王の演説
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
ブクマ登録、及び評価も頂きましてありがとうございます!
今後とも是非、お付き合い頂けますよう
よろしくお願いしますm(_ _)m
予想の斜め上からの登場にざわつく民衆。
そりゃそうだ。
広場に集められ、王様からの演説があると言われれば
普通は馬車か転移魔法で現れると思うだろう。
しかしそれがまさかのドラゴン。
自分が民衆側でもざわつくと思う。
私達はミモザの背から降りると
広場に即席で設置されたステージに上がった。
広場に集められたのは、漁師街に住む漁師達とその家族
そして漁師街の機能や生活基盤を支える商人や
市場の者といった、南部の経済を回している担い手達だ。
「これより、国王陛下よりお言葉を賜る。心して聞くように」
まずコリンが懐から出した通信球を使って口上を述べた。
…なんで、ダレルじゃなくてコリン?避難誘導してるから?
と思ったら、どうやらコリンはその生い立ちから
漁師達の厚い支持があるんだとか。
スラム街の孤児だったところから
ほぼ実力のみで今の地位を手にしたことが
漁師達に刺さりまくったらしい。
漁師の中にもスラム出身の者は少なくないらしいのだ。
そんな経緯もあり、南部ではダレルよりコリンの方が
老若男女問わず人気があるようだった。
コリンから引き継ぐように、今度は陛下が前に出た。
「皆の者、本日はこのように急なことにも関わらず、時間を割いてくれたこと、心から感謝する。実は、余から皆へ頼みたいことがあるのだ」
陛下からの「頼みたいこと」という思いがけない言葉に
驚いたようで、少しざわつきはしたが
その後、皆固唾を飲んで次の言葉を待っていた。
「皆知っておろうが、今我が国は未曾有の大厄災の前に瀕している。これもひとえに、余の不徳の致す限り。誠に申し訳ないことをした。許されるなどとは決して思ってはおらぬ。しかし、願わくばどうか挽回の機会をもらえぬだろううか。必ずや厄災を打払い、平安の世を取り戻すことを誓おう。そのためにも、どうか今一度、皆の力を貸してはもらえぬだろううか。頼む。協力を」
「!!へ、陛下!頭をお上げください!」
国王が頭を垂れる直接の謝罪。
そして未来への展望。
最初こそ訝しみ、不信感すら漂っていた空気が
陛下の演説により少しずつ取り払われていった。
この流れに乗り、本題を切り出す。
「皆も実感していると思うが、東部、首都からの避難民が多くなっている。このままでは受け入れられなくなり、皆の生活まで崩壊してしまうであろう。そこで、漁師街の領土を拡大し、皆の住処を移して欲しいのだ。南部から出る必要はない。ただ少し、更に南へ移るのだ。神々が土地を広げて下さる」
今日一のざわつき。無理もない。
事情を理解しているとはいえ
いきなり強制退去を言い渡されれば
誰でも驚くし、反発もするだろう。
そこからは、ヴェールとヴィータが説明を引き継ぎ
漁師の漁場こそ変わるものの、今までとさほど
変わらない生活を保証すると公言すると
神様がそこまでしてくれるなら…と
転居を了承する声が広がっていった。
これなら大丈夫そうだ。
「ならば、今日より5日後、神々に領地を広げて頂く。それまでに、どうしても新調したくない物だけをまとめておくのだ」
ヴィータの力で回収すれば、それは素材とカウントされ
ヴェールの力で同じ物の新品として生まれ変わる。
手に馴染んだ道具や、大切な人の形見
先祖代々受け継がれている物など
そういった物は持っておかないと
全部新品にされてしまう。
つまり新しい漁師街は、まるで新興住宅地のように
新築が立ち並ぶことが決定しているのであった。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
王様は身内だけの時と人前の時とでは
一人称を使い分けるタイプw
次回更新は23日、月曜日を予定しております。
よろしくお願い致しますm(_ _)m




