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異世界の神はインモラル  作者: アリス
第3章
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まさかの仇

本日は2話更新。こちらは1話目です。


そこまでヒドくありませんが、多少の出血描写がございます。

ビンタにトラウマがある方はご注意下さい。

子供の頃から気が短くて、口より先に手が出てしまうことの方が多かった。

しかしあの喧嘩を境に、頭に血が上ってももう手は出すまいと改心した。

結婚し、子供が生まれてからはその決意を新たにし、日々を妻として母としてやってきたのだ。


それなのに!あの日の決意がまさかこんな形で(あだ)になるだなんで誰が思う!?

ふと目に入ったヴェールの心配そうな顔とヴィータの呆れた様な顔。

表情は違えど2人とも顔に書いてある。「そんなんでこれから先大丈夫か?」と。

分かってる。分かってるよ!なんとかするからそんな顔しないで。


2人に気を揉ませてしまった事を申し訳なく思った。

この世界にやって来てから何も知らず何もできなかった私に1から全て教えてくれて、戦い方をしっかり覚えることができたのも彼等のおかげだ。

これから先、私がぬるい判断をしたせいで2人を危険な目に合わせるような事があってはならない。私があの2人の弱点になる事だけはあってはならないのだ。


よし!

気合いを入れると何かを感じ取ったのか、ジャイルが大きく距離を取った。


「このままじゃ埒が明かないんで、本気で行きます!」


そう言うと、ジャイルは自分に身体強化魔法をかけ始めた。

・・・今まで本気じゃなかったんだ。なのにあの動きはすごいな。

視界に入ったジンの驚いた顔が気になった。

なんだろう?何をそんなに驚いて…アレ?ジャイルが消え・・・



ドォーーーーン!!!



びっっっくりしたぁ!!隕石でも落ちてきたのかと思った!

それぐらい強烈なかかと落としをかなり上空から叩き込んできた。

・・・いや、もちろん避けたよ?

まともに食らっても多分無傷でいられたとは思うんだけど

さすがに色々バレるでしょ。


その後も先程とは比べ物にならないパワーとスピードで猛攻を仕掛けてくる。

これはなかなかに手強い。ジンが驚いていたのはこれが理由かな?

禄に準備もしてない、急遽やることになった手合わせ程度で出すような力じゃないんだろうな。


何故か、これは早めに決めてやらないと長引かせるのは少し酷だな。と思った。

今のジャイルなら、少し強めに入っても大丈夫だろう。

身体強化のおかげでパワーもスピードも上がってはいるが、基本的な動きは元のジャイルと変わらない。

ということは、カウンターを叩き込む隙もまだある。

一発で決めてやる。


ジャイルが繰り出した右ストレートを左腕でいなし、そのまま彼の左頬にビンタをかます。


「せいやぁ!」 ビッッターーン!


うわ!なんかすごい音した。

私のビンタをまともに食らったジャイルは勢いよくふっ飛んだ。

マズいと思い駆け寄ると、鼻血を噴いて痙攣していた。


「ニィーナァー!!」


ヤバいヤバい!やりすぎた!

急いでニーナを呼び治癒魔法をかけてもらう。

ごめん・・・マジごめん。

ここまでお読み頂きありがとうございました。

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