第百四十九話 テイムスキルの問題点
○ピチピチTシャツの恩恵○
7月21日日曜日午前7時30分。
ギルドの面々との活動を終えた賢斗達は拠点部屋にて水島からTシャツを受け取っていた。
「今後の探索者活動ではこのTシャツを何時も着て下さいね。」
もう既に四人のアウター装備にはドリンクカムカムのロゴワッペンが付けられているが、この新しく渡されたTシャツの胸元にもそのロゴがしっかりプリントされていたり。
早速そのTシャツに着替えさせられる四人だったが・・・
にしても何だろう、俺以外のTシャツが誠にけしからんのだが。
見れば賢斗のTシャツが多少大き目のサイズ感なのに対し、女性陣のソレは体の線まで如実に分かる結構なピチピチサイズ。
「ちょっと光さん、これサイズ合ってますか?」
「ええ、モチロン。
女性用のはそういうデザインなんですよ。
伸縮性に優れた素材を使ってますのでご安心下さい。」
「いやでも・・・」
かおるのTシャツに至っては同じプリントなのか疑う程ロゴが随分横長に伸びてしまっていた。
あそこからは男の視線を釘付けにする力を感じる、チラッ
水島は賢斗の視線を感じるとニヤリとした笑みを浮かべ顎をしゃくって彼に追撃を促す。
なるほど、これもスポンサー戦略の一環ですからね。
「先輩もそんなに恥ずかしがる必要ないですって。
サンバカーニバルに比べたら全然大した事ないですしとても良くお似合いですよ。」
「でもこんなの着た私が人前に出ても賢斗君は平気なの?」
ふむ、平気かどうかと聞かれれば確かに先輩の周りに悪い虫がより一層寄って来るのは俺としても良い気分では無い。
がしかし普段何時も一緒に居る俺が一番このピチピチTシャツの恩恵を受けられると考えれば、多少の事は我慢出来てしまうんだなぁ、これが。
「何言ってんすかぁ。
先輩はスタイル良いんだからそういうの着てもっと世間にアピールしないとですよ。」
「ふ~ん、まあ君がそう言うなら別にこれで我慢してあげても良いけど。」
これで良いっすか?水島さん。
そんな賢斗の視線に水島はサムズアップして応えていた。
「ねぇ賢斗ぉ~、私も似合ってるぅ~?」
「ああ桜のは一番良く似合ってんぞ。」
あんまり不安を感じない点が特に。
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○テイムスキルの問題点 その1○
午後8時、拠点部屋に戻っていた賢斗達であったが今日の最初のお仕事依頼である雑誌取材までにはまだ2時間余りもあった。
そこでその空き時間を利用し彼等は北山崎ダンジョン1階層の海中調査をする事に。
まだリトルマーメードの試したい機能も色々あるしな。
海上にリトルマーメードを浮かべると早速賢斗達は海中へ。
すると潜航を始めて早々にミサイルフィッシュ達が特攻を仕掛けて来た。
ガンガンガンガン・・・
やっぱこうなるかぁ。
まっ、この程度の攻撃で傷つく様なリトルマーメードさんじゃないけども。
それっ、ポチッ、シャキシャキシャキシャキィ―ン
リトルマーメードは船体から無数の棘を出した防御形態に移行。
しかし小型の魔物はその棘に刺さる事も無かった。
ガンガンガンガン・・・
なるほど・・・このハリセンボンモードは小型の魔物に対してそれ程有効では無さそうだな。
う~む、こうなったら・・・
「円ちゃん、ちょっと外の奴等の始末をお願いできる?」
「ええ、勿論です、賢斗さん。ポンッ」
と猫人化した円が舷窓越しに攻撃態勢に入ると・・・
「あっ、ちょっと待って、円。
ミサイルフィッシュの1体は瀕死状態で残しておいて貰える?」
「はい、そのくらいお安い御用ですにゃん。」
すると程なく今にも死にそうなミサイルフィッシュが1体、リトルマーメードの前方を浮遊している状況に。
「じゃあ次は賢斗君、あのミサイルフィッシュを生簀に回収してくれる?」
リトルマーメードは船室の床下に結構大きい生簀を完備、海洋生物の捕獲なら3mクラスまで大丈夫といったところである。
「へいへい、ポチッ」
パカッ、ヒュルルルルゥ~ン、パクンッ
ほい、回収完了。
前面の口が横長に大きく開くとそこから長舌ユニットが飛び出し巻き付いたそれがあっという間にミサイルフィッシュを船内に回収した。
「で、どうするんですか?コレ。」
ガラス張りの床蓋越しには生簀に漂うミサイルフィッシュの姿が見えている。
「こうするのよ、テイムっ。」
床蓋を取り外したかおるは手を伸ばし弱り切った魔物にテイムを発動した。
あっ、そゆこと。
レベル1段階でのテイム条件は魔物のHPを1にする事。
このちょっと厳しいテイム条件も円ちゃんと組めば超楽ちんだしな。
「上手く行ったわ、これも円のお蔭ね、ありがと。」
「はい、また何時でも仰って下さいにゃん。」
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○テイムスキルの問題点 その2○
「にしてもこんな弱い魔物をどうしてテイムしたんです?」
もしかしてこのちょっとグロい長距離ミサイルみたいなフォルムを可愛いとか言い出すんじゃないだろうな?
・・・この人ちょっと変わりもんだし。
「それはほら、潜水艇って言ったらやっぱり魚雷が必要でしょ?
リトルマーメードには武器らしい武器も装備されてないし。」
このリトルマーメードもドリリンガー同様戦闘用の乗り物系アイテムではなく、先程見せたハリセンボンモードも決して攻撃を主眼に置いた機能ではないのである。
確かにコイツならホーミング魚雷として使えるかもしれん。
が魚雷と言うならもうちょっと数が欲しいとこだけど、まだ先輩のスキルレベルじゃまだ1体が限界ってところか。
「これでこの階層に居る間はこの子が魔物の迎撃をしてくれるわよ。
まあちょっと頼りないけどね。」
確かにテイムと言えばその魔物を育てて行くのがその醍醐味の一つ。
今後このミサイルフィッシュがレベルアップして行ってくれれば結構な戦力になってくれたりして。
「にしても先輩、この階層に居る間はってどういう事ですか?」
「うん、それがちょっとこのテイムスキルには問題があるのよ。
テイムした階層から移動しようとするとこの子達って全力で拒否するの。
富士ダンジョンで最初にテイムしたゴールデンイーグルも残念ながらあそこでお別れだったわ。」
おお、富士ダンジョンの鳥型だったらこんな雑魚とは比べ物にならんくらいテイム価値も高いだろうに。
つか随分俺のイメージするテイムと話が違うな。
そんな問題点があってはまるでテイムの醍醐味が味わえない感じだし。
「ふ~ん、じゃあ試しにコイツを2階層に連れて行ってみましょうか。
この生簀に入れた海洋生物がリトルマーメードをカプセル化した時どうなるかってのも一度検証の必要があると思ってましたし。」
「う~ん、まあカプセル化の方は良いとして、2階層に連れて行くっていうのは何だかちょっと可哀想だわ。
普通の魔物は階層間移動出来ないしそれはテイムモンスターも然り、無理に違う階層に連れて行くと消滅してしまうって話よ。」
えっ、そうなの?
今まで出来ないのではなくしないだけって思ってたけど・・・
その後カプセル化検証をしてみると、その点に関しては見事にクリア。
生簀に入っている分には他の階層はおろか、ダンジョン外に移動してもこの魔物はピンピンしていた。
まっ、これなら取り敢えずテイムした魔物の保存には使えそうだけど・・・
実際のテイムスキルって奴は結構期待ハズレなスキルなのかもしれない。
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○勇者ジョブ取得者第一号 その1○
午前10時過ぎ、拠点部屋には探索者マガジンの丸石が来訪しこれから雑誌取材が始まるといったところ。
「丸石君、今日はアンタのとこに大スクープをプレゼントして上げるわ。
大いに感謝しなさい。」
「えっ、大スクープってホントっすかぁっ!
さっすが中川先輩、愛してます、一生ついて行きます、何でも言う事聞いちゃいますよぉ。」
「っとに調子が良いわねぇ。
まっ、こっちも早く公表したいところだしその言葉忘れるんじゃないわよっ。」
「はい、勿論ですって、中川先輩。
それでその大スクープと言いますと?」
「実はここに居る多田さんは勇者ジョブ、小田さんは魔法少女というジョブを少し前に取得しているの。
つまりこの世界で初めて勇者そして魔法少女を取得したのがこの二人って訳。」
「うっわぁ~、それホントっすかぁ。
富士ダンジョン攻略の裏にそんな秘密が隠されていたなんて確かに大スクープ間違い無しっすねぇ。
でも勇者ジョブに関しては残念ながら世界初って事にはなりませんよ?」
えっ、嘘っ。
「あっ、そうだ、そろそろ朝やってたニュースがまた放送されてるかもしれません。」
すると丁度つけた探索者チャンネルの映像には人の良さそうな中高年の男性がインタビューを受けている。
右下のテロップを見れば・・・~回復魔法士の高橋義孝さん(42)勇者ジョブを取得?~
あっ、ホントに先を越されちゃってるじゃん。
『それでそのジョブをどうやって取得したんですか?』
しかもこんな冴えないオッサンに。
『いやぁ、昔取った杵柄って奴ですかねぇ。
ネットでダンジョンコアに触れるとジョブが手に入るなんて話を耳にしたものですから試しに昔通ってた近くのダンジョンに行ってみたんですよ。
そしたら何と勇者を冠するジョブを取得してしまいまして、いや~私もビックリしましたぁ。』
『ジョブを取得するには所持スキルが関係しているとも言われていますが、宜しければ高橋さんの所持スキルを可能な範囲で教えて頂けますか?』
『えっ、私の所持スキルですか?
まあ別に隠す程のモノでもありませんけどちょっと恥ずかしいですね。
私が所持してるのは、回復魔法と限界突破、それに片手剣の3つだけ。
これでも昔はCランクに手が届くかってとこまで行ったんですけどね。』
あれ、これってまさか・・・
『いやいや、確かにスキル数は少ないですが回復魔法に限界突破はとても価値のあるレアスキルじゃないですか。』
『いや~そうですかね、アッハッハ』
『そういえば息子さんもこの春限界突破を取得して少し話題になってましたね。』
『ええ、昔諦めたAランク探索者の夢を今は息子が叶えてくれるんじゃないかって、これが今の私の一番の楽しみにです。アハハ』
つかこっちの方が俺的に大スクープなんだが。
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○勇者ジョブ取得者第一号 その2○
「馬鹿ねぇ、これってなんちゃって勇者の話じゃないのっ。」
「えっ、そうですけどなんちゃって勇者も立派な勇者ジョブですよ?中川先輩。
勇者なんてよく○○の勇者って言われる事も多いじゃないですか。
しかもそっちの方が普通の勇者よりちょっと偉そうな感じだったり。」
まあ確かに納得出来る部分もあるが、なんちゃってが付いたら偉くは無いんじゃないか?
「でもあれ?
もしかしてそこの多田君が取得したのはこれとは違う勇者ジョブって事ですか?」
「あったり前でしょっ!
彼が取得したのは只の勇者ジョブ。」
おや、何だろう、只の勇者ジョブと言われるとなんちゃって勇者より低く感じる。
「取得に必要なスキルの数と質を比べたって全くの別物よ。」
うんうん、その辺の説明を端折ると大変な事になりかねませんよ?ボス。
「えっ、そうなんですか?
勇者のカテゴリー的に只の勇者って一番低い感じじゃないですかぁ。
てっきりなんちゃって勇者の方がまだマシだと思いましたよ。」
ほれ、こういう人も居るし。
「そうねぇ、なら流石に取得に必要なスキルまでは明かせないけど、取得出来るダンジョンも教えてあげる。
恐らくこの国で勇者ジョブが取得出来るのは富士ダンジョンだけよ。」
うんうん、日本の聖地である富士ダンジョンでしか取得出来ないとか、これで勇者ジョブの凄さが少しは理解できるでしょ。
「うわぁ、日本の聖地っすかぁ。」
「あとジョブにはランクがあるのを丸石君は知ってるかしら?」
おおっ、そこまで教えちゃいますか。
「ええ、でもそんな話を耳にしたって程度ですけど。」
そんなの聞いたらこの人目ん玉飛び出しちゃうでしょ。
「なら最後にもう一つ良い事を教えてあげる。
さっきテレビでやってたあのおじさんのなんちゃって勇者はそのランクがHRランク。
一方うちの多田さんが取得した勇者ジョブはSSRランクなの。
どう、貴方の足りない脳みそでも理解出来たかしら?」
「えっ、SSRランクって・・・そりゃ超大大大スクープじゃないっすかぁっ!」
よしよし、中々良い驚きっぷりですよぉ。
「だから良い?
勇者ジョブの第一取得者はここに居るうちの多田賢斗。
しっかり記事にして世間にアピールして頂戴。」
「いや~でも広い意味で言えばやっぱり第一取得者ってのはさっきの高橋氏ですし誤解を生みかねない点をアピールするのは勘弁して貰って良いっすかぁ?
一応文屋としてポリシーみたいなもんが僕にもありますから。」
「黙らっしゃいっ!
アンタにポリシーを語る資格なんてないわよっ!」
ボス・・・相変わらず丸石さんに対してドS丸出しだな。
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○テイムスキルの問題点 その3○
午前中3本の取材を終えるとお昼時。
そのまま拠点部屋で昼食を取っていた賢斗達の下に先程居なかった水島が姿を見せる。
「いや~何とか紺野さんのお悩みに対する情報を見つける事が出来ましたよぉ♪」
賢斗とかおるはテイムスキルの問題点についての情報収集を水島にお願いしていた。
ほほう、ダメ元で聞いてみたけどやっぱ水島さんのリサーチ力は大したもんだな。
「私が説明するより先ずはこのDVDを見て下さい。」
流れ始めたのは過去に放映されたテレビ番組が録画されたもの。
『三角桃香の凸凹探索者大学ぅ~♪
さあ第7回の今日はテイムスキルを取り上げて見ましたぁ。
テイムと言えば魔物を使役する事が出来るとっても便利なスキルなのですが、その魔物をダンジョンの外はおろか他の階層へ連れて行く事すら出来ないというのがとっても残念。
この良く分からない制限の所為でゲームや小説の様にテイムモンスターを思う様に育てる事も出来ず、知らずに取得してガッカリしたぁなんて方もいらっしゃったり。
でもそんな貴方に朗報。
今日は我が国のダンジョン研究の第一人者であられる渥美教授からとても興味深いお話を聞いて来る事が出来ましたよぉ。
それでは早速VTRをどうぞっ!』
ああ、そういやこの綺麗な姉ちゃんに明日また会うんだったな。
『多くのテイマーさんの悩みとしてテイムした魔物はその階層でしか使役出来ないというものがありますが、これはどうしてなのでしょう?』
『ふむ、その答えは所謂ダンジョン内高魔素濃度説と言われるもので説明出来ます。
この説によると魔素濃度の低いダンジョン外では魔物がその個体を維持できず魔物はダンジョンから出て来れない。
そしてダンジョンの奥へまた下層へ行けば行く程魔素濃度というのは高くなり、高レベルで強力な魔物が出現するのだとも言われています。』
『あっ、なるほどぉ、という事は階層移動出来ないのも魔素濃度の違いが原因という事だったんですね。』
『そういう事です、しかし一つ疑問に思いませんか?』
『えっ、何がですか?』
『ダンジョンでは時折特異個体という魔物が出現し、その強さにそぐわぬ低階層まで下りて来る事例が幾つも報告されています。
先程の説を考えた場合この特異個体に関しては強力な魔物は低階層に下りて来ないというロジックが崩れてしまっているのです。』
『ああ、確かにそうですねぇ、特異個体は法則を無視しちゃってます。』
『そこで一つの仮説が成り立つ訳です。
もし特異個体が進化の際、またはその進化後の活動に於いて低濃度魔素耐性を獲得するのだとしたら。
進化時の周囲の魔素濃度は当然その個体にとっては低いと考えられますし、状況適応力でそんな体質またスキルの様なモノを獲得していても不思議はありません。』
『はぁ、じゃあ教授は魔物も人間みたいにスキルを取得したり体質改善出来たりすると考えてらっしゃるんですね。』
『いえ、私がと言うよりこれはもう実は昨年暮れにイギリスの研究チームにより証明されている話なんです。
その論文によれば捕獲したスライムを魔素濃度維持装置に入れ徐々にその濃度を低くしていく事で、ダンジョン外でも消滅しない魔物の育成に成功したそうです。』
『へぇ、最新のダンジョン研究はもうそんなところまで進んでいるんですかぁ。』
『ええ、そして昨年のこの発表以降この日本だけでなく諸外国でも研究が始まっていて桃香君が最初に質問したテイマーの問題が解消されるのも時間の問題。
将来的にはテイムモンスターを集めたモンスターパークの実現や多種多様な魔物の力をダンジョン外の労働力として利用するなんて話も既に出始めているんですよ。』
『そうなんですかぁ、何だか夢が広がっちゃいますね。』
とここでVTRは終了。
『という訳で今週の三角桃香の凸凹探索者大学如何でしかたか?
テイムスキルはとっても将来性抜群、私も欲しくなっちゃいましたぁ。
それではまた来週お会いしましょう~、バイバ~イ』
番組が終わると水島がDVDを取り出す。
「どうでしたか?紺野さんに多田さん。
少しはお役に立てましたか?」
「ええとっても、有難う御座いましたぁ、光さん。」
「いえいえ、どう致しまして。」
「あっ、でも水島さん、どうしてテイムモンスターだけなんすかね?
他にも魔物を利用する方法は魔物召喚やカプセルモンスターなんてのがありますけどその場合はダンジョン内であれば何処でも召喚できたりするでしょ。」
「確かにそうねぇ。」
「それについては本物と偽物の違いって言われてますよ。
魔物召喚で召喚した魔物って経験値も入りませんし魔石やアイテムもドロップしない事は皆さんも良く御存知でしょう。
カプセルモンスターについてもその特徴は同じなのでこの2つの方法で生み出された魔物は偽物と言われてるんです。」
なるほどねぇ、確かにテイムの場合は直にダンジョンの魔物を使役してる訳だし、それを倒せば当然魔石もドロップする。
「にしても助かりましたよ、水島さん。」
「ええまあパソコン使って調べたりするのは結構得意なんで知らない事がある時はバンバン頼っちゃって下さい。」
確かにピンポイントでこんなDVDをこの短時間で探して来てくれるんだもんな。
「あっ、でも多田さん、エッチな事はダメですよ?」
わかっとるわっ!
次回、第百五十話 スライムの声。




