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異世界の神はインモラル  作者: アリス
第6章
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赤ちゃん

人間も動物も赤ちゃんの時は可愛らしいのに

なんで昆虫って赤ちゃんの時の方がグロテスクなんでしょうか・・・(´-﹏-`;)

一体何があった?

一度にこれだけの数の狼が、こんなやられ方をするなんて・・・。

誰が?何のために?


「酷い・・・誰がこんな事・・・」


誰がとは考えてみたが、そもそもここへ向かっている最中にずっと魔力感知で気配を探っていたにも関わらず、人間の気配はなかったのだ。

あったのは魔獣の気配がいくつかだけ。


「魔獣の仕業か?」

「魔獣がただの野生動物を襲うなんてことあるかしら?」


そうだ。魔獣は他者の魔力を取り込み

己の力をより強大にするという本能だけで動いていたはず。

魔力を持たないただの野生動物を意図的に狙ったとは考えにくい。

しかし、もしこれが人間の仕業ならもっと何らかの作業跡があるはずだし、仕留めるにしても獲物の体に残す傷は最小限に留めるだろう。

状況を見るに、本当にただ殺しただけ。

そこに何か理由があるようには見えなかった。


「とにかく、このままにしておくわけにもいかないよね。供養してあげなきゃ」


狼達の痕跡を回収する。

まだ若い個体や狩りを覚えたてだったであろう子どもまでいた。

やりきれない思いで回収をしていると、ふとどこからか「ピィピィ、キュウキュウ」と何かの鳴き声が聞こえてきた。

2人にも聞こえたようで、私達は辺りを見回した。

すると岩陰に狼の赤ちゃんが3頭

身を寄せ合いうずくまって小刻みに震えていた。

恐らく生後2〜3ヶ月、離乳して間もないといった感じだ。

その子達を見つけた私の頭に1つの可能性が(よぎ)る。


「ねぇ…もしかして魔獣が狼を襲ったんじゃなくて、()()()()()襲ったんじゃない?」

「え?どういうこと?」

「何のためにだ?」

「この子達を守ろうとしたんじゃないかな?」


魔獣にとって魔力を持たないただの野生動物は襲うメリットがない。

にも関わらず殺すような事になったのは

先に攻撃を仕掛けられたからではないだろうか?

前世の狼とこの世界の狼が同じ習性を持っていればの話だが

狼は群れ全体で子育てをする生き物だ。

生まれて間もない赤ちゃん達を守るため、たまたま群れに接近してしまった魔獣に群れ総出で襲いかかってしまったのではないだろうか。

死骸の中に狩りを覚えたばかりであろう子どももいたのはそのせいなのでは?

いくら相手が興味のない野生動物といえど

先に攻撃をされれば反撃くらいはするだろう。

狼達は単純な物理攻撃しかできなかったために、返り討ちに合って全滅。

結果として動かなかった赤ちゃん3頭だけが残ったのだろう。


「なるほど、子どもを守るためか」

「敵わないと分かっていても立ち向かったのね」

「親ってそういうもんなんだよね。それにしても、この子達どうしよう」


ようやく離乳したばかりと思われる赤ちゃんだ。

放置してしまえば間もなく死んでしまうだろう。

かと言って狼の群れを再生させる事もできない。

コライ村の時は作物や家畜だったから

再生させた物達が別個体でも問題なかった。

しかし今回の場合、狼を再生させる事自体は可能だが、この赤ちゃん達の家族ではない別の狼になってしまう。再生させた狼が群れと認めて育ててくれればいいが、そうならない可能性の方が高い。

やるのは酷く分が悪い賭けだ。


だからといって同じ個体を再生させるのは、所謂禁忌。

最初に2人に説明されたアンデッドの生成になってしまう。

残る方法は従魔契約だが、双方の合意がなければ成立しなかったはず。

私はともかくとして、この子達が合意してくれるか分からないし、それ以前に意思の疎通が図れるかどうかも分からない。

うーん、どうしたものか・・・。

ここまでお読み頂きありがとうございました。


次回更新は17日土曜日を予定しております。

よろしくお願いします。m(_ _)m

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