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ドラゴンになってものんびり過ごしたい~動物達と気ままにスローライフ~  作者: かいものトカゲ
三章 ビジネスショッピング
51/357

51.受け取った物は一度とっておいた方が良さそうです

「えっ、えっと、ドラゴンさん……オラともその……食べ物の交換をしてもらえないですか……?」



 そう恐る恐るやってきたのはリスではなく、タヌキだった。

 おっ、リス以外の生き物が来るなんて珍しいな。

 タヌキは何か持っているようだが、アレノスナッツとはまた別の木の実みたいだな。



「もちろんいいぞ。まず最初に交換したい物を預からせてもらっていいか?」

「あっ、はい。どうぞ、です」



 ブルブル体を震わせながら木の実を渡してくるタヌキ。

 やっぱりまだ俺って恐れられているのな。

 だからこそ今まで俺と接触する事すらなかったんだろうけど。


 タヌキから木の実を受け取った俺は早速女神ショッピングで価値を計る事にした。



@@@@@@@@


 以下の物を売却しました。

 残り所持金 6920106B


 アレノスマロン  180B


@@@@@@@@



 おっ、価値高いな!

 これほどの価値があるならおにぎり1個分にはなるだろう。

 あとはアレノスナッツと価値に差をつけるかだな。


 アレノスナッツは分解すると価値が260Bにまで上がる。

 ではアレノスマロンはどうなのか?

 全く想像がつかない。

 今よりも価値は上がりそうだけどな。

 それを考えると、ちょっとだけナッツよりも価値が高いということで、銅貨3枚ほど上乗せしておくか。



「これは銀貨1枚銅貨3枚の価値があるな。何かと交換するか?」

「あっ、ではおにぎりというもの1つ下さい」

「了解。ちょっと待ってろよ……」



 俺は銀貨と銅貨をタヌキに渡した。

 そしてタヌキから銀貨を受け取り、代わりにおにぎりを渡す。



「あ、ありがとです!」



 そう言ってタヌキはおにぎりを持ってそそくさと俺の前から立ち去る。

 するとタヌキと入れ替わるように、今度はイノシシがやって来た。

 そしてイノシシが立ち去ると次はシカ……など、タヌキが俺の所に来たのをきっかけに、続々と森の生物達が俺の所に来て食べ物を交換しに来たのだった!

 結局森の生き物達と取引をする事で、出費はおにぎり52個で5200B、収入は8800Bで3600Bの利益を得ることに。

 生き物に硬貨を持ってもらう為に、小さな入れ物100個詰め合わせに300B、ひも100個入り300Bも使ったから、実質利益は3000Bなんだけど。

 でもこうしてちょっとずつ収入が得られるっていいよな。

 森の生き物と交流もできるしさ。

 これからもこういった取引を続けられるといいなあ。


 結局今日はひっきりなしにやってきた動物の相手をしただけで終わってしまった。

 俺を怖がらずに来てくれるのは嬉しいんだが、これが毎日続くのはさすがにきついな……

 休みをちょくちょく入れていく必要がありそうだ。





 その日からというもの、周辺の動物達が度々俺の元を訪れるようになった。

 夜行性の動物は夜におにぎりなどを交換してほしいと言ってくるのだが、さすがに夜まで相手していたら体が持たない。

 という訳で営業時間は8時~17時に設定。

 休憩を1時間取る、安定の8時間労働だな。

 夜行性の動物は朝方に取引するという感じだ。


 ちなみに休みはこまめに取ることに。

 一日働いたら次の日は休みの繰り返し。

 異世界来てまで働きづめなんて嫌だから、それ位は休まないとな。

 動物達に曜日なんて概念がないだろうから、何曜日だけ定休という設定もできないしさ。

 オンオフが交互に来る方が理解もされやすいのだ。


 オンの日の8時~17時はひたすら動物達を相手に取引。

 休みの時間はコクリ達に日本語を教えたり、ユニ達が育てている植物の様子を見たりしてのんびりと過ごす。

 あっ、もちろんオフの日でも仲間とだけは食べ物のやり取りはしてるぞ。

 食べ物がないと生きていけないからな。





 そんな感じで順調に6日ほど経過したある日の事。

 食べ物の取引に来たタヌキからこんな話を持ち掛けられた。



「エンラさん、ちょっと話を聞いてもらいたいんだが、ちょっといいか?」

「ん、どうした? 言ってみてくれ」

「エンラさんが鹿から受け取っている花あるよな? あれをオラに譲ってくれねえか?」



 鹿から受け取っている花……

 ああ、アレノスプチホワイトの事か。

 確か150Bで売れたっけな。

 もう売却しちゃったから手元にないんだけど。



「ああ、あの白い花の事だよな。申し訳ないが、もう俺の手元にはないんだ」

「そ、そうなのか……それは残念だ」

「鹿なら生えている場所を知っているだろうし、直接話ができれば譲ってもらえたりするんじゃないか?」

「おらが鹿と話せればそうしているんだけどな……」



 あっ、そういえば違う動物同士では言葉は通じないんだったな。

 失念してたわ。

 だからこそ話の通じる俺に頼みに来たって訳か。

 うーん、なるほど。


 仲間内では日本語という共通言語を覚えてもらう事で、ある程度意思疎通をはかれるんだけどな。

 コクリとターガはもうそれで特に不自由なくやり取りしている位だし。

 ユニもだいぶ話せるようになってきた。

 カトカは話す事はできないものの、コクリ達が話している言葉の意味は理解できているようだし。


 でも取引相手、不特定多数の動物に対してはそうはいかないよな。

 言葉を教えるというのはかなりの負担がかかるし、それを数えきれないほどの動物を相手に教える訳にもいかないだろう。

 それを考えると、共通言語を教えるという案は現実的ではない。


 タヌキが望んだように、俺が仲介役になって動物達の物を受け渡しするというのが現実的な案だろうな。



「分かった。もしアレノスプチホワイトを手に入れたら取っておくことにするわ。しばらくしてからまた来てくれ」

「うん、分かった。無理言ってすまないな」

「いや、気にするなよ。じゃあ今後ともよろしく頼むぞ」

「ああ、また来るよ」



 そう言ってタヌキは森の奥へと去っていった。

 

 鹿が交換した物を欲しがる、か。

 リス達がアレノスナッツ以外にも交換ができるという事に気付いてからというもの、リス達はもちろん、他の動物も様々な物を持ってくるようになった。

 俺はその持ってきてもらったものをすぐに売却してしまっていたが、今回みたいな例を考えると、すぐに売却しないでとっておいた方が良い事もあるかもしれないな。

 となれば問題は保管場所になるのだが、バッグに入れる訳にもいかないので、女神倉庫を活用する事になるか。

 女神倉庫(小)がどれ位入るのかも試してみたいし、一回動物達からもらったものを全部収納してみてもいいのかもしれないな。

 生ものなど保存が効かないものだけはもちろん売却するけど。

 保管して取り出したら腐っていましたとかシャレにならないからな。

 売却額も大きく落ちるだろうし、そんなのもったいなさすぎるしさ。



 俺はそれから動物達と取引して受け取った物を一回女神倉庫に預けることにした。

 女神倉庫(小)だからあまり入らないかと思いきや、意外と入る入る。

 だけど14時前ほどになった所で、女神倉庫に物を預けられなくなってしまった。


 うん、意外と入るようだな。

 だけど多くの物を保管する事を考えるともっと大きな女神倉庫を購入する必要がありそうだ。

 ちなみに女神倉庫、今何が入っているのかという事は一覧の画面を表示する事で分かるから結構便利だったりする。


 その一覧表で見る限り、おおよそ50種類ほどの物が収納できているようだ。

 とはいっても、種類で収納できる限界は決まっている訳ではなさそうである。

 大きな物を女神倉庫から出して小さな物を入れようとすると、数種類さらに追加で入れる事ができたからな。

 多分女神倉庫の収納スペースが決まっているんだろう。


 収納できないと困るので、女神倉庫(中)を購入する事にした。

 うーん、高い買い物だけど仕方ないよな。



********

二十六日目:残金6875226B

収入:キュビカ達の獲物(五日分。一日は雨でお休み)1490000B、取引で得た物(三日分)62300B

支出:女神倉庫980000B、取引用もしくは生活用食料など617000B

収支;ー44700B

********

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