信じられない再会 -sideアーサー-
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
今話を含め、3話ほどアーサー視点になります。
「ここは…なんだ?」
気が付くと、俺は何もない真っ白な空間にいた。
何でこんな所にいるんだ?
・・・よし、一旦落ち着こう。
とりあえず深呼吸をして、直前までのことを思い出す。
タツ殿の力、鬼の妖力というものについて説明され
シンシアの姿を言い当てられた瞬間、俺はブチキレた。
ダレルがわざわざタツ殿にシンシアの話をするとか
そんなことをするわけがないのは分かってるし
妖力の説明も、頭では理解していた。
理解していたが我慢できなかった。
俺はもう二度とシンシアには会えないのに
なんで俺以外のヤツに彼女の姿が見えているのか。
シンシアに今一番会いたいと願っているのは
間違いなく俺なのに!
「・・・完全に八つ当たりだ」
「ホント、最低ね」
「!!!!」
聞き覚えのある声。
もう一度、もう一度だけでいいから聞きたいと願った
その声に、俺は弾かれたように振り返った。
「・・・・・シン…シア…?」
「そうよ。久しぶりね」
「え・・・うそ・・・なん・・・で」
「もー!!何なのよ!せっかくの再会なのに『会いたかった』の一言もないングッ!?」
「シンシア!シンシア!!」
目の前に現れた嘘のような現実に我を忘れて
無我夢中で抱きしめた。
触れられる、温かい、いい匂い、夢じゃない!
「う"わ"ぁーーー!!本物だぁーーー!!ジン"ジア"ーーー!!」
彼女は腕の中でフッと笑い、俺の背中に腕を回した。
顔を涙と鼻水でグチャグチャにしながらも
俺は彼女を抱きしめ続けた。
しばらくそうして、俺が少し落ち着いた頃
シンシアは体を離して顔を覗き込んできた。
「落ち着いた?」
「…うん」 ズビッ
「フフッ、良かった。…急にいなくなっちゃってゴメンね?」
「俺の方こそ、守れなかった。…ゴメン」
俺達は久しぶりの会話に花を咲かせた。
突然の別れになってしまったこともあり
お互いに話したいことは山程あった。
もちろん、俺の現状について説教もされた。
しかし、一瞬ふっと沈黙が落ちた。
そしてシンシアが俯いた。
彼女は何か言い出しづらい事があると
黙って俯く癖があった。
何を言おうとしているのか分からないが
今はその癖すらも懐かしくて愛おしくて
彼女の言葉をじっと待った。
「あの…あのね、実は…あの時、私妊娠していたの」
「え・・・」
「ホントは、通信球を使ってでも、すぐに知らせるべきだとは思ってた。でも、できることなら、直接伝えて、あなたの喜ぶ顔が見たかった。一緒に、パパとママになったお祝いをしたかったの。でも…子どもの顔を見せることはおろか、子どもができたことすら告げることができなかった…。本当に、ごめんなさい」
「そんな・・・いや、でもだったら尚の事、俺が助けなきゃいけなかった。…そうか、俺の子がいたんだな…ごめんよ。こんな不甲斐ない父親で…」
突然同時にもたらされた吉報と訃報に
どうしたら良いかわからなくなり
俺はただ、シンシアの腹に触れて
会うことすら叶わなかった我が子に
詫びることしかできなかった。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
次回更新は8日、木曜日を予定しております。
よろしくお願い致しますm(_ _)m




