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ラブコメって!パラレルった?コスプレ部☆  作者: フォーシーズンス
 第二章 〜【夏コス】サマーバケーション編〜
27/102

 十四☆【前編】いっただっきまーす!……。

 賑やかで贅沢な夜食……。


「せーの」

「待って!!」

 コウの掛け声を被せ気味に柚葉が遮った。

「逃せないわ〜」

「あー。そういうことね」


 パシャリとこの瞬間を切り取る柚葉。


「もういいか?じゃ行くぞー!せーの」

「待って!!」

 再び被せ気味に柚葉が遮る。

「おいっ!今度は何っ!」

「ふふっ。何でもないわ!」

「だぁーん!もう!お腹減ってやばいンだって!楓!柚葉を抑えとけ!」

「わかったでありますがゆえ!」

 右手にスプーンを持ち、敬礼の格好の楓。コウが続きを待っている。

「……って、終わりかっ!もう。それ気に入ったの?多分使い方違うよ!おもろいけどね!」


 楓がきゃっきゃきゃっきゃ言って喜んでいる。待ちきれないコウが多少早口に告げる。

「じゃこれ本気で行くからなー!せ〜のー!!」


「「「「「「「いっただっきまーす!」」」」」」」


 カレーはなゆりがしっかりと担当してくれていたので何の心配も無く良い色合いに仕上がっていてとろみ具合もベストな感じだ。白米はガスで炊いたまではいかないが弾力、炊き具合共に申し分無い。サラダはカレーとは別のペーパーディッシュにレタスから敷かれていて、その上にきゅうりのスライス、玉ねぎのスライスを塩揉みしたもの、トマト、なゆりが合間にやってくれていたポテトサラダも真ん中に添えられている。充分なディナーだ。コウが一口目を食べ終えコメントを始めた。


「えー。朝もやの中……目を閉じ耳を澄ませば森林の奥深くから微かにカッコウの鳴き声が聞こえてくる……そんな大自然の中で食べるディナーはこんな感じなのかとっ!とにかく!うみゃいっ!!」

「うっほほーい!おかわり!」

「あんたまだひと口目じゃない!そうやって体型使ってボケてると痩せた時に苦労するわよー」

「うまいですがゆえ!」

「まあまあね。ただじゃがいもにはただならぬ思いみたいなものを感じるわ!」


 柚葉がいただきますをし始めたばかりで一口目におかわりと告げた邦正に釘を刺した。楓はまだキャラ設定に飽きが来ていなく継続中のようだ。その後は柚葉らしいコメント。


「ふぉっふぉっふぉっ!賑やかで贅沢な夜食じゃのう。ちぃもしっかり食べとるか?」

「うん!なんかいつもより美味しく感じるわ」

「皆で作ったのを皆で食べるのは格別の味よね」


 締めくくったのはなゆりだ。賑やかな食事が続く。


「おかわり!」

「自分でよそいなさい」


 邦正のおかわりを柚葉がお母さんのような冷静な返しで阻止をする。


「えー!折角の合宿なんだから良いじゃん」

 眉間にシワを寄せる柚葉。

「コウ!この子何を言いたいのかしら?」

「あー。可愛い柚葉に甘えたいんだと、邦正は過去と未来と宇宙のイケメンだ。点数を稼いでおかなくて良いのか?」

「だって何回おかわりするか分からないわ!」

「確かにな。でも十は無いだろ」

「当然よ!」

 間髪を入れずに柚葉が返した。邦正に聞こえないように、小声で柚葉に伝えるコウ。


「おかわり一回につき、なんか一個づつ変なの入れたりとかすれば楽しめるんじゃん?」

「ふふっ。それ面白そうね」


 急に近付いてくる柚葉に本能的にビクッとする邦正。ペーパーディッシュを受け取りおかわりに応えてくれる柚葉を目で追っている。


「こう!なんか柚葉ちゃんがデレてない?これって萌えポイントじゃない??」

「そうだぞ邦正。こんな時に萌えーって言うんだ」

「萌え〜」

「だめだ!邦正!それでは柚葉には気持ちが届かない!」

「じゃあどうすればいいんだよ!」

「こんな時こそ甘ったれマスターはこっちに来てって想いを込め、両手を伸ばしこう言う『抱っこ!』……だな」

「そうか。そこまではオタには思いつかないよね。ありがとよ!こう!」


 邦正がここぞと言うタイミングを見計らい禁じ手とも言える大技に備える。


「はーい。お待ちどうさま」

「いやー。柚葉ちゃんがよそってくれたことがなにより嬉しいね。いっただっきまーす!」


 なかなか言えずにいる邦正。上目づかいでちらちらとタイミングを見計らいながら食感に違和感を感じる。


「ん?ナニコレ?……じゃがいもの皮か。まぁそんなこと気にしないけどね。それよりもいつ言おうかな……おかわり!」


 全て食べ切り、優しめのデレ柚葉を堪能する邦正。

 柚葉が再び何かを忍ばせる。 暫くして柚葉が戻ってきた。


「はーい。お待ちどうさま」

「いやー。柚葉ちゃんがいつもこんな感じだったら嬉しいね。いっただっきまーす!」


 ジャブを打つように柚葉をよいしょし、明らかな変化ではないが徐々に親密度を上げている……つもりな筈の邦正。

 なかなか言えずにいる……上目づかいでちらちらとタイミングを見計らいながら再度食感に違和感を感じる。


「ん??ナニコレ?……カレーのルーの溶けきれなかったやつか。よく溶けずに耐え抜いたね。まぁそんなこと気にしないけどね。ぬぅあっ!にがっ!それよりもいつ言おうかな……おかわり!」


 再び全て食べ切り、優しめのデレ柚葉を堪能する邦正。

 柚葉が何かを忍ばせる。暫くして柚葉が戻ってきた。

 コウは肘をついた方の手で邦正からは見えないように今にも緩みそうな表情をなるべく自然に隠している。


「はーい。お待ちどうさま」

「いやー。柚葉ちゃんが奥さんになったらこんな感じなんだろうね。いっただっきまーす!」


 ジャブを打つように柚葉をよいしょし、明らかな変化ではないが正解ルートを進み徐々に親密度を上げている……つもりな筈の邦正。

 なかなか言えずにいる……上目づかいでちらちらとタイミングを見計らい普通に不審な動きだ。またまた食感に違和感を感じる。


「ん???ナニコレ?……生肉か。それにしてもよく煮えないまま耐え抜いたね。まぁそんなこと気にしないけどね。それよりも。ふー。腹いっぱい!柚葉ちゃん……抱っこ!!」


 渾身の『抱っこ!』を放つ邦正……勿論邦正の思い描く渾身だ。

 抑えきれない感情に明からさまに肩を揺らし表情も隠しきれていないコウ。


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