第百七話 『小悪魔の悪戯』
○7月9日火曜日午後4時 甘味茶屋○
「いらっしゃいませ~、ってジグザグお化け君じゃない。
ここはクローバーギルドの直営甘味茶屋なんだから、もっと足繁く通いなさいよ。」
えっ、この店の経営は緑山家ですよ、蒼井先輩。
う~ん、一体どういう話になっているのだろう。
「けっ、結構似合ってますね、その巫女装束。」
「そう?ありがと、ジグザグお化け君。」
「あっ、でも蒼井先輩、もういい加減その呼び方変えてくれませんか?
他の人に聞かれると変に思われちゃいそうなんで。」
「あら、気にしてたの?
じゃあ君はどんな呼び方がお好みなのよ。」
「いやもっとこう普通に多田君とか賢斗君とか・・・」
「うん、分かった。じゃあこれからは賢ちゃんって呼ぶわね。
なんかうちの弟みたいで可愛いし。」
可愛いとか言われたのは小学校以来だな。
にしても俺の2択をあっさり無視してくるとは、流石先輩のご友人。
「で、食べてくの?それともお持ち帰り?」
「あっ、いえ、今日はちょっと茜ちゃんに用がありまして。」
「おやおやぁ、賢ちゃんも恋するお年頃ぉ?
にしてもあの娘ホントにモテるわねぇ。」
「そうなんですか?」
「うん、もうあの娘目当ての男子が毎日2、3人はこの店にやって来るもの。」
ほほう、まっ、俺も既にその片鱗は垣間見てるけど。
「それでその茜ちゃんは居ないんですか?」
「ああ、あの娘なら今時分は本殿裏で箒持ってるわよ。」
○緑山神社 本殿裏○
「茜ちゃ~ん。」
サァー、サァー
「あら、勇者さまぁ、どうなさったんですか?」
「あっ、ほら、昨日茜ちゃんの為に医者で輸血パックに採血して貰って来いって言われたからさ、一応。」
少年が自分の血液の入った輸血パックを差し出すとトロンとした表情を浮かべる少女。
あれ、可笑しいな・・・別にこんな血液パックには興味が無い筈なのに。
「・・・勇者さま汗が。」
えっ、汗?
懐から取り出したハンカチで少年の額や瞼の上をトントンと優しく拭いて行く少女。
「ああ、うん、ありがと。今日はちょっと暑いからねぇ。」
あ~、なんかこのハンカチ茜ちゃんの匂いがするなぁ。
「では勇者さまぁ、ちょっと失礼致しますよぉ。」
はい?
ペロン
ハンカチにより視界を奪われていた少年のこめかみに艶めかしい感触が襲った。
なっ!
「うぅ~ん、やはり良いですね、これは。
キュンキュンパワーが何時も以上に高まっちゃってますよぉ~。」
驚いた少年は少女の手を払いのける。
「ちょっ、ちょっと茜ちゃん。今のなにっ?!」
「えっ、何でもありませんよぉ、勇者さまぁ。私は勇者さまの汗を拭いていただけですぅ。ばれてないばれてない。」
いやばれてるって・・・今舐めたよね?俺のこめかみ。
少女は少年の汗を拭き取ったハンカチを口元に宛がうと大きく深呼吸。
「すぅ~はぁ~、これでもなかなかのものですぅ~。
少しはキュンキュンパワーが高まりますねぇ~。」
う~ん、何この変態行動、これまたちょっと理解に苦しむな、それっ。
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『吸血キュンキュン契約LV2(5%)』
種類 :パッシブ
効果 :吸血行為によりキュンキュンパワーを上昇させる契約対象を1人決定できる。
【獲得契約内容】
『流血キュンキュン』
種類 :パッシブ
効果 :契約者の流血時その血液の摂取衝動を発症。その行為によりキュンキュンパワーチャージが最大で通常の5倍となる。唾液による傷口治癒効果有。
『発汗キュンキュン』
種類 :パッシブ
効果 :契約者の発汗時その汗の摂取衝動を発症。その行為によりキュンキュンパワーチャージが最大で通常の2倍となる。
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なるほど原因はこいつか、発汗キュンキュン。
流血キュンキュンには効果的に劣るが、汗というお手軽な分泌物が対象ならその有用性は意外と高い気がする。
いやでも一々汗をかくまで運動するのもしんどいな。
いや待てよ・・・ひょっとしてこれ、茜ちゃんと2人っきりでサウナにでも入ったりしたら・・・ゴクリ。
那須ダンジョン温泉ツアー、是非この巫女さんにも御同行願いたいところだな、うん。
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○午後4時40分 クローバー拠点部屋○
ガチャリ
「あ~、遅くなって悪ぃ。」
「ちゃんとお医者さんに行って来たぁ?」
「えっ、ああ、うん。ちゃんと採血して貰って来たって。」
輸血パックは要らないって言われたけど。
「ふ~ん、なら良いけど。」
「じゃあもう早くダンジョン行こうよぉ~。」
「ああ、そうだな・・・っとその前にちょっと水島さんトコ行って来るわ。」
「え~、早くしてねぇ~。」
○クローバー店舗○
店舗フロアにやって来た少年は、店頭に立つ女性に声を掛ける。
「水島さん、ダンジョンの海に潜りたいんですけど、ダイビング用の酸素ボンベとか準備できませんか?」
「はぁ、多田さんが言ってるのは普通の海中に潜る為の酸素ボンベで良いんですかねぇ。
でもあれ本当の中身は圧縮した空気だったりしますし、ダイバーの方達はあれを酸素ボンベではなく、タンクって呼んでますよぉ。」
へぇ~、元々ダイビングに関する知識なんて皆無な俺だが、それにしたって結構恥ずかしい間違いだったのかな?
「あと何も知らなそうな多田さんに言っておきますけど、もし市販のダイビング用具を使って海中に潜るつもりなら、その取扱いは命に係わる重要な事なのでしっかり講習を受け、知識を身に着ける事をお勧めします。」
「えっ、あっ、そっ、そうっすよね。アハハ。」
参ったな・・・酸素ボンベを背負って口になんか咥えてりゃOKかと思ってた。
「と言ってもまあこれは一般的なお話です。
無知な多田さんでもお手軽に海中に潜れる優れもののマジックアイテムを紹介してあげますよ。」
う~ん、最近水島さんも言葉に遠慮が無くなって来た気がする。
「なんすか?その体育教師が使う笛みたいな奴は。」
少年は女性が取り出した5cmくらいのホイッスル型アイテムを見て疑問を投げ掛ける。
「これはエアホイッスルというマジックアイテムです。
これを口に咥えれば、水中でも呼吸が出来ちゃうんですよ。
お値段なんと50万円。如何です?買っちゃいますか?」
おおっ、そんな便利なマジックアイテムがあったのか。
全く水島さんも人が悪い・・・これは間違いなく買いだな、うん。
・・・いや待て。
そういやこの間MPチャージリングを買った所為で俺の残高は今現在生活費程度を残すのみとなっているんだった。
う~ん、どうしよう。
「光ちゃん、それ私も買う~。
私も海に潜ったりしてみたいしぃ~。」
おっ、先生、何時の間に・・・俺が遅いから見に来たのか。
「それはちょっと困っちゃいましたねぇ。
今これ在庫が一つだけなんですよぉ。」
「あっ、だったら水島さん。
それは桜に売ってあげて下さい。
俺今金欠でとても買える額じゃありませんから。」
「あら、ホントですか?ローンも出来ますけど。」
いやローンはもうしたくないし。
「だったら私が買って、使わない時は賢斗に貸してあげるよぉ~。」
「えっ、いいの?」
それってつまり間接キスになっちゃいますけど?
「いいよぉ~、ちゃんと拭けば汚くないしぃ~。」
何だろう、この間接キスに対して落としたお菓子に3秒ルールを適用したかのような発想。
だったらこの間のMPチャージリングを貸す行為くらい軽くOKしてくれても良さそうなのに・・・う~ん、先生も色々難しいお年頃だな。
とはいえこの美少女との間接キスなどこちらとしては単なる御馳走。
ここは喜んでそのお言葉に甘えさせて頂きましょう、うんうん。
「そっ、そうか?じゃあ早速今日これから必要なんだが、俺が先に使って良いかな?」
ホントは先生の後から使いたいところだが、まっ、今日の所は致し方あるまい。
「おっけ~。」
「いやぁ~、これまた何とも甘酸っぱい青春の香りがして来ましたねぇ。
中学の時誰も居ない教室で女子のリコーダーにこっそり口をつけようとした男子がその光景を目撃され自殺未遂したのを思い出しましたよぉ。」
何とも嫌な青春の思い出だな、おい。
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○午後5時 北山崎ダンジョン○
2階層から3階層への通路内にある泉の前。
口にエアホイッスルというマジックアイテムを咥えた海パンにTシャツ姿の少年はその泉をしばし眺める。
さて今日はこの時期のビーチなら何処にでも居そうなあんちゃん風の出で立ち・・・これなら何の問題もないだろう。
がしかし・・・
「どうしてみんなここに全員集合してんの?」
「え~、だってその笛私のだしぃ~。
ちゃんと使えるか確認しなきゃでしょお~?」
まっ、先生の言い分は分かる・・・が残りの2人はどうなんだって話だ。
「私は本日賢斗さんに水中おんぶという形態を御提案するためにやって参りました。」
う~ん、水中おんぶなんて初めて聞く。
まさかお嬢様のオリジナル新発想じゃないだろうな、それ。
チラッ
ほれ、次は先輩の番・・・一体どんな大義名分をほざく事やら。
「えっ、あっ、私?私はお見送りよ。賢斗君に何かあったら嬉しいし。」
おい、今最後嬉しいとか聞こえたぞっ!ワザとか?
ったく、揃いも揃って何が楽しいんだが。
でもまあこれから行うのは初めての海中探索、何が起こるか分からないという不安要素は確かに存在する。
そんな中こいつ等がここで俺の帰りを待っていてくれるってのは、ふっ、何だか少し心強く感じてしまうな。
まっ、ヤバい時は直ぐ転移で緊急離脱するつもりだし、大丈夫だとは思うけど。
「賢斗君、そのTシャツも脱いだ方が良いんじゃない?
どうせ濡れちゃうんだし。」
ホントはウェットスーツくらい準備したいところだったってのに・・・う~ん、この間の悪い金欠状態が全ての原因か。
「あっ、そうだねぇ~、かおるちゃん。」
いやこんなTシャツでもどっかの岩にぶつかった時、擦り傷を回避するくらいの役には立つだろぉ?
「そっ、そうですっ、賢斗さん。けっ、賢斗さんの剥き出しの背中とか、もっ、もう最高かもしれませんよっ。」
うっ、うん、俺の背中の何処が最高なのか分からんが、お嬢様的にはそうかもね・・・よく知らんけど。
とそこで泉に面していた少年の前に少女が立ちはだかる。
「はい、賢斗くぅ~ん、ばんざぁ~い。」
へっ、万歳って?
拙者は脱ぐ等とは一言も申しておりませんぞっ。
「えいっ!」
小柄な少女は少年の右手を掴むと上に振り上げる。
ゴキッ
ニカッ
先生何笑ってるんですか、今俺の肩甲骨がゴキッて言いましたよ?
「むふぅ、こっちもです、それっ。」
もう一人の少女が少年の左腕を上に掲げると、少年の万歳姿勢が見事完成。
「じゃあちょっと大人しくしててね、賢斗くぅん。
今私が君のTシャツをちょっとずつ脱がしてあげるから。ウフッ♡」
目の前に立つ少女は少年のTシャツの裾を掴むとゆっくり捲り上げて行く。
何だろう、この嬉し恥ずかし体験。
頭ではTシャツを脱ぐ必要性などまるでないと既に回答が出ている。
そして俺が強引に振りほどけば、この2人の美少女による両腕の拘束を外す事などいとも容易い。
がしかしこれは何だ?
「う~ん、良い子良い子。そのままだからね、賢斗くぅん。」
小悪魔的な笑みを浮かべ俺のTシャツを脱がしている美少女。
そしてそれに対し凄まじい羞恥を感じながらも、この心の底から湧き上がるゾクゾク感。
こっ、これはまさか、俺の本能が喜んでいるというのか?
「あっ、それ邪魔になっちゃうねぇ~。」
右手を掴む少女は少年が口に咥えていたエアホイッスルを空いた手で抜き取ると・・・
パクッ
あっ、先生、それまだ拭いてませんよっ。
ニカッ
うぉ~ダメだ。
今この瞬間に幸せを感じてしまう。
先ほどから俺の頭は彼女達のこの行為を止めさせろと絶え間なく警鐘を鳴らし続けているというのに・・・
「はい、賢斗くぅん、良く頑張りましたぁ。
脱ぎ脱ぎ完了ですよぉ~♪」
そう言って満足気に御機嫌な笑みを浮かべた少女。
あ~、何だろう・・・俺と先輩ってホントは相性良いのかもしれない。
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○上半身裸の少年○
さてこれから海中探索に向かう予定だった俺のメンタルは既に崩壊している訳だが、ここは一つ出来るかどうか分からんが気持ちを切り替えて行ってみよう。
「賢斗ぉ~、はいこれぇ~。」
パクッ
少女は自分の口から抜き取ったエアホイッスルをそのまま少年の口に咥えさせた。
何だかなぁ、先生全く拭く気無いじゃん。
まっ、俺的には特に問題ないのだけれど。
クンクンナデナデ・・・
そしてさっきから人の背中の匂いを嗅ぎつつ円を描く様にナデナデしているお嬢様。
一体何時になったら止めるんだろう。
「円ちゃん、もうそろそろ泉に入ろうかと思うんだけど。」
「あっ、やっぱりですか?そうじゃないかとちょっと思ってました。」
まっ、良いけど。
と、ようやく準備が出来た訳だが・・・
チラッ
そんな中、ふさぎ込んでる一人の少女を発見。
「先輩、どうしたんですか?」
「うっ、うん、ちょっと自己嫌悪。」
少年の言葉に遠くを見つめ寂しげに呟く少女。
ふっ、少しはさっきの自分の行いを反省したと見える、うんうん。
まっ、俺も満更な気分だったし別に怒っちゃいませんよ、先輩。
いや待てよ・・・この人が俺への謝罪心からこれ程落ち込むとか考えにくい。
さっきまであんなに御機嫌だった訳だし。
う~ん、ちょっと調べてみるか、それっ。
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『小悪魔の悪戯LV1(0%)』
種類 :アクティブ
効果 :習得特技が使用可能。
【特技】
『強制脱衣』
種類 :アクティブ
効果 :相手の衣類を任意で強制的に剥ぎ取る事が可能。
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なっ、やはり俺の予感は的中、そして先輩が落ち込むのも無理はない。
こんな人様の衣服を強制的に脱がすような特技を持つスキルを取得するのは、ダンジョン内で強姦行為を働いた犯罪者か先輩くらいのもの。
もしこの事実がうちの高校で知れ渡れば、先輩の外面的な純潔で清楚なイメージなんてものは跡形も無く崩壊。
我が高校でのマドンナとしての地位は地の底まで落ちてしまう事だろう。
とはいえ自業自得に変わりはないのだが、ふっ、ちょっと慰めてやるか。
ナデナデ
「先輩が人に言えない恥ずかしいスキルを取得するのは、今始まった事じゃないじゃないですか?
秘密は守りますので安心して下さい。」
少女の頭を軽く撫で声を掛ける少年。
「ほんとぉ?」
「何だったら、隠蔽スキルの習熟方法も教えますよ。」
「うん、お願い、賢斗くぅん。」
うんうん、弱ってる時の先輩は実に可愛い。
ふぅ、何か先輩見てたらちょっとやる気出て来たな。
それじゃあ海中探索、行ってみますか。
ヒョイッ、ドボンッ
少年は泉に向かって小さくジャンプすると直立姿勢のままその身を水中に投じた。
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○水中の少年○
水中に入った少年は瞼をゆっくり開ける。
光が差し込まない分光度は足りないが透明度は高く、視覚強化があれば十分対応可能。
そしてこのエアホイッスルも口呼吸ではあるが問題無しと。
自身の状況確認を終えると泉の底を目指し少年は潜水して行く。
おっ、あれか?
ドン深な小さな泉の底、水深10mといったところにぽっかりと空いた直径2m程の横穴は直ぐに見つかった。
ガシッ
少年はその横穴の縁に手を掛けると真正面に下り立つ。
あれ、もう身体が浮かばないな。
そういやある一定の水深を超えると水圧で人の身体は浮かばなくなるって聞いた事がある。
溺死した死体は一度海の底に沈んだりするって言うし。
う~ん、今俺結構普通なら危険な水深まで来てしまっているのかな?
まっ、身体に異常があれば直ぐ転移で戻れば良いだけ。
取り敢えず先に行ってみますか。
横穴の行く手は左右にうねり、また通路の直径を狭めたり広げたりを繰り返しつつも徐々に下へと伸びて行く。
その床や壁に手を掛け足で蹴りながら、水中を浮遊するように突き進む少年。
いやぁ~、結構長いな。
もう10分くらいは経ってるけど、やっぱりエアホイッスルを準備して来て正解。
でも何かもう耳が痛いんですけど・・・耳栓もしてくりゃ良かった。
う~ん、今日はもう帰るか?
いやその前に・・・・
ドキドキジェット、発動っ!
ドッドッドッキィィィィィィィィ・・・・・・・・・・・・・・
忘れるとこだった、ハイテンションタイム消化するの。
『ピロリン。スキル『水圧耐性』を取得しました。』
おっ、よしよし、都合よく耳が痛くなくなったな。
これならもうちょっと頑張れる。
その後横穴を進み続けた少年は3階層への出口に辿り着く。
すると辺りは砂地の海底、そこかしこに岩が点在する景色が広がった。
よしっ、やっと辿り着いたか。
取り敢えずは海面を目指そう。
スイスイ―
あれ、浮かんで行かない・・・どうしよう、浮力が足りない。
う~ん、あっ、浮力が必要って事ならあれが使えるかも。
フライ(ノーリミットカスタム)、発動っ!
海底に居た少年は凄い速度で浮上を始めると・・・
ザッパ―ン
海上へと飛び出した。
キョロキョロ・・・
おっ、島山発見っ!転移っ。
次回、第百八話 予期せぬ強敵。




