潔白の判断
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
神殿派の筆頭という立場はかなり強力だ。
例えどんなに怪しくとも
確固たる証拠がない中で捜査を強行してしまえば
神殿派の機嫌を損ねることになる。
神殿の維持に貢献している神殿派を敵に回しては
神殿、ひいては神官も敵に回ることになり
有事の際に契約者の召喚を円滑に行えなくなる恐れがある。
それ故に、王族といえど神殿派の貴族たちに
強硬手段は使えないのだとダレルが言っていた。
何はともあれ、情報の共有は大事。
ヴェールとヴィータの話も合わせて
一度全員に話をしておく必要がある。
タツに頼み、ダレルに話をしてもらい
マイケル以外の主要メンバーを一同に集めてもらった。
国王を初めとする容疑者達になっていた者も全て。
場所は密談用の部屋。
そこにはもちろん、ルビアスとサミーロも含まれていた。
「さて、本日はお忙しい中お集り頂き、ありがとうございます。今現在までの情報を共有したくお時間を頂戴致します」
「時間が惜しい。さっさと本題に入らせてもらう」
「長丁場になると思うから、休憩を挟みながらやりましょ」
せっかく私がちゃんと挨拶したのに
ヴェールとヴィータがちゃっちゃと仕切りだした。
「ではまず、陛下、父上、兄上、そしてランドル。皆様には心よりお詫び申し上げます」
そこにダレルも加わって、もはや私の出る幕はなくなった。
…もういいや。任せよう。
「我々に詫びる…とは?一体何に対してだ?」
いまいちピンと来てない陛下に対して
私達がアンデッドに襲撃を受けた後からのことを
順を追って説明していくと
4人が4人とも、初めて聞く話に目を丸くしていた。
しかし、皆概ね納得してくれたようではあった。
「そうであったか…。確かに疑われたことに関しては、致し方ないとはいえ、あまり気分のいい話ではないな。だがそれ以上に、ダレルには随分と辛い役回りをさせてしまったな。世のため国のためとはいえ、親兄弟を疑わなければならなかったのは辛かっただろう」
「それは・・・寛大なお言葉、痛み入ります」
「カールマンやルイにも後で礼をせねばな」
ダレルは少し声を詰まらせながらも陛下に礼を述べた。
ここで一旦休憩を挟むことにしたのだが
さすがは宰相親子。
休むことなく情報と状況を紙に書き出してまとめ始めた。
ランドルは何か思う所があるのか
ただ、黙って俯いていた。
「しかし、なぜこのタイミングで我々4人を潔白だと判断したのです?」
まとめ作業が一段落したのかアンソニーが疑問を口にした。
その疑問に答えるように、話が再開された。
ダレルの会話を盗聴されていた可能性が高く
それにより馬車が破壊されたこと。
それに伴い、マイケルとドラン伯爵の関係が
浮き彫りになったこと。
そしてキメラとイレギュラータイプのスタンピードの
関係性、先代の従魔が鳥であったことに加え
マイケルがキメラであり、他にもキメラがいる可能性など。
「ここまでの主犯が神官補佐と神殿派の筆頭であることから、王族の関与はないものと考えて、まずはお三方を潔白と判断しました。ランドルに関しては…まぁ…何というか、勘です!」
「薄っ!根拠が薄すぎないか!?フワッフワじゃん!」
「勘」と言い切ったダレルに対して
アーサーのツッコミはごもっともだったが
私もランドルに対して
「コイツは悪くない!女の勘だ!」
などと豪語したことがある手前口を挟むこともできず…。
ただ、付き合いの長い彼等にとっては
全幅の信頼を寄せていた相手を訝しみ
普段頼ることのない者に相談を持ちかけたという時点で
ランドルの潔白を確信したようだった。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
次回更新は28日、月曜日を予定しております。
よろしくお願い致しますm(_ _)m




