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ドラゴンになってものんびり過ごしたい~動物達と気ままにスローライフ~  作者: かいものトカゲ
二章 ライフショッピング
29/357

29.カトカが話せるようになりました

 時刻は16時40分を指している。

 もう日も傾き始めているようだ。

 ランチセットはまだ使えるので、ゆっくりと食べながら辺りの様子を見まわす。

 元の大きさに戻った俺だったが、木の陰に隠れているからか、他の動物は俺に気付くことなく川の水を飲みに来ていた。


 ってカトカ、何時間寝ているんだ!?

 さすがに寝すぎだろ……


 俺は隣で寝ているカトカを見る。

 するとカトカの様子がおかしい事に気が付く。

 なんか少しふやけているような気が……?

 皮がクシュクシュっとなっているというか。



 ピキッ



 しばらくそのまま様子を見守ると、カトカの体にヒビが入った!?

 な、なんだ、これっ!?

 カトカ、大丈夫なのか!?


 カトカの体に入ったヒビは体全体に広がり、そして―――



「クピャア!」



 ヒビが割れ、ニュッと一回り大きなカトカが姿を現した。

 そしてヒビの入っていた体の外皮は抜け殻となって地面に落ちている。


 あれっ?

 これってもしかして進化したんじゃ?

 ちょっと抜け殻を確かめさせてもらおう。



@@@@@@@@


 ”トカゲの抜け殻”を売却しますか?


 売却額 100B


@@@@@@@@



 おっ、どうやらカトカはトカゲに進化したみたいだ。

 まあベビートカゲからだから進化というよりも単に成長したみたいな感じだけどさ。



「よかったな、カトカ。お前、進化したみたいだぞ!」

「しんか……?」



 へっ?

 今、カトカ喋らなかったか!?

 気のせいじゃないよな……?



「カトカ、喋れるのか?」

「しゃべれる……うん、僕、しゃべれるみたい!」



 トカゲに進化したことで話すことができるようになったということか。

 体が一回り大きくなって、発声する部分も大きく変わったんだろうな。

 それはともかく、話せるようになって良かった。

 これでカトカとも意思疎通ができるようになるぞ!

 正直様子を見て察するにも限度があるから、話ができた方が断然助かるんだよな。



「そろそろ日も暮れてしまうから住処に戻らないか?」

「うん、そうしよう、お父さん!」



 へっ、お父さん?

 俺がカトカの父親な訳はないんだが……

 ま、まあ育ての親といえなくもないのか。

 だとすると、コクリが母親っていう事だな。


 さて、さっさと帰らないとコクリとターガがお腹を空かせて待っているだろう。

 何も昼食分置いてこなかったからな……

 こんなに長い時間外出するとは思わなかったわ、正直。

 まあでもカトカとの冒険は楽しめたから良かったんだけど。


 住処に帰る為に木陰から出た俺。

 すると俺を見て一斉に逃げ出す周囲の生物。

 そんな生物を横目に見ながらも俺は住処へと急いだ。

 あっ、ちなみにトカゲの抜け殻を置いておくのはもったいなかったので売却させてもらいました。






「エンラ、おかえり。遅かったわね」

「ごめんごめん、つい散歩が長引いてしまってな」



 住処に戻るとコクリが出迎えてくれた。

 ターガも俺を見るなり肩に着地して出迎えてきた。



「二人ともお腹空いただろ? 今から食べ物を用意するからちょっと待っててな」



 俺はそう言うと、サンドイッチを四人分購入し、現れた物を手に持った。



「これはサンドイッチといって、おにぎりとはまた違った美味しさがあるから、是非食べてみてくれ」

「へぇー、また不思議な食べ物ね」

「匂いも全然違うみたいだな」



 二人とも興味津々な様子だったので、早速コクリとターガにそれぞれサンドイッチを手渡した。

 そして一応カトカにも。



「僕も食べていいの、お父さん?」

「ああ、いいぞ。美味しいから食べてみるといい」

「やった! ありがとう!」



 こうしてみんなでサンドイッチを食べる事にした。

 俺はもう昼間に腹一杯食ったけど、みんなの手本ということでサンドイッチを一飲み。


 水に関してはテントから容器を持ってきて、そこに以前購入した水の余った分を新しく呼び出してみんなで飲んだ。


 サンドイッチはみんなに好評だったみたいで、特にお腹が空いているコクリとターガにはおかわりを要求された。

 昼間食べていない分、やっぱり二人ともお腹が空いているようだな。

 もちろん快くおかわり分のサンドイッチも二人には渡してあげた。



 そして夜を迎える。

 俺は夜の見張りを交代制にする事についてコクリに話してみた。

 ターガは一度聞いて賛成してくれるのだが、果たして肝心のコクリはどういう反応をするのか?



「うん、いい考えね。この案はエンラ、あなたが考えてくれたの?」

「ま、まあそうだな」

「やっぱり。ありがとうエンラ、私を気遣ってくれたんでしょう?」

「いや、そんな事ないさ。ただコクリの負担が少し大きすぎるからみんなで何とかできないか考えただけだ」

「ふふっ、それを気遣うというのよ」

「あっ、そうなのか? ハハハ……」



 コクリは何もかもお見通しだな、まいっちゃうよ。

 それはともかく、コクリも交代制には賛成みたいなようで良かった。

 なら、早速暗くなってきたことだし、交代制を始めますか。



「とりあえずカトカはまだ幼いから省くとして、誰が最初に見張り役をやろうか?」



 二人ともうーんとうなる。

 正直、まだ暗くなり始めた時間ってそれほど眠くないんだよな。

 できればまだ見張り役をしていたはずだ。



「みんな眠くないだろうから、俺が最初に休憩ととろう。コクリとターガに見張り役を任せてもいいか?」

「あっ、うん。分かったわ」

「おれに任せてくれ!」



 という事で、俺が最初に休憩をする割り当てに決定。

 後は交代時間だな。

 俺は女神ショッピングでデジタル置時計を購入して、二人に見せた。



「この最初の部分が”21”になったら俺を起こしてくれ。見張り役を交代しよう」



 俺はそう言いながら”21”の文字を地面に爪を突き立てて書いた。


 今は19時なので2時間交代制ということだな。

 だけどコクリとターガは頭に?マークがいっぱい浮かんでいるような困った表情をしていた。

 しまった。

 コクリとターガは二人とも数字について知らないのか。

 まあ動物が数字なんて使うはずもないもんな。

 無理もないか。


 結局俺は二人に数字について教えることになった。

 その結果、俺が寝始めたのは20時半になる。

 俺の貴重な睡眠時間が削れたのは結構痛かったが、言い出しっぺなのは俺なんだし、自業自得だよな。

 もうちょっと計画的にいかなくては。



********

七日目:残金316598B

収入:トカゲの抜け殻100B

支出:サンドイッチ1200B、置時計1000B

収支;-2100B

********

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