生還
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
ここからはまたカオリ視点に戻ります。
「ん・・・」
「!…カオリ様?カオリ様ぁ!」
「んん・・・あれ?ここは?…えーっと?おはよう…?」
リーフが泣きそうな顔で覗き込んでいる。
いや、この顔はもう既に泣いた後だな。
「カオリ!大丈夫か!?」
「あ、タツ。うん、大丈夫…だと思う」
タツもいる。
…えーっと、ここは?ベルマーノの城か?
どうなったんだっけ。
ここまでのことを思い出そうと、未だ動きの鈍い頭を回す。
塔の最上階でスペルディアと戦ってて
そしたらマイケルが来て、箱の中身が空で
マイケル→焦る、スペルディア→キレる
魔法陣発動させる・・・ハッ!そうだ!魔法陣!
「首都は無事!?あのでっかい魔法陣は止まった!?」
「大丈夫だ。カオリ殿のお陰で、我らは難を逃れた。心より感謝する」
「あ、陛下…そうですか、良かったです。うまくいったんですね」
「よ、良ぐないでずぅ…ガオリ様”が…じ、死”んでじまっだがどぉ…」
「あぁ、ごめんごめん。心配かけちゃったね。でもうまくいったのは、リーフのお陰でもあるんだよ。ありがとう。お疲れ様」
私に縋り付いて泣いているリーフの頭を撫でながら労うと
少し落ち着いたようだった。
様子を見守っていた陛下が、改まって聞いてきた。
「して、カオリ殿、目覚めたばかりのところ申し訳ないが、聖杯について何か知らぬか?そなたが気を失っている間、何か助けになればと枕元に置いたのだが、綺麗さっぱり消えてしまってな」
「聖杯?・・・あ、それは多分・・・」
陛下から聖杯の話を振られて、ぼんやりとしていた頭が
だんだんとクリアになっていく。
夢かと思っていたあの出来事。
どうやら実際に私の身に降り掛かっていたことらしい。
私は先程までの魔核とのやりとりを大まかに説明した。
「な、なんと!それでは聖杯が消えたのは、カオリ殿の一部になった…ということなのか?」
「そういうことだと思います」
「でも、今はカオリ様のままですよねぇ?」
「うん、そうなんだけど…なんとなーく自分とは違う何かが体の中にいるような、変な感覚はある」
「まだ馴染んでないってことでしょうか…?」
「うーん、どうだろう。まだよく分からないな」
「カオリさん、起きたばっかりのところ申し訳ないんだけど、ランドルのこと…なんとかできますか?」
「あ!そうだね、ちょっと診てみよう」
私が器として魔核を宿したという話を聞いて
すかさずアーサーが訪ねてきた。
私の隣のベッドで眠り続けているランドル。
確か、生きてはいるけど意識が戻らないって言ってたっけ。
初めは何が原因か分からなかったけど
顔色を見て、すぐに察した。
「なるほど、血を流しすぎたんだね。よし、やってみる」
「お願いします。俺にできるのは、傷を塞ぐことだけだから…」
自分を責めるような言い方。
それだけできれば十分なのに…。
私はランドルに治癒魔法をかけ、様子を見守っていた。
やがてランドルが意識を取り戻すと、皆が歓喜に包まれた。
ランドルは私を一目見るなり、全てを察したようだった。
「俺らんせいで、どエラいもん背負わしてしもて…ホンマ、すんまへん」
「気にしないで。誰のせいでもないよ。それにしても無茶するなぁ」
「へへっ、一か八かやったけど、賭けは俺らの勝ちやで」
「まったくもう…もう、大丈夫そ?私、残りの仕事片付けてくるね」
「ああ、ホンマおおきに。どうか、無事に帰ってきてや」
ランドルからの激励を受けて
その残りの仕事を片付けるべく
塔へと戻るのであった。
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