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12話 災厄 三 ー英雄ーのタイヨウ

 妾はウィン・ドードラ。半龍半魔の戦士にして数多の魔法の使い手。


 妾は魔王軍第三位。魔王様とオルには勝てないが、それでも人間ごときに負けはしない。


 だが、こいつはどうだ。基本七属性をすべて操り、無限に等しい魔力を持っている。


 こいつは人間か?


「龍暗拳!!!」


 妾の渾身の一撃を片手で受け止める。


「何やってんだよ。この程度じゃねえだろ。」


「面白い!!妾がここまで弄ばれるとは!!」


「うぜえな。本気出せ。」


「良かろうて。」


 一つ。咆哮。


 妾の頭に3つ目の角が生える。


 瞳は紅くなり、瞳孔は左は龍の、右は悪魔の形に変化する。


 背中には大きな龍の翼が生え、その少し後ろに蝙蝠のような翼が生え、2対の翼。


 龍の尾が伸び、手には悪魔の爪が輝く。


「ごちゃ混ぜだな。」


「《竜雷怒羅(ドラゴライドラ)》」


 口から閃光。雷属性。周りの全てを焼き尽くす。奴以外。


「《召喚・日陽爆剣(フレア)》」


 奴の手に緋色に輝く大剣が現れる。魔剣、、、いや、神剣だ。


 その剣で妾の光線が斬られた。光線斬るって何だ!!


 ん?神剣・日陽爆剣?それを使えるのはこの世に一人では?


 まさか、、いやそんなはずは、、


「かっけえじゃん。お礼に良いもの見せてやるよ。」


「待て待て待て、まさか貴様、、いや貴方様は、、」


「太陽神位魔法・《(くれない)》」


 この魔法、、核融合による超高威力爆弾の雨。間違いない。


「何故、何故ここに太陽神がいるのだ!!!!!!!」


「御名答。」


 妾の叫びは、無数の爆音と、自分の部下の大量の断末魔に埋もれていった。


 ◆◇◆◇


 妾は生き残った。奇跡と言わざるを得ないだろう。


 圧倒的だ。魔王様よりもぶっちぎりで強い。


 条件は満たされた。妾がやるべきは一つ。


「お、生き残ったか。すげえな。」


「妾を娶ってくれ!!!」


「、、、は?」

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