27話 脱出戦 2
名前:デストロイ 01
種族:デストロイ
職業:破壊神直属配下
年齢:17297
魔力残量:98%
魔力総量:628473927382
魔法属性:〈破壊〉〈炎〉
状態:従属
加護:破壊神の加護LV6
称号:《災害》《凶神獣》
「《召喚:クロスケ》クロスケは巨大化して右からお願い。まずは毛皮が薄そうな前足から崩す。」
「にゃ!」
クロスケが巨大化して、熊くらいの大きさになる。
俊足でデストロイの左足…こちらから見たら右側に周り、《黒葬爪》で攻撃。
同時に私がいつもより大きい大鎌で右足を切り裂く。少し遅れてハデスも遠距離魔法で目を狙う。
硬った。刃が殆ど通らない。直後、少し魔力が凝縮される。
「離脱!!」
数m離れた瞬間、咆哮。
暴風が吹き荒れ、紫炎を周囲にまき散らす。
モン●ンでもやっている気分だ。それもMRでアイテム無しキャンプ無しノーミス縛りで。
少しデストロイが体をひねる。何らかの予備動作だろう。上に跳ぶと直後360度広範囲斬撃がすぐ足元を駆け抜ける。それを合図に全方向にランダムに黒い刃
「《薄氷の浮》」
空中で薄い氷を出現させ、躱しつつ空中を走る。
クロスケは元の大きさに戻ってうまく躱している。
ハデスはいつの間にか手元に現れた魔導杖で結界を張っている。
「クロスケ!!右足!」
「にゃ!」
少しクロスケが離れ、極意魔法を並列発動、複合術式で撃つ。同時に私も神位並列発動複合術式《昏イ鎌》で思いっきり突き刺す。
やっと通ったと思ったら、刺さった鎌ごと取り込んで再生。化け物すぎ。
一旦離れて指を鳴らし、アスを召喚。
「大丈夫?」
(きもちわるかった。)
大丈夫そうだ。咆哮。突然空から大量の破壊光線。
「すまん俺戦うん苦手やから、隠れとくな。」
「役立たず!!」
ハデスが姿を消す。アイツ《透明化》使いやがった!!
「にゃう!!」
クロスケはこんなに頑張ってるのに。まあいい。これで奥の手が使える。
「クロスケ!戻って!!」
「にゃ!」
クロスケが私の影に潜る。よし。大丈夫だ。
アス、ちょっと今から性格少し変わるけど、紛れもなく私だから安心して使われて。
(りょーかい!)
「死滅属性神位魔法並列発動複合術式球形魔法陣特殊演算式B64型双式魔術詠唱開始。」
私の周りに魔法式の球体が出現する。
{其は世界、【紅蓮】の母にして神格精霊の女王}
詠唱しつつ攻撃を躱し、魔力を集中させる。
{黄泉に狂いし悪鬼を統べる者にして墜ちたる精霊は、死と共に恐怖の象徴とならん}
魔法陣から黒い靄が現れ、足元に大量の女の手が現れる。
いつの間にか攻撃は止む。私の魔術を破る為に大型魔術の準備をしているようだ。
{我に屈し、その狂気、その呪い、我の糧と成せ}
「《神格精霊召喚、魂融合:伊弉冉》」
私の魂と伊弉冉の魂が融合する。……4:6で私が優勢。ぎりぎり自我を保てる。
OKアス、行くよ。
(りょ、りょーかい!!)
「《醜女悪鬼:禍毒》」
「私の伊弉諾はどこだあああああ!!」
「うるさい!!勝手に私の口で喋るな!!」
周囲に五つの毒の旋風。そして地面から大量の女の亡霊。
そのそれぞれが呪いとも言える神位魔法をデストロイに浴びせる。
「《■■■■▣■》」
デストロイの頭上に巨大な黒い輪が出現。そこから大量に黒い剣が出てきて、悪鬼達を切りまくる。
だが切られても切られても無限に湧いてくる悪鬼達。デストロイは2対の巨大な翼を生やして飛ぶ。
「《■▣▣■■■》」
バカでかい剣が四本現れ、地面に突き刺し、悪鬼達をまとめて蹴散らす。そこから剣を中心に更にそれぞれ魔法陣を展開し、紫の炎が地平線まで燃え盛り、悪鬼達を焼き払う。
「《不可帰》」
空と地面から巨大な女の腕が6本出現。デストロイを掴む。
「グアアアアアアア!!!」
デストロイは体を空中で旋回して振りほどき、魔術の準備をする。
だが、手間取り過ぎだ。
私は今、デストロイの頭のすぐ上に居る。
此処なら、当たる。
「《 殲 滅 祭 》!!!」
デストロイが体を空中で半ひねりし、私に向かって光線を撃つ。だが、
「木の板✕300!!」
空中に出現させた木の板を跳ね、回避。
「私の取っておき、味わえええええええ!!水素原子核融合砲!!」
指先に一つの化学反応を起こす。周囲の空間を操作して無理矢理そのエネルギーに指向性を持たせる。
70%くらいで自分も死ぬが、今は30%に賭けるしかない。
太陽のエネルギーであるその光線は、私の右腕とともにデストロイの頭を砕く。
直後、魔力を全て使い果たした私は、落ちる。
ヤバい………もう意識も朦朧と………うわ………これ………………………落下死…………………………?
「キャッッッッッッッッチ!!!《超回復》✕88!!」
今まで隠れていたハデスが私をキャッチする。
腕が再生した。生き残ったようだ。体がバッキバキでもう動けないが。
「すっげえなあいつに勝つんか。正直諦めかけとったで。」
「ギリッギリだけどね……」
その時、無機質な絶望のアナウンスが鳴る。
【一体目撃破を確認。再度召喚。】




