魂の流れ
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
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ここから話をタツとカオリ殿が引き継いだ。
「私達が元いた世界ってね、人間の死後、魂の扱われ方や生まれ変わるまでのプロセスがこっちとは全然違うんだよね」
「大まかに分けると二通り。正しい流れに乗り、きちんと生まれ変わる者と、あまりに強い思念を残したが故に、その流れに乗ることができずに留まり続けてしまう者。俺は後者だ。こうなってしまったら、再び人間に生まれ変わることは不可能に等しい」
「え!?ってことは、タツ殿は元々人間だったの!?」
あれ?知らなかったか?ケイトも驚いた顔をしている。
そういえば、俺がその話を聞いたのも
カオリ殿の家に俺1人で訪ねた時だったか。
「あぁ、そうだ。で、ここからが本題なんだが、先程言った通り、人間として死んだ後、強い思念を残し鬼となった俺には、他者の魂と意識に干渉できる『妖力』という力がある。そしてこの『他者』の中には死者も含まれる。この世界での死後、ヴェールとヴィータの力が正常に働いていれば、俺の目に死者の魂が写ることはない。だが、何事にも例外はあるものでな、今、まさに目の前に死者の魂がいるんだよ。神々の力に抗って、必死に現世に留まり、思いを伝えようとしている魂がな」
そこまで一気に説明したタツの話に
口を挟むものは誰もいなかった。
アーサーもケイトも、カオリ殿でさえ
固唾を飲んで聞き入っていた。
タツは大きく息を吐くと
意を決したように話を再開する。
「突拍子もない話でにわかには信じ難いとは思うが、こればかりは俺の目に写る、嘘偽り無い真実だ。そしてそこにいる魂は、恐らく生前と同じ姿をしているのだろう。俺はその人と生前に会ったことがないので分からんが、その人を知る者達には心当たりがあるんじゃないか?…まず、女性だ。目を引くのは、緩く波打ったオレンジに近い赤毛」
タツが見える者の特徴を挙げ始めると
アーサーはハッとした表情になり
ケイトは俯いて目に涙を溜めた。
「菫色の瞳と右の頬にホクロが2つ横に並んでいるな。整った顔立ちの美女だ。名は…シンシアと言うそうだ」
「ダレル!!!てめぇ!どういうつもりだ!!」
アーサーが拳をテーブルに叩きつけ
憤怒の形相で俺を怒鳴りつけた。
この状況、俺がタツにシンシアの話をしたと
思ったのだろう。
無理もない。
俺も、まさかそこまで詳細にシンシアの姿が
見えているとは思わなかった。
「なんで今更!しかも完全に無関係のヤツに!余計なこと言ってんじゃねえよ!!」
「俺が話したのは、タツにそうではないかと聞かれたからだ。俺が話す前から、タツはシンシアの存在に気付いていたぞ」
「っざけんな!そんなわけあるかよ!」
激昂のあまり、先にした説明はすっかり頭から
抜けてしまっているようだ。
しかし、こういう反応も想定内ではあったため
誰一人取り乱すこと無く冷静でいた。
タツは淡々と話を続ける。
「シンシアは最後にもう一度、アーサーとちゃんと話をしたいそうだ」
「あ”ぁ!?てめぇもさっきから何なんだよ!?冗談じゃねぇ!」
キレた勢いそのままに
アーサーは部屋を出ようと立ち上がった。
タツは残念そうに溜息を吐き、共に立ち上がった。
「先に謝罪をさせてもらう。すまない。だが、このままではマズいことになるんだ。少々手荒になることを許してくれ」
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