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ドラゴンになってものんびり過ごしたい~動物達と気ままにスローライフ~  作者: かいものトカゲ
三章 ビジネスショッピング
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75.ユニとコリスがお弁当を食べました

「その点トカゲさんって良いよね。おうまさんを快く見送ってくれたんだよねぇ?」

「そうなんだな。エンラさんにはとても感謝しているんだな。実はオイラ、エンラさんにお昼ご飯を作ってもらったんだな。それを一緒に食べるんだな」

「ええっ、本当に!? やったぁ! わたし、トカゲさんのおにぎり大好きなんだぁ!」

「オイラも好きなんだな。今回はエンラさん張り切ってくれたようだから、きっともっと美味しい物を作ってくれたはずなんだな」

「そうなんだぁ! 楽しみだなぁ……もうここでちょっとだけ食べちゃおうよぉ?」

「ダメなんだな。こういうものはお腹が空いてから食べた方が何倍も美味しくなるんだな」

「うーん、そうだよねぇ。分かったよぉ。早くお昼にならないかなぁ……」



 何だか俺が作ったお弁当に二人ともすごい期待を抱いているようだ。

 そこまで期待されると何だかすごいプレッシャーを感じるんだが。

 俺としては全力で作ったつもりなんだが、味見をする余裕なんてなかったからな。

 ちょっぴり不安が残るんだよな……



「そういえばおうまさんって植物を育てているんだよね? 調子はどうなのぉ?」

「まあまあなんだな。今の所、順調に育ってくれているし、それもコクリやカトカのおかげなんだな」

「そうなんだ。オオカミさんは本当に頼りになるし、トカゲくんも頑張り屋だもんねぇ」



 うん。

 植物の育成に関してはユニの言う通り順調に進んでいる状態である。

 コクリが実質リーダーになって進めており、ユニが水の運搬など力仕事系の作業を担い、それをカトカがサポートする。

 カトカは自分の体の倍以上大きな容器をくわえて頑張って運んでいるようだ。

 一体どこにそんな力があるんだか。

 まあユニによる幻術のサポートがいくらかはあるんだろうけどさ。


 そんなこんなで二人の話を聞いていると、いつの間にか目の前には一面の花畑が広がっていた。



「着いたんだな。この時期はやっぱりこの辺りは綺麗なんだな……」

「本当、きれいなんだよぉ……」



 その場でうっとりとしたような様子で立ち止まる二人。

 どうやらここが目的地のようだな。


 赤い花、青い花、黄色い花。

 色とりどりの花が一面に広がっている。

 思わず見とれてしまうな。


 ……そういえばこの花畑、まさか魔物混じっていないよな!?

 前にキュビカと花畑を見に行ったことはあったが、そこではヒトクイアカバナとか魔物だらけだった。 

 この花畑でもそんな奴がいたらユニ達が危ないだろ!?


 俺は目を閉じて気配の探知に集中する。

 するといくつか気配を感じる。

 えっと、10、11、12……って結構いるじゃないか!?

 あっ、ユニのすぐ近くにヒトクイアオバナがいるぞ!

 ユニ、危ない!



「この辺りはちょっと危ないからオイラがおまじないをかけておくんだな」



 そう言うとユニは周囲に薄い緑色の膜のようなものを張っていた。

 あれは――幻術魔法の檻みたいなものなんだろうか?

 それをまとったままユニ達が進んでいくと、近くに人食い植物がいても反応せずに済んでいた。

 どういうものなのかよく分からないが、一種の目くらまし効果があるのかもしれないな。


 ユニ達はそのまま花畑の奥の方へと進んでいく。

 俺はユニ達を追ってこっそりついていこうとするのだが、俺は目くらまし効果の物を持っていない。

 幻術魔法を使えるが、どうやったら目くらましができるのかよく分からないんだよな。

 後でユニに使い方を教えてもらおうとは思うが。


 という事で、俺はできるだけ人食い植物を避けるような迂回ルートでユニ達を追う事に。

 どうしても避けられない時はフィールドクリエイトのスキルを使って一時的に人食い植物の周囲に防音空間を作り出し、植物をアイアンクローか何かで瞬殺する。

 そしてこっそりと売却させて頂いて道を作るという感じだ。


 音は遮断できても光は遮断できないため、ユニ達に気付かれたらどうしようとも思ったが、ユニ達はこちらの方を見向きもしないので大丈夫そうだった。

 うん、良かった良かった。


 

 ユニとコリスは花摘みをしたりしてのんびりと楽しんでいるようだ。

 ほのぼのとしていて見ているこちらも癒されるなぁ。

 いくつか人食い植物がいるとはいえ、前にキュビカと行った花畑に比べれば人食い植物の割合は全然少ないし、不快感もないからな。

 俺もいくつか花を摘んで、女神倉庫に収納して持って帰る事にした。

 家の近くに植えておけば少しは彩ることができそうだからな。



「おうまさん、そろそろわたし、お腹空いてきたんだよぉ……」

「うん? そうだな、確かにそろそろお昼を食べる時間になってきた気がするんだな。じゃあ、ここで食事にするんだな!」



 おっ、もうそんな時間か。

 時刻は12時12分。

 まあ、ちょうどお昼時といった感じだな。


 ユニはそれから首にかかっているバッグをおろした。

 そして口にくわえてお弁当と水筒を取り出す。



「コリス、これを開けてみてほしいんだな。この中に食べ物が入っているみたいなんだな」

「そうなのぉ? えっと、こういう感じ?」

「いや、下から持ち上げる感じらしいんだな。そこの細い所を持って上に上げると蓋が取れるんだな」

「うん、分かった。えっと、こんな感じでいいのぉ?」



 そう言うとコリスはお弁当の蓋を持ち上げて、そして蓋を取ることができた!

 そして俺が作ったお弁当の中身があらわになる!



「おおっ、美味しそうなんだな」

「うん、色々と入っていて美味しそうなんだよぉ」



 二人の反応は上々のようだ。

 そりゃ頑張って緑、黄色、赤など色とりどりの具材を使ってお弁当を作ったからな。

 見た目から楽しめるお弁当って訳だ。


 お弁当は二人分あるので、もう一人分のお弁当もコリスが開ける。

 それから二人でお弁当を食べ始めるのだった。



「うん、美味しい。やっぱりエンラさんの食べ物はみんな良いんだな」

「そうだよね。最近わたしたちも毎日エンラさんの食べ物を買い貯めしているもん。わたしの仲間達もみんな気に入っているんだよぉ」



 確かにそうだな。

 店の営業時間には誰かしらのリスが必ず店に訪れて、何かを買っていくからな。

 最初の頃はカリス、クリス、コリスしか来なかったが、最近は他のリスの姿も普通に見受けられるようになった。

 俺の事を信用してくれているということだろうし、実にありがたいことだ。


 そのまま美味しそうにしながら、ユニとコリスはお弁当を完食していた。

 二人とも満足してくれて何よりだな。

 だけど少し不満があるとすれば、俺が頑張って作ったユニとコリスの絵について全くのノーコメントだったことだ。

 耳をそばだてていても全くその事に二人が触れている様子はなかったのだ。

 うーん、そんなに気に入らなかったのかな?

 それとも気付いていない?

 人間の感性と動物の感性はやっぱり違うものなんだろうか?

 まあ後で聞いてみることにしよう。


 ユニとコリスは食べ終わってから、また花摘みなどを再開して、少し遊んでから帰り始めた。

 二人とも満足そうにしていて、十分楽しい時間を満喫できたようだな。

 何事もなくて何よりだ。

 ただ一応帰りに何が起こるかは分からないので、念のため後ろをこっそりとついていくことに。



 一応警戒はしていたのだが、全く何事もなくユニとコリスと別れ、ユニは俺達の住処の所まで戻ることができた。

 ちなみに俺はユニが帰る少し前に先回りして帰り、家の中でくつろいで待っていた。

 後から俺が戻ると、何か疑われないとも限らないからな。



「おかえり、ユニ。コリスとの遠足はどうだった?」

「とっても楽しかったんだな。エンラさん、美味しいお弁当ありがとうなんだな!」

「ユニが喜んでくれて何よりだ。そういえばユニ、お弁当に何か仕掛けがしてあったのに気付いたか?」

「……仕掛け? それってどういう事なんだな?」

「えっとだな……お弁当にユニとコリスの絵を描いてみたんだが……」

「あ、ああ、あの模様のこと……も、もちろん気付いていたんだな! 芸術的でオイラ、とっても感動したんだな!?」



 そう言うと取り乱すユニ。

 どうやらユニは俺が描いた絵を何かよく分からない模様だと思っていたらしい。

 見る人が見たら、ちゃんと分かるような出来で絵を描けたと思ったんだけどなー。


 くそー!

 今度お弁当作る時は絶対にもっとうまく絵を描いてやる!

 リベンジだ、リベンジ!



********

四十六日目:残金1201326B

収入:ヒトクイアカバナなど5000B

支出:エンラの昼食(食べ放題)1000B

収支;+4000B

********

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