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ドラゴンになってものんびり過ごしたい~動物達と気ままにスローライフ~  作者: かいものトカゲ
三章 ビジネスショッピング
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60.技と魔法をたくさん買ってみました

 一歩イタチの領域に足を踏み入れる。

 すると俺の体に強烈な重力が襲い掛かった!?

 驚いた俺は慌てて足を引っ込めることに。



「うわっ!? なんだこれ!?」

「どうしたの、エンラ?」

「いや、イタチの領域に足を踏み入れた瞬間にすごい重力がかかってな……」

「えっ? そうなの? ちょっと私も試してみるわね」



 そう言うとコクリはひょいと足をイタチの領域に伸ばす。

 だが特にコクリの表情に変化はなさそうだ。



「どうだ、コクリ?」

「いや、特に変化ないわよ? 体の重さもいつも通りだし……」



 えっ?

 いつも通りだと……?

 俺の気のせいだとでもいうのか?


 コクリは体全てをイタチのエリアにおいても全く問題なさそうだった。

 どうやら嘘を言っている訳ではないらしい。

 そもそもそんな事で嘘をつく意味もないだろうけど。


 その辺りの事を確かめるためにもう一度イタチのエリアに足を踏み入れることに。

 すると……



 ズドォン!



 ぐっ!?

 やっぱり体に重力がすごいかかるみたいだ!

 これはどう考えても気のせいではないだろうな。


 試しにウェイトチェンジを使って体にかかる重力を減らそうと試みたが、全く効果がなかった。

 ウェイトチェンジを使えないなんてどうなってるんだ、これ?


 ……ウェイトチェンジが使えない?

 あれっ、そういえばこの体の重さって、よくよく考えれば俺の体の本来の重さなんじゃないか?

 イタチのエリアではウェイトチェンジが使えないから俺にとって体が重く感じるだけという可能性がある。

 ちょっと実験してみよう。


 俺は一回イタチのエリアから出て、ウェイトチェンジを解除してみた。

 すると、イタチのエリアに入った時と同じように体にずっしりと重みを感じる。

 やっぱり、イタチのエリアに入ったら重力が強くなった訳ではなく、ウェイトチェンジが無効化されたと考えた方が良さそうだな。

 実際、ウェイトチェンジを発動させないままイタチのエリアに入ったら特に体に変化を感じなかったのだから。


 それにしてもウェイトチェンジが使えないエリア、か。

 キュビカがこの中に入ったらまず死ねるな。

 身動き取れずに袋叩きにあってしまうだろうし。

 それにウェイトチェンジが使えないって事は、重力で相手の攻撃を地面にぶつけて無効化する事もできなくなるとも言えるだろう。

 それってかなり痛いなぁ……



「ねえ、エンラ。なんかポツポツ雨が降ってない?」

「ん? そういえばそうだな……となると、さらに地面がぬかるみそうだ。これはマズイな……」



 空は厚い雲に覆われている。

 今はまだ雨が降り始めたばかりだが、これから本降りになるかもしれない。

 そうなれば地盤もぬかるむし、一層俺達にとっては不利な地形になりかねない。

 急いで用事をすませないとな。



「コクリ、先を急ごう。本降りになる前に石を持って帰る!」

「その意気込みはいいけど、ここはあくまでイタチのエリアなのよ? 油断はしないでね?」

「忠告ありがとな。それじゃ、気を付けながら先を急ぐとしようか」



 俺はコクリと共に湿地帯の奥へと進んでいく。

 すると途中でコクリが立ち止まった。



「どうしたんだ、コクリ?」

「エンラ、右の方に生物の気配がするわ。もしかするとイタチが潜んでいるかもしれない。気を付けて」

「情報ありがとな、コクリ」



 右の方にイタチが隠れている、か。

 さて、どうしたものか。

 ウェイトチェンジをかけようとしても全く上手くいかないし、幻術魔法をかけてみようとしても全く効果がなさそうだった。

 効果あったらうめき声一つでもあげそうなイメージを送ったのだが、全く反応がなかったのだ。

 ちなみにその後、自分に幻術魔法をかけようとしても全く効果はなかった。

 つまりイタチのエリアでは幻術魔法も使えないと考えた方がいいだろう。


 俺が使える技の中で唯一効果があったのはファイアの魔法だ。

 でもこの雨の中じゃ威力は落ちるだろうし、あまりアテにはできないだろう。

 となると、現状使える技だけではイタチに対抗できる手段がほとんど無いことになる。

 ここはそろそろ技を増やす時が来たようだな。


 相手に負の影響を与える幻術魔法、自分の体に直接影響を与えるウェイトチェンジは機能しない。

 そしてファイアは機能する。

 この事から考えると、イタチのエリアでは直接攻撃や魔法をぶつけてダメージを与えるタイプのものしか機能しないような気がするんだよな。

 となれば、購入するものは直接攻撃できる技、もしくは魔法が良さそうだ。

 後は攻撃するには機動力も大事だから―――




 ということで色々な技や魔法を女神ショッピングで買ってみた。

 使った額は合わせると100万Bを超える。

 結構大きな買い物だったな。

 でもその甲斐あって色々な技や魔法を買う事が出来た。


 色々な技や魔法を買ったのだが、特に今の俺の体、ドラゴンとして使える技を中心に買い漁った。

 前にファイアを買った時もそうだが、自分に才能のある技が比較的安く買える傾向にある気がするからな。

 今の自分に出来得るドラゴンとしての技であれば、性能に対し、比較的安く買えてお得だと思うのだ。

 それに今の俺って全然ドラゴンらしい技を使えてないしな。

 せっかくだし、この体を活かさないと。


 そんなこんなで調子に乗って買い物をしていた俺。

 するといつの間にか残金が100万Bをきりそうになっていたので、慌てて買うのを止めることになった。

 うん、買い物って夢中になると恐ろしいよな。

 買いすぎないように気を付けないと。


 技を買う度にその技を使うイメージが湧いてくるのだが、一度に買いすぎてしまったから頭がこんがらがっているんだよな。

 ちょっと頭の整理をするためにその場でじっとしている事に。

 幸い向こうから仕掛けてくる様子はなさそうだからな。



「それにしても妙ね。何で向こうから仕掛けて来ないのかしら?」

「確かにそうだな。ここはもう向こうの本拠地だし、攻めてきてもおかしくないはずだが」

「そうなのよ。逃げる事もせずに、常に一定の距離を保っている所に違和感があるのよね」

「まあ、そのおかげでだいぶ準備させてもらえているんだからこちらとしてはありがたいんだけどな」

「一定の距離、それに何ヶ所かに固まって複数人が集まっている―――これってまさか!? エンラ、今すぐ逃げましょう!?」

「えっ? コクリどうしたんだ? いきなりそんなに慌てて?」

「イタチ達、集団魔法を発動させようとしているのかもしれないの! 集団魔法は規模が桁違いだから、まともに受けたら命がいくつあっても足りないわ!」



 そうコクリが言っている時、突如、周辺の地面に巨大な水色の紋様が浮かび上がる!

 見渡す限り、その紋様が広がっているが、これってまさか、巨大魔法陣とでもいうのか!?



「ふふふ、ついに報いを受ける時が来たようだな、ドラゴンさんよぉ。おれたちの準備は整った。この攻撃を受けても果たして無事でいられるかな!?」



 俺達から一定距離を保っていたイタチのうちの一体が姿を現した。

 わざわざ姿を現すという事からして、どうやら向こうの準備は本当に整ったらしい。


 身の危険を感じた俺とコクリは急いでイタチの元から逃げようとする。

 だが―――



「ふふふ、逃げてももう遅い! いくぞ! タイダルウェイブ!」



 イタチのその声と同時に、魔法陣から水が溢れ出てくる。

 堪らず俺はコクリを抱えて空に飛び立ち、水を回避した。

 だが水は空へと高く伸びていき、そしてその高く伸びた水の柱が俺のいる方向へと迫ってくる!


 これ以上に高度を上げたら気温が低すぎてコクリに負担がかかるし、だからといってこのまま飛んでいたら水にのまれてしまう。

 ここはあの技を使うか。



 俺はくるっと向きを変え、大きく口を開ける。

 そして迫り来る大波に向けて―――



「灼熱吐息!」



 俺は全力で体内に有り余っているエネルギーを口から放出した。


 この吐息の反動で一気にこの場から抜け出す。

 それが俺の狙いだ。

 もしイタチのエリアから出る事ができればウェイトチェンジが使える。

 そうしたら波に対して強力な重力をかければ波の高さも下がり、空に飛べば回避できるという寸法だ。


 そして実際に全力で吐息を出そうとした結果―――



 ボカァァァン!

 ジュゥゥウ!



 目の前に爆発が巻き起こった。

 いや、正確には爆発など起きておらず、とても広い範囲に強烈な炎が飛び散ったと言うべきなのだろうが。

 それからは息吹による慣性力により、俺は逆方向に吹き飛ばされる事になる。

 うん、予定通りだ。


 そしてその勢いのまま、イタチのエリアから抜け出る事ができ、しばらくしてから着地をする。

 ここまで上手くいったようにみえるが、コクリは大丈夫だろうか?

 だいぶ無理させてしまっているんだが。


 俺は一旦コクリを地面に下ろす。

 見た感じ外傷はなさそうだけど……



「コクリ、無理させてゴメンな。大丈夫か?」

「ええ、何とかね。もう少し優しくしてくれたらもっと良かったんだけど……」

「ハハ……余裕がなかったんだ、すまないな。でもコクリが無事なようで良かったよ」

「私こそエンラが無事で良かったわ。助けてくれてありがとね」



 そう言って微笑むコクリ。

 うん、この様子を見ると大丈夫そうだな。

 特に問題なさそうで何よりだ。



********

三十二日目:残金1008326B

収入:なし

支出:サンダー1000B、ウィンド1000B、グランドウォール1000B、アイスニードル1500B、灼熱吐息10000B、極寒吐息10000B、高速飛翔10000B、グラビティテイル10000B、アイアンクロー10000B、龍の威厳100000B、破滅のオーラ300000B、龍技の極意300000B、フィールドクリエイト500000B

収支;ー1254500B

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