犠牲
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
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「!!ご主人様!」
ズバァーーン!!
「!?あ、あんた・・・」
「な!?マイケルッ!!」
思い切り振り下ろした刀をその身で受け止めたのは
私とスペルディアの間に体を割り込ませてきた
マイケルだった。
「ぐっ…はぁっ!」
ビシャッと生々しい水音を立て、マイケルが吐血した。
自身を庇い、代わりに切られたマイケルを目の当たりにし
さすがにスペルディアも驚いたようで
二の句が継げずにいた。
「嘘…あんた、どうして…」
「ごふっ…はぁ、はぁ…ご、主人様…申し、訳、ありません…。貴方様を、欺い…た…罰…は、この、命をもって…償…います」
「な、何を言っている?欺いた…?どういうことだ!?」
「聖杯…無い…こと、知って…おりました」
「なんだと!?なぜ!ここまで共にやってきたというのに、なぜ今になって!?」
「…あなた様…には…まだ、死んで…ほしくはない…!どうか、どうか、私の分までっ…」
「何を言っている!死ぬわけがなかろう!なぜ!なぜだ!?」
「・・・カオリ…様、坊っちゃん…に、すまなかった…と…」
そこまで言うと、マイケルは事切れた。
「マイケル!マイケル!!・・・なぜ、なぜこんなことに・・・」
「・・・・・・」
意外…というかなんと言うか、スペルディアは本当に
マイケルのことを大切に思っていたようで
その死を心から悲しんでいるようだった。
悪党でも、大事な人を亡くすと泣くんだなぁ…。
そんなことを、ぼんやりと考えていた。
「おのれ…よくも我が腹心を…許さん、許さんぞっ!」
「・・・・・・」
あぁ、そりゃそうだよね。
斬ったのは私だ。間違いない。
事故のような状況だったとは言え
私が殺したことになるんだろう。
でもさぁ…なんでこいつが全面的に被害者面してるわけ?
私は深々と溜息を吐いた。
「なんか、悲劇の主人公になりきってるとこ悪いけど、半分は自分のせいだからな?」
「黙れっ!!」
「それに、何か勘違いしてるみたいだけど、そもそもお前じゃ器になれなかった。いい加減現実を見ろ。今のお前の残りカスみたいなその肉体と魂じゃ、魔核の力を受け入れた途端、完全崩壊して終わりだ。死んでほしくなかったと言っていただろう。マイケルの方が、よっぽど正しく現状を理解してしてたんだよ」
「黙れ…黙れ黙れっ!!もう少しで私がこの世界の神になれるはずだったのだ!クソッ!全て貴様のせいだ!貴様が大人しく操られていれば、この世界に安寧をもたらせていたものをっ!」
「は?安寧?意味分かって言ってんの?大体、私がこうなったのだって、元はと言えばお前が原因だろ?魔核の介入があったせいとはいえ、お前が不正召喚なんて汚いことしなきゃ、私は前世で死ぬ必要もなかったし、家族を奪われることもなかったし、マイケルが死ぬことだってなかったんだ!他にも大勢…こんだけの人の人生狂わせといて、ただで済むと思うなよ!」
「黙れぇーーー!!」
ガッキイィィーーーン!!!
これ、持って来てたんだ。
召喚術を行うために、幾人もの心臓を抉り出したあの武器。
もう、なりふり構っていられないとばかりに
私に向かって振り下ろしてきた。
ようやく一騎打ちができそうだ。
命を賭して、チャンスを生み出してくれたマイケルに
心の中で、そっと手を合わせた。
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