表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/30

21

私がこだわっている事。

それは…。


『私は結婚しない。』


だって、『私は結婚できない。』のだから。



「ヒロがね。のんちゃんに申し訳ないって言ってたよ。」


かわいそうなヒロ。

何にも悪くないのに、まだ私に罪悪感をもっている。


「ヒロは優しいから。」

優しいから、今も私の心配をしてくれる。

優しいから、親も大切にしている。


幼馴染のヒロ。

私に姉がいなければ、恋愛関係にでもなっていたのかなぁ。

私達はずっと仲が良かった。

ヒロのお母さんも優しかったし、ヒロのお父さんに「嫁においで」なんて冷やかされたり。

仲がよかったのに。


姉が死んで悪い噂が立ち始めて。

でも、ヒロは変わらず優しくて。

うれしかった。

でも。

変わらないままではいられなかった。


ある日、ヒロの忘れ物を家まで届けた。

ヒロは留守だった。

よそよそしい態度のヒロのお母さんが出てきた。


「申し訳ないんだけど…。」


ウチノコトカカワラナイデ。ジュケンセイダシ。ヘンナウワサニナリタクナイノヨ。

ウチノコヤサシイカライエナイダケナノヨ。


姉は姉。

私は私。


そうじゃない。

姉は私。

姉も私も同じ両親から産まれた同じ子供。

姉が悪ければ、妹も悪い。

家族全員悪者。


ヒロは優しい。

優しかったヒロの家族。

ヒロは家族を大切にしている。

お母さんだってヒロを大切に思っている。


家族ってそういうもの。


私は結婚できない。


きっと姉の事がバレたら反対されるから。

私は相手の家族に受け入れられない。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ