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百合ハーレムの作り方  作者: 乃麻カヲル
第3部一章「百合葉たちの繰り返す春」
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第20話「百合葉ちゃんのおっぱいが飲みタイ」

 僕の部屋で、膝の間に譲羽を抱え、ちょっとエッチな百合マンガを読む。この後のマンガの展開は激しくなるのか、そうでもなく終わるのか、ちょっと怖いもの。



「百合葉ちゃん、ムラムラ……してキタ?」



「い、いや……しないけど。僕あんまり性欲ないからね。愛さえ感じれればそれで満足だし」



「ソウ……」



「もし、ムラムラしてたらどうするの?」



「襲ウ」



「襲うっ!? やめてね!?」



 こんなロリに襲われるのは、どうなってしまうのだろうと、逆に気になるところではあるけれど、でも、断ることに。おねロリか? いや、順番的にはロリおねになるのだろうか。



 だなんて、同級生を勝手にロリの妹の様に見てしまう僕。なかなか罪深い……。



「ユズはムラムラしたの?」



「いや全然」



「全然かい……」



「でも、百合エッチとか見てると、胸がポカポカする……カモ」



「ああ、それは分かるなぁ。なんだかんだ、イチャイチャ愛し合ってるのを見ると、すごく幸せだよね」



 僕が百合エッチなマンガを見られるようになったのは、そこだったり。エロを前面に出されると困るけれど、ほっこりする百合マンガも多いのだ。



 一方で、かつてはドロドロな百合も好みだった僕。しかし、みんなとのいざこざがあって、完全にドロドロ修羅場はもういいやってなってしまったのだった。見ないワケではないけれど、やっぱり百合は平和な一番だ。



 そんな中で、ゆずりんは僕の胸で、ポワンポワンとトランポリンみたいに頭を跳ねさせる。



「百合葉ちゃんのおっぱいが飲みタイ」



「唐突だなぁ。もちろん母乳出ないよ?」



「じゃあ、アタシの、飲む?」



「えっ? まさか出るの……?」



「出ないケド」



「出ないんかいっ!」



 一瞬焦ったよ。ゆずりんを妊娠させた男が居たのなら、拷問器具を使って女の子にしてしまう所だった。ふははははっ! お前も女の子にしてやろうかっ!



「もしかして、百合葉ちゃん、焦っちゃっタ……? アタシが仄香ちゃんに妊娠させられたんじゃないかッテ……」



「い、いや、その心配はしてないけど……」



「ソウ……残念……」



「残念なの……!? いや、ちょっと待って?」



 何か、何かがおかしいような……。レズジョーク……といえばレズジョークだけど、なんだかゆずりんが僕を嫉妬させたかったように見える……。



「ゆ、ユズ? どうやって赤ちゃんが出来るか知ってる?」



「……? アタシをあまり舐めない方が……イイ。キスで妊娠出来ると思い込んでた時期は過ぎ去ッタ……」



「い、いつまで……」



「あれは忌まわしき中三の時……。たまたまクラスメイトと話してて、口移しでも妊娠の可能性があるだなんて怖いって言ったら、嘲笑の渦に巻き込まレタ……」



「それは確かに怖いけど!」



 なんだ? 口から精子が出ちゃうのか!? 本当に耳が妊娠したとかなっちゃうのか!? いやもちろん違うけど! ただのオタク的表現だけど!



「じゃ、じゃあ……今は?」



「……愛し合う者同士、体を重ねる……キャッ」



「キャッ……じゃないんだよなぁ……」



 なんか、ちょっと惜しい感じがするぞ? これは致命的な勘違いの可能性が……。



「女同士で赤ちゃん作れないって知ってる?」



「……? 凹凸が無いから、限りなく可能性は低いケド……」



「可能性はないよ!」



「はっ! なんダッテ……!? 確かに、今まで、なんだか変かもとは思ッテタ……」



 とんだ勘違いロリであった。もしや、全部の性知識を百合マンガから得てるんじゃないだろうか。いや、それでもかなりの勘違いだ……。



「ユズ、保健の授業とかで習わなかったの……?」



「ん……保健はめんどくさくて寝テタ」



「それでか……」



 いや、寝てたにしても他でそういう知識を得なかったのかと思うけど……。



 でも、そうだよなぁ。ぼっちだと、そうなるかもなぁ。僕も気持ちが分かる分、なんだか泣きそうになった。



「でも、大人になる頃にはデキると聴イタ。確かな情報筋に」



「ま、まあ……それは否定出来ない。どこで聴いたのそれ」



「蘭子ちゃん」



「蘭子ーッ!」



 いや、あの子は本気で将来同性での子作りを期待してるけどさ! 大人になる頃に……じゃなくて将来的にだったら間違いじゃないかもしれない! でもとんでもない爆弾勘違いにさせてくれたなぁっ!



「それで、もし百合葉ちゃんの母乳が出るようになったら、アタシが最初に飲みタイ」



「へ、へぇ……なんで?」



「アタシ、お腹弱いから……。でも、初めて出た母乳は初乳と言って、消化管を保護する成分が含まれてる……ラシイ」



「そうなの……? そ、それは、どこで得た知識?」



「蘭子ちゃんが、教えてクレタ」



「蘭子ーッ!」



 またしてもなんて話をしてるんだ! いや、全く問題は無いんだけど! でも、どんな話題で母乳の話になったのか気になる……。



「百合葉ちゃんの母乳飲みたいよねって話で盛り上ガッタ」



「そんな事で盛り上がらないでっ!?」



「じっくり、ねっぷりと舐めたいという事で落ち着イタ」



「いや飲まないんかいっ! いや別に飲んで欲しくないけどねっ!」



 ねっぷり攻めるな! それ絶対に母乳目当てじゃないでしょ!



 ってか蘭子も蘭子だよ……。咲姫とはすぐ喧嘩する癖に、ユズとは僕へのセクハラ話で盛り上がるんかい……。いや、仲良し百合ハーレムを目指してるから助かるけどね……。



「そうだ……。今日ヤリタイ事……忘れてた……」



「や、やりたい事?」



「ウン。百合小説のネタに、確認したい事あるノ……。手伝ってクレル……?」



「ま、まあ。あんまり激しくない事なら……」



 百合作品を読むのもそうだし、また書くのも譲羽の趣味だったり。彼女の望みならば、ある程度は叶えてあげたいが……。



 彼女は持ってきた百合マンガを手にとり、パラパラとめくる。



「この、貝合わせってやつなんだケド……」



「ヤリタイってそれ一番アカンやつ! もはや、本番だよっ! ABCのCだよ!」



「ABC……って、ナニ? バンド名?」



「いや、知らないの!?」



 性知識に偏りがありすぎだよ! いや、もしかしたら古いネタなのかもしれないけどさ!



「これで、万が一にでも、百合葉ちゃんが妊娠できたら……母乳が、飲メルッ」



「だからデキないよっ!」



 あと母乳が出るのは出産後だねっ!



 やっぱり百合作品から知識を得てるのであろう、完全に偏りまくりなゆずりんでした。

時系列飛び飛びでネタ出ししてたりするので、ゆずりんの知識が前後するかも……。


前と矛盾があったら直すかもしれないので、教えてください。

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