もしかしてだけど
延長2話目!
もうちょっとでキリのいいところまで行きます。
もう少しお付き合いください(^^)
「まぁー!見事なものね。カオリちゃん、もういっそうちで働かない?」
そんな風に言ってもらえるくらいには、仕事を順調にこなしていた。
毎日大量の魔石に魔法を付与し続ける事早4日。
少しずつ終わりが見えてきていたが
王様からのお礼の品はまだ届いていなかった。
多分素材探しからしてるんじゃないかと思う。
私がなまじ「目立たない物を」なんて注文出しちゃったから、ものすごくこだわって作ってそうな気がする。
まぁ、今の所世界は平和というお墨付きはあるわけで、急ぐ旅ではなくなったので気長に待とう。
私が仕事をしている間、ヴェールとヴィータは別行動で自由時間を満喫中。
食べ歩きやら買い物やらのんびりやら好きなように過ごしている。
仕事帰りの私と合流し、その日見つけた美味しいお店や屋台に連れて行ってもらうのが日課になりつつある。
以前本人達が言ってたけど、本来契約者の身の内に宿っている時間の方が長く、世界の安寧の為にその力を使い、役目を終えたら契約者は力を手放し2人はまたあの空間に戻る。
そう考えると、この2人が今までこの世界で人間の営みを見て回るなんてしたことが無かったんじゃないだろうか?
きっと今は2人にとって、毎日が驚きと発見の連続なんだろう。
だって楽しそうなのだ。ここ数日仕事帰りに合流した後、実に楽しそうにその日あった事を報告してくれるし、私の仕事についても聞きたがる。
『ねぇ、ママ!今日のご飯なぁに?』 『今日ね、友達とこんなの見つけたの!』
ふと、もう2度と会えない子ども達の声が聞こえた気がして立ち止まる。
「カオリ?」「どうした?」
「え、あ、ごめん、何でもない。それで?夕食はどこにするって?」
悲観したってどうしようもないのは分かっているが
どうにも切ないものが込み上げた。
だがなぜ今、この2人といる時に子ども達のことなんて・・・
そこまで考えてある仮説を思い付いた。
「倫理観に欠ける」とか「神として不完全」とか言ってたけど、それってもしかして人間の事を「知らない」だけなんじゃ・・・つまり事の善悪が分かってない子どもと同じなのでは?と。
神様と言われてしまえば、人間は勝手に「全知全能」をイメージする。
でも実際はそうじゃないのではないだかろうか?
全知全能だと思っている神様に事の善悪を教えるだなんてリアル釈迦に説法だ。
誰もやろうとは思わないだろう。
ましてや自分が死んだ後に神様を名乗る彼等が現れて「自分達の世界を救うために協力してくれ」と言われたら、いくら「倫理観に欠ける」と説明された所でちゃんと理解もできないだろう。
幸せそうな笑顔で食事をする2人を見ながら、そんな事を考えていた。
そして翌日、私の仕事もいよいよ大詰め。
コツコツと地道に魔法を付与し、ようやく任務を完遂した。
「まぁー!遂に終わったわね!1週間はかかると思ってたのにずっと早く終わったわ。カオリちゃんありがとう。本当に助かったわ!」
「とんでもない。お役に立てて何よりです」
ソフィアさんはギルドの書類にサインをすると
お礼の気持ちだと言って髪飾りをプレゼントしてくれた。
あ、せっかくだ。ヴェールとヴィータにも何かお土産を買っていこう。
そう思い立ち、ソフィアさんの店でシンプルなデザインのネックレスを色違いで2本買った。
宿に戻った後2人にネックレスを渡すと、目を丸くして驚いていた。
「あれ?気に入らなかった?どっちが着けてもいいようにシンプルなやつにしたんだけど」
「あ、いや、そういうわけじゃねぇんだが…プレゼントされるなんて初めてだからよ。すっげービビった」
「え!初めてなの!?」
「えぇ、そうよ。私達に何か施しをしようなんて人間はいなかったもの。でも…どうしよう、こんなにもうれしいものなのね!」
2人は頬を紅潮させて、ヴェールはキラキラの笑顔を、ヴィータはニヤけるのを必死に耐える顔を見せてくれた。どうやら喜んでくれたみたいだ。
私まで嬉しくなった。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
明日も更新予定です!
よろしくお願いします。m(_ _)m




