも、コーディが徐々に女装に目覚める――もとい女性の装いに抵抗がなくなっていくかと思うと、微妙に寂しさを覚えもする。


「俺たちは何があっても親友だよな、コーディ」

「……たまに君の首を絞めたくなるけれど、そうしないでいる僕を優しいと思ってくれてかまわないよ」


 どうやら藪蛇ヤブヘビだったようだが、コーディは寛容に許してくれた。


 つまみを作るために階下に降りると、女性だらけの空間から解放される。ミラルカとアイリーンの分も用意するかと考えつつ、無性にリゲルやゼクト、レオニードさんと話したくなってしまった。


 レオニードさんとカスミさんに頼んだ探索は、首尾よく進んだだろうか。今ごろは彼らも一度帰還して休んでいるか――確認は明日の朝にすることにして、ひとまず何事もなく夜明けを迎えられるよう立ち回りたいものだ。


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