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紫亜の経験
「まあ、勝つ作戦でも考えるか」
「兄ちゃんはどれにも参加できない戦力にならない」
「って! 紫亜居たの!?」
そこには椅子の上に正座して座る紫亜の姿。
本当にいつの間に?
「私一人で三種目すべて勝つ自信がある」
「え!? 紫亜、茶道やマナーはともかく乗馬はやったこと無いでしょ?」
「私は演劇部で乗って一番うまかった」
紫亜は良く分からない。
ていうか演技で乗馬する事なんて有るの?
「マナーも茶道も」
「おい。秀そんな残念みたな顔で見るな。兄妹でもできない事は有るんだ」
「すいません」
神崎家の場合は逆なんだろうな。
「まあ、私が全て出るから安心して」




