見えない終わり
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その後もひたすら上り続けて頂上を目指すが
その間にも、トラップは発動しまくっていた。
矢が飛んできたかと思えば、石が降ってきたり
一瞬で暗闇に包まれたかと思えば、魔獣が出てきたり
溶解液が降ってきたりもした。
しかも厄介なことに、それらのトラップは
何かスイッチがあるわけでもなく
部屋に入ると強制的に発動するのだ。
お陰で外套がボロボロだ…お気に入りだったのに。
体力的には問題ないが、気力と時間が削がれていく。
なにせ先が見えない。
外から見た時には確かに頂上があったのに
実際中に入って上ってみると、頂上なんてないんじゃないか
と思うくらいに続く。
しかも、同じような景色が延々と続くものだから
進んでいないような錯覚にさえ陥る。
さっきはワープゲートというトラップのせいで
本当に進めていなかったけど、今は進んでいるはずなのだ。
それなのに・・・
「あ"ぁー!もう!いつまで続くのこれ!?」
「こうやってイラつかせて、まともな判断をできなくさせんのも狙いのうちなんだろ」
「カオリ、面白いくらいに術中にハマってるわね」
「チョロすぎんだろ」
「うるさいうるさい」
「しかし、実際先が見えないというのは、何とも不安になりますね」
「今はどの辺にいるんでしょうね」
「うー…もう考えたくない」
そんな感じに、おしゃべりをして気を紛らわせながら
どうにか上っていると、思わぬ方向に話が飛んだ。
「ところで、この塔はどうやって作られたんですかね?」
「そういえば、突然現れたから大騒ぎになったんだよね」
「私達も気になってたのよね。最初はあいつが神官の力を使ってどこか他の世界から召喚したんじゃないかと思ってたんだけど、精霊石を使ってるってことは、この世界で造り上げたということなのよ」
「だが、ヤツが魔法で組み上げたとしても、それなりに時間はかかるはずだし、何よりこんなに大量の石畳を人目に触れず保管しとくなんざぁ無理だろうよ」
「・・・ねぇ、それってつまり・・・」
「あぁ、考えたかねぇが、その可能性はあるな」
「一体どうやって手に入れたのかしら…不愉快ね」
突然現れたこの塔。
造るための時間も材料も、まったく気配を感じさせずに
こんな巨塔が現れたということは
考えられる可能性は1つ。
スペルディアが、神の権能を行使できるということ。
「これは…想像してたより大変なことになってるね」
「とにかく急ぎましょう」
「もうこれ以上、見過ごすわけにはいかねぇな」
最悪の場合を想定して、最終手段が頭をよぎる。
魔核の器。
私は、この期に及んでまだ決めかねていた。
自分が自分でなくなるかもしれないという
恐怖と不安は、そう簡単に払拭できるものではないし
受け入れることも難しかった。
しかし、それでしか解決できないのであれば
その時は覚悟を決めるしかない。
もうこれ以上、この世界とこの世界に住まう大切な人達に
苦しい思いはしてほしくない。
私が私でなくなっても
皆、私のことを覚えててくれるだろうか。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
次回更新は20日、木曜日を予定しております。
よろしくお願い致しますm(_ _)m




