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いつか夢見た自分

ちょっと後から順番変えたくなったので割りこまれました。

やっと初配信の話になります


『』が紫音

「」がコメントです


「待機」


「待機」


 コメント欄にはいろいろなコメントが寄せられていた。

 配信が始まるまでに人が結構の数集まり、その人たちが待機とコメントして待っている様子を表している。

 そんなコメントが速い流れで現われは消え、消えては現われを繰り返されていくと、男は直立させた体を少しうねらせてから声を出す。


『あ〜、あ〜、聞こえる〜?』


「始まったー」


「こんにちは」


「こんにちはー」


「めっちゃイケボじゃん」


「わあ、まじで始まった!!」


「イケボ」


「いい声してる」


 画面はまだ待機中の画面のままであるが、コメント欄にはさっきとは違う、人間らしい反応がたくさん寄せられてきている。

 男はそんな状態を確認すると、少し間をとったしゃべり方で話し始めた。


『あっ、聞こえてるみたいだね。では改めまして、七々扇紫音。えーっとこれからよろしく?』


「よろしく!」


「いい声やん」


「これは期待の新人や」


「よろしく?」


「画面かっこいい~~!」


『じゃ、そろそろご対面と行こうか!』


「おぉすげぇ」


「まじでうごいてる!!」


「めっちゃ自然!!」


「自然(物理)」


「どこやねんここ」


「ん?ここミニゲーマップじゃね」


 多くの声とともに配信の画面はとある森のような場所の中になった。

 そこに足元から頭頂部までまんべんなくカメラで追ったのちに、少しアングルが引かれ男の全体像が明らかになる。

 その姿は先週から公開されたものに違いないが、実際に三次元的な動きをしているのは視聴者にとって初めての機会であろう。


『改めてこんにちは。俺の名前は七々扇紫音。今日からユナイト所属のバーチャルライバーとなりました。どうぞお見知りおきを』


「い、イケメン……」


「まじでこんな自然なコーデやったんやな」


「コートめっちゃ似合っとるやんけ!」


『ありがとう!俺も積もる話は結構あるんだが、時間が決まっちゃってるから進行しようか。では俺の自己紹介から』


 そうして男は左手を翻すように横に振って見せると、どこからともなく半透明の板が出現し、男のプロフィール情報が書かれているのが遅れて認識される。


「え、なんそれ!!」


「いや画面の持ってき方かっこよすぎでしょ」


「まじでS〇Oやん」


『年齢は一八歳。今はバイトで生活を切り盛りしているが、将来にはクリエイターとして生計が立てれるようになるのが目標。配信を始めようと思ったのは、一人でやるよりみんなと一緒にやったほうが成長できると思ったからかな?特に絵なんかは自分じゃ違和感に気づきにくいしね』


「え!?」


「絵描けるの?」


「絵上手い系だ~~」


「よっ、未来の神絵師!」


「てかバク宙とかしてたから体操関係の人かと」


「アウトドア系じゃないんかい!」


『ほかにも歌とか好きだし、どうせならみんなで観賞会してもっと歌とかもうまくなっていければいいなって思ってる。みんなが俺のボイストレーナーになってくれれば実質無料で歌とか教われるじゃん?』


「へぇー面白そう」


「歌も歌えんのか」


「歌楽しみ!」


「でも実際面白そう」


「アウトドアはどこいったぁ!!」


『ほかにもせっかくこのバラエティに富んだユナイトに所属することになったから、月一ユナイテッドみたいなVRならではのことが配信で出来たらいいな、とも思ってる』


「おお積極的!!」


「VRならではって難しそーー」


「面白そうジャン」


「月一ユナイテッドははずれがないもんなぁ」


「アウトドア系か!?」


『そうだなぁ、ほかにもどこか面白そうなことがあったら積極的にやっていきたいかな』


「いいね!」


「楽しみ」


「やっぱ声いいなぁ」


「初見です!声めっちゃいいですね!」


「ていうか視聴者三万人も集めてるってやばくね?ユナイテッドより多いやんけ」


「綾辻さんから来ました!カッコよかったです!!」


 そういったことを話した男だが、ふと後ろ髪をひかれたような感じがしたと思うと、後ろのほうでカンペを出している人の影が見えた。

 ここで一つ事前に言われていた注釈を言ってほしいとのことらしい。


『それと、今日はこんなに多くの人に来てもらってうれしい限りです。ただ、多分ここにいる大半の人はユナイトっていうグループのことを知っているとは思うんだけど、知らない人もいると思うから説明するね?それと今ここにあのツイッターの拡散で知ったよ~~って人、どれくらいいる?』


「はい!」


「はーい」


「俺だ」


「綾辻さんのツイートで知りました!!」


「ノ」


『ありがとう。思ったよりいるみたいだからちょっと説明しておくね。実は俺ってバーチャルユーチューバーって呼ばれている、一種のユーチューバーなんだ』


 それから男はいわゆるバーチャルユーチューバーと呼ばれる人たちの活動の上に成り立っている活動の一つで、主に生配信での活動をメインにしているユナイトという企業に所属している人なのだという説明をする。


 そしてこの企業にはほかにも十一人ものバーチャルライバーが存在していて、いろいろな活動をしているからもしこの配信をみて興味を持ったら見てみてね、ということも忘れない。

 多分この界隈のことを知らない人は、一様に綾辻カレンさんによるツイートによって初めて知った人なのだと思う。

 それこそいいね数が十万を超えていたため、それだけ影響力のある人に認知されたことも大きいのだろう。

 そして男はそんな説明をした後、最後にと付け加える。


『この配信でもあんまり誰々さんから~とかは言わないようにお願いね?俺も結構あの人の曲とか好きなんだ?だからこういう話はこっそりしない?名前とか出しちゃうと恥ずかしいからさ』


「ごめんなさい」


「恥ずかしいって草」


「まぁあんなバズりこの界隈じゃ初めてだったもんな」


「ちゃんと言ってくれて助かる!」


「ばれたらどうするん?(笑)」


『ん?ばれたらどうするかって?そりゃあもう……あの人の曲全カバーするまで追われませんとか……?』


「著作権警察だ!!」


「それ権利大丈夫?(定型)」


「そ権大?」


『もしやるとなったらちゃんと許可とるよ!もちろん!男に二言なし!でもまぁ……ないでしょう。だってこういう話はこっそりするって言ったばかりだもんね?ね?』


「圧がすごい……!」


「なぜかスクリーンを飛び越えてくる圧っ!!」


「こいつぁとんでもねぇ新人が入ってきちまったもんだぜ」


「これは強い(確信)」


「草」



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