アレ欲しい
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
諸々の大荷物で戻ってきた私達を3兄弟が出迎えてくれる。
「おかえりなさいませ」
「うわっ!なんだコイツ!?」
「ご無事で良かったです」
三者三様の返し。こういうところも見てて微笑ましい。
「コレが例の鬼ってヤツだ。洗脳は解けてるが、安全とは言い切れねぇぞ」
「このままにもしておけないし・・・カオリ、どうするつもり?」
「とりあえず、意識が戻るまで私の部屋で寝かしとこ。話が通じる相手かどうか確認するのはそれからだね」
まずは目を覚ましてくれなきゃ話もできぬってことで、鬼をベッドに寝かした。
万が一目を覚まして暴れても抑え込めるように
フェンが見張っててくれる事になった。
「あぁー・・・剣、折れちゃったなぁ」
「直しゃいいだろうがよ」
「やー、そうなんだけど、そうじゃないんだよ」」
「?何言ってるの?」
「鬼が持ってた剣あるでしょ?あれ、カタナって言うんだけど、アレが欲しいんだよ」
昭和男児の憧れと言えば、刀・ゼロ戦・カブトムシ(クワガタ可)!
という偏見を持っている私にとって、日本刀は憧れの的そのものであった。
(男児じゃないだろうというツッコミはあえてスルー)
「そういや、エラい切れ味だったな」
「あの荷車の持ち手部分、金属なのにキレーに切れてたものね」
「そう!そうなんだよ!あと、単純にカッコいい!刀を腰から下げたい!」
「ブハッ!カオリ様もミーハーな所あるんすね!」
ヨルに笑われた。ってかミーハーて。どこで覚えた。
「カオリ様がそういう物の欲しがり方をするのは珍しいですね」
ヘルは普段から私のことをよく見てる。
いつもは実用性重視で余計な物は欲しがらないという私の性格を熟知している。
「うーん。いつもは違うんだけどね。やっぱり昔から憧れを抱いてる物に出会ってしまったら、飛びつきたくなっちゃうよねぇ」
そんなやり取りをしていると、鬼を見張っていたフェンから念話が入る。
『カオリ様、鬼が目を覚ましました。今のところ、暴れる気配はありません』
「『了解。ありがとう。今行くね』鬼が目を覚ましたって。今のところ暴れる気配はないみたい」
みんなにそう告げると、一瞬緊張が走った。
私は水差しとコップを用意して、部屋のドアをノックした。
中からフェンが開けてくれたので、部屋に入り鬼に目を向けた。
まだ少しボーッとしているようだったので、声をかけてみた。
「目が覚めた?気分はどう?体は辛くない?」
「あ、あぁ・・・大、丈夫、だ。ここは、どこだ?俺は・・・なぜ、ここに?」
「うん、とりあえず言葉は通じるね。話ができそうで何より。体起こせる?お水どうぞ」
水差しから水を注ぎ渡してやると、余程喉が乾いていたのか
勢いよく飲み干したのでおかわりを注いでやる。
2杯目を飲み干したところでようやく落ち着いたようなので、今の状況について
私達が鬼を発見ところから現在に至るまでを順を追って説明した。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
次回更新は18日、火曜日を予定しております。




