4月25日その⑤
話の途中ですがご注目ください!
https://book1.adouzi.eu.org/n3918ev/
こちらに、今作品の2-8のクラスメイト全員の自己紹介を載せておきました!
キャラがわからない、覚えられないと言う人、宜しければご参照下さい!
なおここに書かれた全ての人間が今作で登場するわけではないことを、改めてご理解ください!
ではではー!
BBQの後も祭りは継続していた。
「よーし行くぞ!『男女対抗花いちもんめ』」
説明しよう!男女対抗花いちもんめとは男女で完全に分離させた状態から始まる花いちもんめのことである!?花いちもんめがわからない人間は各自調べること!何故こんな謎な催し物が開催されているかは……俺にもわからない。
相談しましょと提案し、あっかんべーして各自集合する。そこからがこのクラス独特のアホな所だ。普通集まったら誰が欲しいか話し合うだろう。しかし俺達がやるのはくじだ。くじ引きだ。
1〜20のかかれた割り箸が、数字を書かれた方を下にして空になった缶詰の缶の中に入っていた。それを今野がぴゅっとひく。そこに書かれた数字は14。
「14って誰?」
俺は手持ちの割り箸の数字を見せた。それも14だった。周りは少し戸惑いつつもどよめく。
「んじゃゆうっち呼びたい女の子決めるっすよ!」
たまたま隣にいた沢木にそう背中を叩かれた。
「ちゃんと考えて決めろよー!」
「この1年間いじられることになるからなー」
茶化しの声も入った。そうこれは、花いちもんめを使った誰が誰に気があるのか確かめる試みなのだ。バカじゃないかって?俺も重々そう思っていた。まあしかし、数の暴力と陽キャのノリには敵うはずもなく、しかもよりによってトップバッターを引いてしまった。
さて、誰を指名しようか…ぶっちゃけこんなの、前のクラスでもし行われてたら何一つ迷うことなくその辺にいる輩を指名していたんだけど。今回は反対側に乃愛がいた。近藤の隣で肩を組んでいた。どうしよう。逡巡した末に、やはり俺は躊躇ってしまった。
「いくぞ、せーの」
古村さんが欲しいと言える度胸など、俺には持ち合わせていなかったのだ。
「近藤が欲しい!」
「新倉君が欲しい!」
おおおおおっというどよめき。というか向こうの指名俺かよ!なんだ?なんでこんな地味な男を指名してるんだ?指名した奴誰だ?
納得がいかないまま、近藤とジャンケンをする。しっかり負けて、俺は女子チームに入れられることとなった。
2回戦、再び集まる男子チームをさし置き、女子チームの阿部はまず先にと俺に尋ねてきた。
「で、あいつらなにやってんの?」
俺は何一つ包み隠さず答えた。誤魔化せなんて現地はもらっていなかった。
「くじ引いて当たったやつに誰呼びたいか決めさせてる」
「バカじゃないの?」
近藤が顔を真っ赤にしつつそう言った。完全同意だ。
「そーゆーことだから向こうにいったらすっごいいじられると思うわ」
「りょーかいありがと。やっぱり古村さんの言う通り新倉君呼んで正解だわ」
え?そう思って辺りを見回したら近藤の隣で少しふてくされた乃愛がいた。
「ちゃんと包み隠さず端的に説明してくれるからって言ってたんだ!全く、これだから男子は…」
呆れる阿部ちゃん照れる近藤、そして不満気な乃愛。せめてものご機嫌とりに、俺は乃愛と竹川の間に入って肩を組んだのだった。




