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異世界の神はインモラル  作者: アリス
第17章
242/319

キメラ

いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ

本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!

え…何この空気。

ポカーンというか、キョトンというか

ヴェールとヴィータはもちろん

通信球の向こうからも2人のそんな空気が伝わってきて

皆言外に「何それ?」と言っているのが

手に取るように分かった。


「ん?あれ?キメラ…って知らない?」

「あぁ、知らねぇな」

「初めて聞くわね」

『何ですかそれ?どういうものなんです?』


なんてこった!

常日頃、ここが異世界であることを忘れ

自分の常識が通用しないことが多々あったため

近頃は「ここは異世界なのだ!」と

なるべく意識しながら生活していた。


その意識が、今回に限って裏目に出た!

神あるヴェールとヴィータが知らないんだから

存在してないってことなんだろう。

異世界ならば当然いると想っていたキメラが

まさか存在しないとは!

どうしよう…私の語彙力でうまく説明できるだろうか。


「えーっと、キメラっていうのは…元々は私のいた世界の神話に出てくる怪物なんだけど、一言でいうと異質同体の生物。1つの体の中に、異なる遺伝情報を持つものが混じっている状態や、その状態の個体をキメラっていうんだけど…分かるかな?」

「なる…ほど?」

『それって獣人とは違うんですかねぇ?』

「いまいちピンとこないわねぇ」


参った…どう説明したら理解してもらえるんだ。


「うーん…獣人はさ、元々動物だったものが、従魔契約をして、その魔力の影響で人型っていう形態を取れるようになるでしょ?キメラの場合は、初めからその状態で生まれてくるか、もしくは元々別の個体だったものを後から無理矢理1つにしたかのどっちかだと思う」


そう説明すると、明らかに場の空気がピリついた。

皆、事の重大さを理解したようだった。


「そいつぁ、ちっと看過できねぇな」

「私達の力に反することになるわね」

『だとしたら、僕達が見たあの奇妙な死骸は、人間と動物を無理矢理1つにしようとした結果、失敗して互いの力が反発し双方絶命した…ということでしょうか?』

「多分…そういうことなんじゃないかな」


とんでもないことをするヤツがいたもんだ。

ヴェールとヴィータの力に反するというのも

もしそれが上手くいってしまった場合

恐らく魂は1つになってしまうからだろう。


2体のものを1体にしてしまえば

本来2つ回収できるはずの魂が、1つ減ってしまう。

つまり、転生させることができる個体も

1体減ってしまうのだ。


数が少なければそれほど影響もないのだろうが

もしこれがまかり通り、数を増やしてしまったら

後々の生態系に影響を及ぼしかねない。


「これは、早急に手を打った方が良さそうだね。ダレルとアーサーにも連絡しておこう」

『でしたら、アーサー団長には僕達から伝えておきます』

「うん、よろしく頼むね」


ルビアスとサミーロに伝言を託し、通信を終えた。

これは…もしかしてイレギュラータイプのスタンピードも

キメラと何か関係があるんじゃないか?

ここまでくると、そんな風に考えてしまうのだった。

ここまでお読み頂きありがとうございました。

次回更新は19日、木曜日を予定しております。


よろしくお願い致しますm(_ _)m

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