異例の訪問
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
翌日、アーサーを訪ねて魔術師団の訓練場に向かった。
「よう!珍しいな。直接来るなんて何かあったか?」
「あぁ、ちょっとな」
訓練の合間、休憩になる頃合いを見計らって
アーサーを呼び出した。
汗を拭いながらおちゃらけた感じで声を掛けてきた。
いつもは受付のククリ嬢に言伝を頼むのだが
確実に時間を取ってもらわねばならない今回は
俺が自ら出向いていた。
「件の作戦に何か支障が?」
「いや、そうじゃない。今回はお前個人に頼みがあってな。明後日、少し時間を取ってもらえないか?話したいことがある」
いつもとは違う俺の訪問に思うところのあるアーサーは
声を落として真顔で尋ねてきたものの
俺の返答を聞いて、軽口を叩き始める。
「おいおい、勘弁してくれよ。お前みたいな暑苦しいヤローと2人きりでおしゃべりなんて、気が滅入るだけだろうが」
「ご心配無く、私も同席致します」
俺達の会話にケイトが割って入る。
「え、ケイトも?…なんだよ。なんの話だよ?」
「それは明後日、キチンと話す。とにかく、時間を作ってくれ」
「・・・どうやら、拒否権は無いようだな。OK、分かったよ。んじゃ、明後日の午後からでいいか?」
「あぁ、大丈夫だ。その時にまた迎えに来る。頼んだぞ」
「りょーかい」
アーサーと約束を取り付けると
ケイトにも目配せをし、頷き合った。
日程を調整し終えると、再びタツに連絡を入れる。
『ダレルか?思ったより早かったな』
「あぁ、急かすようで悪いが、やはり仲間が苦しんでいるのを放ってはおけなくてな。それでこちらに来るときなんだが、カオリ殿か神々、もしくはその両者でも構わんが、一緒に来てもらえるか?」
『それはもちろんだ。そもそも、俺一人では転移魔法とやらが使えない以上、徒歩になるからな。日が暮れるどころか、何日かかるか』
「ハハッ、確かにそうだな。だが、それなら大丈夫そうだ」
『何かあるのか?』
「…いや、万が一アーサーが拒んで、本気で暴れでもしたら、俺とケイトでは無理なんでな」
『あぁ、そうか。俺も、魔法での攻撃は防ぎ方が分からんからな』
タツにはそう言ったが
本当はタツの護衛をしてもらうためだ。
騎士団、魔術師団共に
身内を鬼に殺された者は少なくない。
入団の動機が「鬼から民や大切な人を守るため」
という者も相当数いるのだ。
いくら陛下からの通達があるとはいえ
やはり、タツを完全に1人で出歩かせるというのは
まだ危険なように思えた。
その真意は伏せたまま話を続ける。
「それと、ケイトから事前にタツと2人で話がしたいと申し出があったんだが、了承してもらえるか?」
『もちろんだ。たぶん、何か思うところがあるんだろう』
「ありがとう。ではそういうわけで、明後日の昼過ぎ頃に来てくれ」
『分かった』
そうしてタツとの通信を終え、当日を迎えたのだった。
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次回更新は22日、月曜日を予定しております。
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