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異世界の神はインモラル  作者: アリス
第20章
308/319

犠牲

いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ

本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!

「!!ご主人様!」


ズバァーーン!!


「!?あ、あんた・・・」

「な!?マイケルッ!!」


思い切り振り下ろした刀をその身で受け止めたのは

私とスペルディアの間に体を割り込ませてきた

マイケルだった。


「ぐっ…はぁっ!」


ビシャッと生々しい水音を立て、マイケルが吐血した。

自身を庇い、代わりに切られたマイケルを目の当たりにし

さすがにスペルディアも驚いたようで

二の句が継げずにいた。


「嘘…あんた、どうして…」

「ごふっ…はぁ、はぁ…ご、主人様…申し、訳、ありません…。貴方様を、欺い…た…罰…は、この、命をもって…償…います」

「な、何を言っている?欺いた…?どういうことだ!?」

「聖杯…無い…こと、知って…おりました」

「なんだと!?なぜ!ここまで共にやってきたというのに、なぜ今になって!?」

「…あなた様…には…まだ、死んで…ほしくはない…!どうか、どうか、私の分までっ…」

「何を言っている!死ぬわけがなかろう!なぜ!なぜだ!?」

「・・・カオリ…様、坊っちゃん…に、すまなかった…と…」


そこまで言うと、マイケルは事切れた。


「マイケル!マイケル!!・・・なぜ、なぜこんなことに・・・」

「・・・・・・」


意外…というかなんと言うか、スペルディアは本当に

マイケルのことを大切に思っていたようで

その死を心から悲しんでいるようだった。


悪党でも、大事な人を亡くすと泣くんだなぁ…。

そんなことを、ぼんやりと考えていた。


「おのれ…よくも我が腹心を…許さん、許さんぞっ!」

「・・・・・・」


あぁ、そりゃそうだよね。

斬ったのは私だ。間違いない。

事故のような状況だったとは言え

私が殺したことになるんだろう。


でもさぁ…なんでこいつが全面的に被害者面してるわけ?

私は深々と溜息を吐いた。


「なんか、悲劇の主人公になりきってるとこ悪いけど、半分は自分のせいだからな?」

「黙れっ!!」

「それに、何か勘違いしてるみたいだけど、そもそもお前じゃ器になれなかった。いい加減現実を見ろ。今のお前の残りカスみたいなその肉体と魂じゃ、魔核の力を受け入れた途端、完全崩壊して終わりだ。死んでほしくなかったと言っていただろう。マイケルの方が、よっぽど正しく現状を理解してしてたんだよ」

「黙れ…黙れ黙れっ!!もう少しで私がこの世界の神になれるはずだったのだ!クソッ!全て貴様のせいだ!貴様が大人しく操られていれば、この世界に安寧をもたらせていたものをっ!」

「は?安寧?意味分かって言ってんの?大体、私が()()()()()のだって、元はと言えばお前が原因だろ?魔核の介入があったせいとはいえ、お前が不正召喚なんて汚いことしなきゃ、私は前世で死ぬ必要もなかったし、家族を奪われることもなかったし、マイケルが死ぬことだってなかったんだ!他にも大勢…こんだけの人の人生狂わせといて、ただで済むと思うなよ!」

「黙れぇーーー!!」


ガッキイィィーーーン!!!


これ、持って来てたんだ。

召喚術を行うために、幾人もの心臓を抉り出したあの武器。

もう、なりふり構っていられないとばかりに

私に向かって振り下ろしてきた。


ようやく一騎打ちができそうだ。

命を賭して、チャンスを生み出してくれたマイケルに

心の中で、そっと手を合わせた。

ここまでお読み頂きありがとうございました。

次回更新は15日、木曜日を予定しております。


よろしくお願い致しますm(_ _)m

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