不吉な楔
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
正直な話、魔法陣の存在に気付いた時一瞬諦めがよぎった。
手の打ちようがない。
そう思ってしまったのだ。
しかし、次の瞬間には前を向いた。
ヴェールとヴィータを始め
私を支えてくれる者達の顔を思い出し、心に決めたのだ。
下を向いている場合ではない。
私が諦めてしまったら、全てが終わる。
そうはさせてなるものか。
私がなんとかしてみせる!
それからまずは、地図の印を頼りにその周辺を探索すると
不吉な魔力を纏った小さな杭のような楔のような
変なものが目立たない場所に刺さっていた。
それは森の木々にだったり
市街地の建物の外壁にだったり。
ダレル達が森の調査を始めてから、私達もこの楔を探し始め
調査に同行しなかった従魔達にも手伝ってもらい
今までに見つけたのはたったの十数本。
とてもじゃないが全部は探しきれないという結論に至った。
しかもどうやらこの楔、思っていたより数が多いようで
1つの印の周辺から複数見つかることもあった。
ここまでのことをやっていたにも関わらず
スペルディアが人目に付くことなくその姿を隠し通せたのは
恐らく、楔打ち→鬼召喚→別の場所へ移動
この作業を繰り返していたからではないだろうか。
数日の滞在なら冒険者と言い張れるし
近距離移動や長期滞在になったとしても
幻術&隠ぺいで姿を変えれば
同一人物とバレることはないだろう。
一体いつからそんなことをしていたのか分からないが
私が召喚される前から始めていたのは間違いない。
もしかしたら、鬼の召喚も楔に目を向けさせないように
するという目的もあったのかもしれない。
何にせよ、それだけ長期間に渡って楔を打ち込み
作り出された魔法陣が、たった十数本抜かれた程度で
大きく崩れるとは思えない。
かと言って、今から捜索隊を組んで楔を回収するなど
人手も時間も足りないのは、火を見るより明らかだ。
「だがしかし、その方法はあまりに危険ではないか?」
私の魔法陣に対する作戦を聞き終えた後
苦言を呈したのはダレルだ。
「だから、首都の住人達にも避難してもらうんだよ」
「そーゆーこと言うてんのとちゃうやろ」
「俺達はカオリさんの心配をしてるんだよ!下手したらカオリさんが…」
「ストップ!…分かってるよ。ありがとう。でも、他に方法がない」
皆状況を正確に理解できているが故に
誰も私の言葉に反論しようとはしなかった。
しばらく重い沈黙が流れたが
堰を切ったようにダレルが深く大きな溜息を吐いた。
「ハァー・・・到底納得はできないが、他に方法がないというのもまた事実。苦渋の決断にはなるが、致し方あるまい」
「これから先、俺達にできることは、せいぜい塔の入口までの護衛くらいだ。それ以上は力及ばず申し訳ないけど、どうがご無事で。ご武運をお祈りします」
「俺かてただ待ってるつもりはないで。やれることはぜーんぶやったるわ」
「うん。ありがとう。頼りにしてるよ。この世界を守るし、スペルディアも倒す!絶対に…!」
そして数日後
私達は打倒スペルディアを掲げ森へと向かった。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
これで、第18章は完結です。
次回の更新から新章に入ります。
最終決戦に向けて、突っ走って参ります!
次回更新は13日、月曜日を予定しております。
よろしくお願い致しますm(_ _)m




