王の心配り
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
「待て。私が行こう」
「へ、陛下が御自らですか!?」
「そうだ。この国の食を支えてくれている漁師達とその近隣住民に、無理な頼みをするのだ。この国を統べる者として、彼等に礼を尽くすのが筋というものだろう」
日々命がけで海に出て、国に貢献している漁師達。
場所を移すとなれば、今までの漁場とはまた違った場所で
漁をしなければならない。
海の状況もそれまでの場所とは違ってくるため
如何な国のためと言えど
漁師達に多大な負担をかけるのは目に見えている。
「形だけでも王命ということにしてしまえば良い。私が自ら住民達に伝え、頭を下げてでも理解をしてもらわねばなるまい。この国の民の命、ひいてはこの世界の命運がかかることになるのだからな」
「え!王命にしちゃうんですか?」
「その方が話が早かろう。時は一刻を争うのだ。ならば手段を選んでいる場合ではないし、何より…此度の騒動に対して、国民に直接謝罪できる良い機会だ」
手段を選んでいる場合ではないと言うものの
どちらかと言えば後者の方が目的な気もするが。
しかし、神様が言い出したことだという事実を盾に
ゴリ押しで進めることもできたのに、そうしないのは
できる限り国民との摩擦を生まないためだろう。
いくら神様とは言え、納得のいく説明もなしに
理不尽な要求をされれば、当然反発も大きくなり
最悪、神への反感も出てきてしまう。
自分達のためでもあるだろうが
私達と国民の間のことも考えてくれたのだ。
「では、私達は先に行って、皆を広場に集めます。準備が整い次第、ご連絡を致しますので、よろしくお願いします」
「うむ。私も準備をしておこう。カオリ殿、移動は頼んでよろしいか?」
「えぇ、お任せ下さい」
ケイトとコリンが部屋を出てから数時間後
通信球を通して、準備が整ったと連絡が入った。
何が起きても良いように従魔達も連れて
全員で転移!したのだが・・・
「?カオリ殿?ここは広場ではないが…?」
「ハイ。そうですね。スミマセン…」
広場にマーキングしていなかったために
全然違う場所に来てしまった。
しかーし!今日はDGが一緒なのだ!
「ハイハーイ!僕が皆さんを広場までビューン!と連れてっちゃうよ!」
「よし、ミモザ!頼んだよ!」
「お任せあれ!」
言うが早いか、ミモザが本来のドラゴンの姿になった。
「おぉ…なんと!これがドラゴン!初めて見たぞ」
「そうなんですか?」
「ドラゴンのような古代種は、極限られた地域にしか生息してない上に、人間の前に姿を見せることは滅多にない」
「そそっ。カオリさんにはピンとこないかもしれないけど、過去の記録の中にもドラゴンを従魔にした契約者なんていなかったよ」
ダレルとアーサーに補足された話を聞き
ローズ達を見やれば、ついっと視線を逸らされた。
「う・・・あ、あの時は、アタイ達の躾が甘かったんだ」
「えぇ、本当に。村の皆様には申し訳ないことをしましたわ」
うん、そうね。
君らの部下はガッツリ村を襲ってたものね。
ミモザの背の上でそんな昔話をしていると
あっという間に広場に到着したのだった。
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