37話 プレケスの英雄戦 三
殺陣のみです。40話までヴォックスが出てきません。
35~40話まで本日中に2時間間隔でUPされます。
「な、」
広場に入ってきた瞬間の敵の米神を突く。
長物を引っ込めてもう一人を敢えて通して、その後ろから後頭部を強打しその場で崩れ落ちた。
さらに侵入してきた男に捻りを加えた突きをお見舞いし、後手になった所を距離を縮め蹴り飛ばせば壁に頭部を強打し倒れる。
その次来た敵は上から真っ直ぐ長物を落として脳天へ決めた。崩れ落ちる前に見えた背後のみぞおちに向かって突けばこちらも一撃で倒れる。
倒れた者達を飛び越えて右手側に散開しそうになった男を右斜め下へ振るって首の付け根に当てて昏倒させた。
「いたぞ!」
少し間をおいて入ってきたので左手側に捻って捻りを戻す形で横一線、入ってきた瞬間の二人を一度にみねうちで落とす。
再び二人組が入ってきたので横に広がった長物を再び真っ直ぐ正面へ押し込み顔面強打し二人沈んだ。暗い路地から陽の入る場所に出ると視界が一瞬白くなるから隙が生まれ打ち込みやすくなる。
と、予想外の動きで一人広場に侵入した。
「え?」
横に持つ長物を足蹴にして飛ぶように広場の中へ入って来る。
持ち直して縦にし突こうとするも、同じように高く飛びこんでくる者が一人、視線を取られ攻撃が緩くなり空中で避けられてしまう。たとえ力が緩んだとしても空中で避ける身のこなしは異常だ。この二人組は注意しないといけない。
避けられた長物が地面に一度つくと、空中で避けた男がその上に着地し、細い足場を駆けて登ってきた。迎え撃つために棒を軸にして両足を蹴り宙に浮かび、迫りくる敵に蹴りを入れるとあっさりその場から離れる。
「速いな」
二人は私の背後、進行方向側に立つも、すぐに走り出した。他の蛮族の足音が遠いから、今集中できるこの時に二人をどうにかしないといけない。
なのにこの二人、壁を走ってきた。狭い広場の壁から壁へ飛び移る事もできる。なんて身体能力だ。布を顔に撒いている瞳と体躯からこの一帯の国の人間ではなさそうだけど、今はそんなことを考えている場合ではなかった。
「ちっ」
一人が壁を飛び行き来したその死角、急に正面からもう一人が現れ、短い剣を振り下ろす。掲げて剣を受けると壁を飛び交っていたもう一人が右斜め後ろから同じような短い剣を持って肉薄していた。
身体を傾け避けるも、掠って右肩を斬られる。浅いがこれが続くと厄介だ。長物を回転するように振るうとすぐに飛んで壁へ逃げていく。速さと奇怪な動きで混乱させて隙を見て少しずつ削っていく気だろう。幸い彼らの剣に毒は縫ってなさそうだ。けど油断はできない。
背後から一人が飛び込んでくるのを右足を背後に踏み込んで受けると同時に宙に浮かんだ相手をそのまま長物を回して正面へ押し連れてくる。そこに正面から飛び込んできた敵の攻撃が加わって受け止めた。
「二人纏まったね」
横に持ったまま下へおろす。いけるか不安だったが、少しよろけて体勢を崩した。勢いのまま二人の足を地面につかせる。そのまま低い姿勢で蹴りをお見舞いすれば一人の足にあたり、さらに体勢を崩した。そこを片手頭を掴んでそのまま地面に落とす。なんとか一人を昏倒させるも、もう一人はそのまま来た路地の暗闇に逃げ込んだ。やはり速い。
そして次の集団が追い付いた。
入ってきた大柄の男を地面に伏した長物を勢いよく持ち上げて顎に当てて昏倒させる。
そのまま弧を描くように振るって、もう一人を入ってきた瞬間でみぞおちに一撃くらわせた。
通路に長物を突っ込んで入り込んでくる前の男二人の首筋をひっかけてそのまま横に振るえば壁に追突して倒れる。
先程の敵より簡単に一撃で落ちてくれるのは助かるな。あの手練れは厳しい相手だ。
「いたぞ!」
このあたりでいいだろう。距離も充分ある事を確認し、先の通路へ進むことにした。剣を二つ両手に持ちかえて走り込む。
ここでの通路はすぐ終わって、再び小さな広場に出る。なるたけ一騎討ちにできるような場所を選んだけど、こうした小さな広場は間に挟んでしまう。ここでも少し人数を少し削いでおくか。
「やはり剣の方がしっくりくる」
長物は一気に複数倒せると思ったが、案外いつも通り剣を使った方が早いかもしれない。
「ヴィーが先か私が先か」
広場に入ろうとしてきた二陣の先頭二人を外側から内側へ横一線にし峰打ちにする。
その後ろから躍り出た男二人の振り下ろした剣を交差した剣で受け外側に押し広げる力で上へ浮かせた。両手の剣をそれぞれみぞおちを突いて倒す。
「また」
再び壁を走る妙な手練れが広場に侵入した。一人倒したのにまた二人になって戻ってくるとはなかなか困った状況になるな。新たな手練れは剣ではない奇妙な刃先のものを持っていた。やはり異国の者か。
壁と壁を行き来する二人の相手をしていたら他の広場への侵入を防げない。あまり中に入ってくると対多人数戦でやりづらさが出てくる。
忍者が出てきたよ!(笑)




