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ドラゴンになってものんびり過ごしたい~動物達と気ままにスローライフ~  作者: かいものトカゲ
三章 ビジネスショッピング
50/357

50.調味料を使ってみました

 カリス達と話していると、それからも続々とリスがやってきた。

 みんなは俺を見てビビッていたが、しばらく俺がカリス達と話している様子を見て安心したようだ。

 しばらくその場にいたリス達が続々と、持っている木の実を交換しに俺の所にやってくる。

 そんな感じでリスの行列ができていたのだが、あるリスがちょっと変わったものを持ってきた。



「あのぉ、これもおにぎりと交換できますか?」

「おっ、アレノスナッツじゃないものを持ってくるなんて珍しいな。どれどれ?」



 見た所、綺麗な紫色の花のようだ。

 まだ一度も見たことがない種類だな。

 俺は女神ショッピングの売却にかけて価値を調べることにした。



@@@@@@@@


 ”アレノスラベンダー”を売却しますか?


 売却額 350B


@@@@@@@@



 おっ、ラベンダーか!

 価値はアレノスナッツよりも全然高いな。

 これならおにぎり3個分に該当するだろう。



「これなら銀貨3枚分になるな」

「えっ……っていうことはおにぎり3個ももらえるのですか!?」

「ああ、そういう事になるな」



 俺がそう言った途端、リスからどよめきの声が上がった。



「それなら是非おにぎり1個と交換して下さい!」

「なるほど。銀貨3枚渡すから、そのうちの1枚をおにぎり購入に使うということで構わないか?」

「はい、お願いします!」



 そうやり取りをした後、俺はそのリスに銀貨3枚を渡し、そのうちの銀貨1枚をまた受け取って対価となるおにぎりを渡した。



「え、エンラさん……木の実以外でもおにぎりと交換できたんですか?」 

「ああ、そうだが。まさかみんな、アレノスナッツじゃないと交換できないものだと思っていたのか!?」



 俺がそう聞くと一斉にうなづくリス達。

 ……だからみんなアレノスナッツばかり持って来たのか。

 別に俺はアレノスナッツはおにぎり1個分の価値があると言っただけで、それ以外の物は価値がないなんて一言も言っていないんだけどな。



「そうなのか……なら言っておくが、俺が買い取るのは別にアレノスナッツに限ったことじゃないぞ。今回の交換のように、別に食べ物でなくても構わない。ただ、その買い取る物によって価値は変動するから気を付けるように」

「なるほどな。分かったよ、エンラさん」

「それなら色んな物でおにぎりと交換できそうだねぇ……じゅるり」

「あと、一応言っておくが、別におにぎり以外の食べ物も用意できるからな? 例えばポテトチップスとか」



 俺はそう言ってポテトチップスを購入してリス達に試食をさせてみた。

 そして森にはポテチをパリパリ食べる音が響きわたる。



「……なんだこれ、やみつきになる味だぞ!?」

「エンラさん、これはいくらなのぉ?」

「これの値段はおにぎりと同じ銀貨1枚だ」

「ならボク、それ買うよぉ。はい、この木の実と交換してぇ」



 クリスは尻尾の中に隠し持っていたアレノスナッツを一つ俺に渡してきた。

 そんな所に隠し持っていたのか、クリスの奴。

 抜け目ない奴だな……



「あー、ずるいぞクリス! 一人だけ食べようとするなんて!」

「隠し持っているなんて反則なんだよぉ……」

「コリス、こうなったら二人で何か交換できそうな物を探そうぜ!」

「うん、分かったんだよぉ……」



 カリスとコリスはそう言ってどこかへ走り去ってしまった。

 他のリスも同様に、どこかへ走り去っていったので、多分ポテトチップスと交換できる何かを探しに行ったんだろう。

 そして残ったのは俺とクリスの二人のみ。

 なんか寂しい。



「あっ、リスさん来ていたんだな?」

「おっ、ユニか。無事に水を汲んでこれたみたいで何よりだ」



 声のした方を振り向くと、そこにはジョウロを頑張ってくわえて運んでいるコクリ達の姿があった。

 ユニはしゃべる為にジョウロを一回地面に置いて、ついでに休んでいるようだな。

 休まずに運んでいるコクリとカトカは先に畑に到着し、水やりを始めている。

 それを見たユニは慌てて、ジョウロをくわえて水やりをしに行く。


 うん、コクリ達の方は問題なさそうだな。

 後は、近付いてくる複数の気配、キュビカ達はどうなのか。



 キュビカは地を駆け抜け、俺の目の前に巨大なツノを持つ鹿の獲物を持って来た。

 鷹達も獲物を足で掴みながら地上に降り立つ。



「さあ、エンラ、持って来たぞ。これはいくらになるんじゃ?」

「そ、そんなに急がなくても……ちょっと待ってろよ」



 そう言った俺は女神ショッピングの売却を試してみることに。

 すると―――



@@@@@@@@


 ”アレノスエラポス”を売却しますか?


 売却額 70000B


@@@@@@@@



 おっ、70000Bか!

 結構高い値で売れるもんなんだな。


 ちなみに鷹達が持って来た他の生物は大体3000B~20000B位の価格だった。

 今回はツインヘッドの価値を上回る奴はいなかったな。



「じゃあその狩った獲物は責任持って食べるんだぞ。食べ物は粗末にしないこと!」

「うっ……それ位分かっておるわ。皆の者、食べるのじゃ!」



 キュビカと鷹達は狩った獲物を食べ始める。

 ただ、意外とその食べるスピードは遅い。

 特にキュビカは特に普段と比べて遅すぎるのだ。

 挙句の果てには―――



「わらわはもうよい。後は責任持って皆が食べるのじゃ」

「えっ!? きゅ、キュビカ様!?」



 自分の狩ったアレノスエラポスさえ完食しないうちにさじを投げてしまう始末。

 キュビカの奴、完全に舌が肥えたな……


 俺もそのアレノスエラポスを食べてみたのだが、確かにパサパサしていて味気ないからあまり美味しくない。

 それでいて結構大きな体をしているから量はかなりあるんだよな……


 コクリ達にも少し分けてみたのだが、やはりみんないまいちな表情を浮かべていた。

 うん、やっぱりそういう反応になりますよね。



 ただ残すのはもったいないので、俺がそれを食べる事に。

 そのまま食べるのはさすがに味気ないので、女神ショッピングでこっそり塩など調味料一式を購入しておいた。

 調味料をかけて食べると今までの味気なさが嘘のように美味しく感じられるのだ!

 調味料ってやっぱり大事なんだな……


 調味料を駆使した結果、俺は難なくアレノスエラポスを食べきることができた。

 ちなみに余った調味料は女神倉庫にしまっておいた。

 バッグに収納するとごちゃごちゃしてしまって探すのが面倒だし、調味料は今後もよく使いそうだからな。

 女神倉庫に収納しておいた方が使い勝手はだいぶ良さそうなのだ。



「エンラ、さっき何をしていたのじゃ? 粉のようなものをふりかけておったが?」

「えっ? ああ、さっきのは調味料っていうものを使っていたんだ。さすがにあれをそのまま食べるのは辛いからな。ちょっとばかし味を付けてみたって所だな」

「味をつける? さっきの粉を使えば食べ物の味を変えられるというのか?」

「まあ、そうだな。味のないものをしょっぱくしたり、辛くしたり、甘くしたりもできるぞ」

「そ、そんな物があるのか!? ちょっとそれを買わせてはもらえぬか!?」



 キュビカ、だいぶ興味津々だな。

 さて売買となれば、値段設定はどうするか。


 塩は1kgで100Bだった。

 胡椒は10gで100B。

 砂糖は1kgで200B。


 胡椒だけ結構高いな。

 いや、前の世界でもそういう値段だっけか。

 胡椒を1kgで売られている所なんて見た事ないしな。


 調味料はそれがあるかないかで生活がだいぶ左右される大事な物だ。

 だからこそ、調味料が存在しない世界ではその調味料の価値はとてつもなく高くなる。

 調味料が存在しない世界に持ち込めば、革命を起こしかねないものだからな。

 そういうのもあるから価格設定はというと―――


 

「これはこれ位の量で金貨1枚の値段になる」

「えっ!? たったこれだけで金貨1枚もするのか!? 高すぎるじゃろ!」

「それだけ価値のある物っていう訳だ」

「そんなに美味いのか?」

「使い方によってはな。だがこれは元になる食材がないとその美味さは発揮されない。ちょっと試食してみるか?」



 こくりとうなづくキュビカ。

 俺は塩を少しつまんで、そしてキュビカの前足にのせる。

 そしてキュビカはそれをなめる。

 すると―――



「うっ!? なんじゃこの味!? 辛すぎるじゃろ!?」

「ま、まあな。塩だけなめればそうなるわ。ほら水でも飲むか?」

「ごくごくっ、ぷふぁ! ……こんなものが金貨1枚など信じられぬ。銀貨1枚、いや、銅貨1枚の値段だってわらわはこんなものは買わぬぞ!」



 ハハハ……

 どうやらキュビカは塩をだいぶ嫌いになったらしい。

 実はいつもキュビカが食べているおにぎりにも使われているんだけどな。



********

二十日目:残金6919926B

収入:アレノスラベンダー350B

支出:塩100B、胡椒100B、砂糖100B、おにぎり900B、ポテトチップス100B、水100B、コップ100B

収支;ー1150B

アレノスナッツ9個はバッグに収納。

********

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