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9-9. 予定

※11/6

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「って事で、今後の予定を決めようか」

「あ、そうでしたね」

「どうするー?」



……とりあえず、僕が今ここ(異世界)に居る目的は『魔王を討伐するため』。

そのためには————


「とりあえず、修行だな。魔王を倒すために力を付けないと」

「それじゃー、テイラーを拠点にして魔物狩りするー?」

「まぁ、それも良いけどよお……」

「草原の魔物では、私達の力じゃ相手にならないかと……」


そうだな。

王都もテイラーも、周りは草原。

そこに現れる魔物はディグラット、プレーリーチキン、カーキウルフの3種類。


……はっきり言って、シンの言った通り僕達の敵じゃない。



「それなら、どっか他のトコ行こうよー! あっ、私たちの村の近くなら、もっと強い魔物がうじゃうじゃ居るかも!」


ほぅ、それは面白そうだな。

確か彼らの故郷は『トリグ村』とかいう辺境の地だ。

王都から北に行った山間の町から、更に北に行った所だとか。


「いや、コース忘れたのか? 修行に出る時に『出来る限り、北の都より遠くで狩りを覚えるように』って言われただろ」

「あっ、そうだったそうだった。まだ北に進むのは早いよねー……」



コースのてへぺろ。

あらま。北に進むのは()()なのな。


「北に進むのはまだ早い、って事ね。じゃ他の所にすっか」

「そうしよー!」

「私達が先生のお供をしているのに、我儘を言ってしまって済みません……」

「いやいや、気にすんな。僕自身も行くとこ決まってないし」

「ありがとうございます」



って事で、『王都より北』案は無しになった。


そんじゃあ……

『王都より西』は、今いるテイラーだ。

『王都より南』は、深い森。魔王軍の領地と化しているので、下手に入ると危険だ。

『王都より東』は……


「なぁ、王都より東には何があるんだ? 僕は『港町がある』としか知らないんだが」

「あぁ、東には『港町・フーリエ』がありますよ」

「王国の東で一番大きい街だもんねー!」

「俺らも行った事は無えけど、魚で有名だって聞いた事はあるぞ」


おぉ、お魚か!

久し振りに食べたくなってきたな。



「ちなみに、そのフーリエの周りに狩り場はあるのか?」

「有りますよ。フーリエの周りは砂漠になっていて、砂漠特有の魔物が居るとか」

「そこの魔物も、ソコソコな強さなんだよねー!」

「あぁ。草原には居なかった、毒持ちの奴とかも居るらしいよな」


成程ね。

毒持ちの魔物か…………。


ん?


「なぁダン。それって、『デザート・スコーピオン』か?」

「あぁ、そうだ。先生よく知ってんな」

コッチ(異世界)の人じゃないのに、先生詳しいー!」


まぁな。

君達と出会う前に魔物学者を目指してる時期もありましたんでね。


だが、デザート・スコーピオンが居るのか。確か、推奨Lvは『単体でLv.18』。

カーキウルフが『4頭でLv.12』なので、その強さは言わずと知れる。



「そんな奴らが居る所なら、僕達が狩りをして鍛えるには丁度良い所なんじゃないか?」

「そうですね! 魔物も強いですし、砂地は足腰を鍛えるには良いと言いますし」

「じゃあ決定だねー!」

「異論無し!」

「オッケー! じゃあ今度は、『港町・フーリエ』を目指すぞ! そこでまた特訓だ!」

「「「ハイ!」」」






「所で、港町・フーリエにはどうやって行くんだ?」

「えーっとですね……先生、王都の東門は覚えていますか?」

「勿論」


王都に居た頃、僕が毎日狩りをしていた所だ。

君達に出会ったのも、王都東の草原だったもんな。


「東門から、ずーっと街道が伸びてますよね」

「おぅ」

「その道をずぅーっと行けば、やがて草原が砂漠になり、いずれ海が見えます。そして、街道の終点が港町・フーリエですね」

「ほほぅ……」


成程な。

また長い歩き旅になりそうだ……。


「ちなみに、王都からフーリエまではどの位……」

「徒歩11日ですね」

「……やっぱりその位掛かるのか」



王都からテイラーまで歩いた、あの長旅が頭に蘇る。

またアレを繰り返さなきゃ行けないのか……。


「西街道で王都まで戻り、そっから東街道でフーリエへ、って感じか。また大変な長旅になりそうだな……」


単純計算でも、ここテイラーからフーリエまで徒歩21日だ(【加法術Ⅲ】(アディション)利用:10(テイラー~王都)+11(王都~フーリエ)=21)。

丸々3週間じゃんか。


あぁ……。この国に新幹線でも有ればなぁ……。


「あぁ、先生またシンカンセンって言ったー!」


あぁっ、やべっ。

心の声が漏れてたか。


でもまぁ、言ったところで新幹線が現れる訳でも無いし。

うーん……


「乗合馬車もあるとはいえ、王都まででも金貨1枚くらいだしな。まぁ、また歩き旅…………頑張っか」



とりあえず、再びあの苦行(歩き旅)になる事を覚悟した。






「おい、シン。ギルドで護衛の依頼を受けりゃ、俺ら馬車に乗って王都に帰れるかもしれないじゃないか?」

「あぁ、そうですねダン」


そんな所に、救いの手が現れた。


「……ちょちょっ、ダン、シン。それマジで!?」

「はい。ギルドに『王都までの護衛』という依頼があれば、私達は馬車に乗って帰れるかもしれません」

「そそっ、ソレだ!!」


念願の馬車に乗って帰れるのか!

ソレを逃さない手はないじゃんか!!



「まぁ、報酬は期待しない方が良いぞ」


報酬? 低くて結構。

早く行けるならそれで十分!


「それと、どの護衛依頼でも良いって訳では無いです。私達の条件に合う依頼が()()()、ですけどね」


……そ、それは、僕達に合う条件のがあるのを祈るだけだ!


「でも良いのー? 報酬、バカみたいに安いよー?」

「あぁ」


僕は報酬目当てじゃないんだよコース。歩き旅を避けられるんならそれで良いんだ!



「その依頼ってのは、冒険者ギルドに行けば受けられるんだな?」

「はい。……まあ飽くまで、依頼が()()()ですけどね」

「オッケー!  そんじゃあ、明日の朝イチでギルドに行くか!」

「「「ハイ!」」」



ってな訳で、なんとか明日からの予定は決まりました。

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本作は、以下リンク(後編)に続きます。
以下リンクからどうぞ。
 
『数学嫌いの高校生が数学者になって魔王を倒すまで eˣᴾᴼᴺᴱᴺᵀᴵᴬᴸ

本作の『登場人物紹介』を作りました。
ご興味がありましたら、是非こちらにもお越しください。
 
『数学嫌いの高校生が数学者になって魔王を倒すまで』巻末付録

 
 
 
本作品における数学知識や数式、解釈等には間違いのないよう十分配慮しておりますが、
誤りや気になる点等が有りましたらご指摘頂けると幸いです。
感想欄、誤字報告よりお気軽にご連絡下さい。
 
皆様のご感想もお待ちしております!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
どうか、この物語が
 
小説を愛する皆様の心に、
心の安らぎを求める皆様の心に、
現実とかけ離れた世界を楽しみたい皆様の心に、
そして————数学嫌いの克服を目指す皆様の心に
 
届きますように。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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