狩りの時間 ‐sideフェン‐
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
今回は初めてのフェン視点のお話です。
「やはり、馬車を壊し始めました」
遡ること少し前。
森で待機していると
ガヤガヤと品のない話し声が聞こえてきた。
息を潜めて様子を窺っていると
何やら物騒な物を持った男が数人やってきた。
カオリ様とは念話を繋いでいるので
ヨルが声をかけて状況を説明し
先程のダレルさんとの会話に出てきた
「ガラの悪い連中」と思しき者共の所業を実況した。
「捕らえますか?」
『うん、壊し終わったところを捕まえて。生かしておいてね』
「了解ッス!」
一度念話を終了し、獲物の捕獲に集中する。
俺達の監視に気付いてないのか
ゴロツキ共は、意気揚々と馬車を壊し続けた。
そして、しばらくすると男達の手が止まった。
「ふぃ〜、こんなもんかぁ?」
「そッスね。さすがにこんだけやりゃあ全壊したんじゃないッスか?見えませんけど」
「一応、触って確かめてみるでやす」
最初に俺達の転移魔法のマーキングに気付いた男が
先程までハンマーやら斧やらを振るっていた場所を
探り始めた。
馬車にはカオリ様の幻術が施されている上に
隠ぺいの魔法が重ねてあるので
普通に見ただけでは発見すらできない。
しかしこのゴロツキ共は、マーキングという
目印があったとはいえ、一発でその場所に当てて見せた。
先程の会話から察するに、やはりドラン伯爵とやらが
この輩をここへ送り込んだことは明白。
しかも「よく見ろ」と言われていたということは
隠ぺい魔法の見破り方まで知っていることになる。
以前、カオリ様が言っていた
「魔術師が冷静によく見れば違和感があることに気付ける」
というものだ。
馬車が全壊していることを確認した奴等は
これで仕事は終わったとばかりにその場を後にする。
俺は弟達に合図を出し、狩りにかかる。
ある程度、木々の生い茂る場所まで来たところで
俺が狼の姿で奴等の前に飛び出て行った。
「うわぁっ!何だ!?オ、オオカミ!?」
「嘘だろ!?こんな化け物みたいなデカさ見たことねぇよ!」
「ムリムリ!俺こんなところで死にたくねぇよ!」
「あ!バカ!離れるな!」
唸る俺に恐れをなして2人程逃げ出した。
こちらに地の利があり、敵の数が多い場合は
分断させるといいと、以前ヴィータ様が教えてくれた。
逃げた奴等は放置でOK。
なんなら後で、匂いを頼りに追えばいい。。
残ったのは4人。これならどうにかなるだろう。
奴等の後方から弟達も飛び出してきて
4人を3匹で囲う形になった。
「クソッ!やっぱ群れがいやがったか。あいつらのことは諦めろ。多分他の群れのやつにやられてる」
「「「ヒイィィィ!」」」
ふむ。
伊達にお頭と呼ばれているわけではないのだな。
大局はきちんと見極められるようだ。
・・・まぁ、他に群れなどいないのだが。
その後、破れかぶれで向かってきた奴等をサクッと制圧し
きっちり意識も刈り取りカオリ様に報告。
強化ロープを持って現れたカオリ様は
久しぶりに外套と鬼の面を着けていた。
そして気を失っているゴロツキ共をグルグルに縛り上げ
治癒魔法をかけ、意識を取り戻した奴等に
尋問を始めるのだった。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
次回更新は10日、木曜日を予定しております。
よろしくお願い致しますm(_ _)m




