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JK無双 終わる世界の救い方   作者: 蒼蟲夕也
フェイズ2「転生者さんに学ぶ すてきな終末の過ごし方」
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その92 ”奴隷”になりたい人、挙手

 場所は、なんか教職員用の会議室みたいなところ。

 しばらくの間、埃被っていたその部屋は、今では日に一度行われる定例会議の会場になっているようでした。


「ええと。……言いたいことは、以上です」


 事前に用意してきた【れーぞくスキル まとめMEMO】を読み終え、みんなの表情を窺います。

 現在この場所には、このコミュニティに所属するほぼ全ての人が集まってきていました。


「《隷属》スキルに……”奴隷”ね」


 佐々木先生が、蛙のような顔をよりいっそうくしゃくしゃにして、呟きます。

 他の大人たちも、おおよそ似たような表情をしていました。


「その、“奴隷”って名前、どうにかならんのか?」

「そう言われましても……」

「”スーパーマン化”とか、”兵隊化”とか……なんか、そういう感じじゃダメなのかね」

「柔らかい表現に言い換えたいのであれば、それでも構いませんが」


 みんなの苦い表情が、そのまま私にも感染します。


「……メリットも、デメリットも、説明した通りです」

「不思議な力の代償に、お前に服従せにゃならん、と。まるで悪魔の取引だな」

「はい。ですので、一切強制はしません」

「一つ、説明し忘れていることがある。その、”奴隷”になれる者の定員は?」

「え? ああ……」


 先ほど綴里さんと連絡をとり、スキルの強化を提案したところ、あっさりと承諾いただけたので、


――《奴隷使役Ⅴ》……”奴隷”に、《格闘技術(上級)》《自然治癒(強)》《皮膚強化》《火系魔法Ⅰ~Ⅱ》《水系魔法Ⅰ~Ⅱ》《雷系魔法Ⅰ》《性技(初級)》を与え、同時に十人までの“奴隷”を使役することが可能になる。


 私の手元にある《奴隷使役》スキルはこんな感じ。


 んで、現状”奴隷”となっている人は(綴里さんと私の合計)、織田さん、明智さん、先光くん、早苗さんの四人。

 つまり、新たに《隷属》が使える人の数は、――


「六人です」


 すると、我先にと手を上げたのは、


「はいはいはいはいはーい! 俺俺俺! 俺も魔法使いたい!」


 今野林太郎くん。

 彼に続くように、三人の友人が手を上げてくれました。

 日比谷康介くん。

 多田理津子さん。

 君野明日香さん。


「……じゃ、俺もだ」


 息子が手を上げるのを見てから、日比谷紀夫さんも挙手します。


 五人か。

 うん、思ったよりもたくさんの……。


 と、そんなふうに思いかけた、次のタイミングでした。

 私の周りにいる人、みんなが一斉に手を挙げ始めたのです。


「……おれも」「私も」「わたしも」「お、オレも!」「あたしも!」


 その中には、鈴木朝香先生や、麻田梨花ちゃんの姿もありました。


「えっ。……えーっ」


 正直、想定外。

 一人か二人くらいは喜んで着いてきてくれるだろうと期待してましたけども。


「もう一度確認しときますけど……”奴隷”ですよ? 一応、私の命令には絶対服従になっちゃうんですよ?」


 周囲に向けて言うと、佐々木先生が苦笑交じりに、


「お前が誰かに命令しているところが想像できん」


 と呟きます。


 ……それってひょっとして、みんなに舐められてるってことじゃあ……。

 まあ、それでもいいですけど。


「それじゃあ……うーん。さすがに、くじ引きって訳にはいきませんよね」

「無論だ」

「では、最初に手を挙げてくれた五人にします。……残りの一人は、保留ってことで」


 結論を出すと、選ばれた林太郎くんが「ヨッシャ!」とガッツポーズ。

 こっちとしては、思ったよりも話がスムーズに進んでラッキー、ってところです。



 その会議の後、何人かから「残った枠は是非自分に」って声をかけられちゃいました。


 まるで、そうすることで自分の命が保障されるみたいな口ぶりです。


 一応、危険な目にも遭うんですよ?


 その辺、ちゃんとご理解いただけているか不安なのですが……。


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